1級建築施工管理技士 仕上げ施工 用語・留意事項 ミニテスト 第3回
第3回(総仕上げ)では金属工事・建具工事・ガラス工事の用語を練習します。外壁のカーテンウォールやALC板など1級特有の用語も含まれます。
「仕上げ施工 用語・留意事項」を復習してから挑戦しましょう。
テスト情報
形式:記述式(模範解答付き)
問題数:5用語から3つを選択して記述
テーマ:金属工事・建具工事・ガラス工事
目標時間:30分
【問題】
次の5つの用語から3つを選び、それぞれについて「用語の説明」と「施工上の留意事項」を記述しなさい。
- メタルカーテンウォール
- ALC板(軽量気泡コンクリート板)
- 複層ガラス
- 溶融亜鉛めっき
- 建具の気密等級
金属・建具・ガラスの記述ポイント
- カーテンウォールは層間変位への追従性が最重要の留意事項
- ALC板は吸水性が高い点が最大の特徴 — 防水処理が不可欠
- 複層ガラスは断熱性と結露防止に関連させて書く
用語1:メタルカーテンウォール
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用語の説明
アルミニウム合金のフレームにガラスやパネルをはめ込んだ非耐力の外壁。建物の荷重を負担せず、自重と風圧のみに抵抗する。工場で製作したユニットを現場で取り付けるユニット方式と、現場でフレームを組み立てる方立(マリオン)方式がある。
施工上の留意事項
躯体とカーテンウォールの取合い部には層間変位に追従できるクリアランスを設ける。地震時に躯体が層間変位しても、カーテンウォールがその変形を吸収できるロッキング機構とする。ファスナー(取付け金物)は躯体のコンクリートにアンカーボルトで固定し、3次元(上下・左右・前後)の調整が可能な構造とする。取付け精度は鉛直方向の目地幅の許容差を±3mm以内とする。止水性はガスケットとシーリング材の併用で確保する。
用語2:ALC板(軽量気泡コンクリート板)
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用語の説明
セメント・珪石・生石灰を主原料とし、高温高圧蒸気養生(オートクレーブ養生)で製造された軽量の板状建材。内部に無数の気泡を含み、普通コンクリートの約1/4の重量で、断熱性・耐火性に優れる。外壁・間仕切壁・屋根に使用される。
施工上の留意事項
ALC板は吸水性が高いため、外壁面には必ず防水処理(塗装・シーリング)を施す。吸水すると凍害や強度低下の原因となる。パネルの取付けはロッキング構法とし、層間変位に追従させる。目地部のシーリングは2面接着とし、バックアップ材を充填する。パネルの加工(切断・穴あけ)は専用工具を使用し、衝撃で欠けやクラックを生じさせない。搬入・仮置き時は立て置きとし、平積みは破損の原因となるため避ける。
用語3:複層ガラス
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用語の説明
2枚(またはそれ以上)のガラスの間に乾燥空気またはアルゴンガスを封入した中空層を設けたガラス。ペアガラスとも呼ばれる。中空層が断熱層として機能し、単板ガラスに比べて断熱性能が大幅に向上する。結露防止にも効果がある。
施工上の留意事項
中空層の封着材(シール材)の劣化を防ぐため、紫外線が直接当たる部分のシール材には耐候性の高い材料(シリコーン系等)を使用する。ガラスの嵌め込みにおいて、セッティングブロックの位置は下辺の両端からガラス幅の1/4の位置に設置する。中空層の封着が破損すると内部に水蒸気が侵入して内部結露(曇り)が発生し、性能が著しく低下する。現場での穴あけ加工は不可であり、工場加工品を使用する。
用語4:溶融亜鉛めっき
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用語の説明
鉄鋼製品を約450℃の溶融した亜鉛の浴槽に浸漬して、表面に亜鉛の被膜を形成する防錆処理。ドブ漬けめっきとも呼ばれる。亜鉛が鉄より先に腐食する犠牲防食作用により、長期間の防錆効果を発揮する。
施工上の留意事項
めっき後の鉄骨部材は溶接が困難となるため、溶接作業はめっき前に完了させる。めっ��後にやむを得ず溶接した場合は、溶接部の亜鉛被膜が消失するため高濃度亜鉛末塗料でタッチアップ補修する。めっき処理による熱ひずみ(変形)が発生するため、薄板部材や長尺部材は事前にひずみ対策を検討する。ボルト接合部のめっき面は摩擦係数が低下するため、りん酸塩処理等ですべり係数を確保する。
用語5:建具の気密等級
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用語の説明
JIS A 4706に規定される建具(サッシ・ドア)の隙間からの空気の漏れ量を示す等級。A-1からA-4の4段階があり、数字が大きいほど気密性が高い。A-4が最高等級で、高層建物や寒冷地で要求される。
施工上の留意事項
設計図書で指定された気密等級を満たすサッシを選定する。サッシ枠と躯体の取合い部のシーリングを確実に施工し、枠周りからの漏気を防止する。気密材(タイトゴム・モヘア等)の取付け状態を確認し、変形や脱落がないことを検査する。高層建物では上層階ほど風圧が大きいため、要求される気密等級が高くなる。施工後は送風機による気密試験で所定の性能を満たすことを確認する。
自己採点のポイント
- カーテンウォール:「非耐力壁」「層間変位への追従」「ロッキング機構」が書けているか?
- ALC板:「吸水性が高い→防水処理が必須」という因果関係が書けているか?
- 複層ガラス:中空層の機能と内部結露の問題が書けているか?
- 溶融亜鉛めっき:「犠牲防食」と「めっき前に溶接完了」が書けているか?
- 気密等級:JIS A 4706、A-1〜A-4の等級と高層建物の要求が書けているか?
仕上げ施工3回分のまとめ — 本番で高得点を取る鉄則
- 第1回(防水・シーリング・タイル):ワーキングジョイントの2面接着、改良圧着張りの0.4N/mm²、アスファルト防水の数値
- 第2回(塗装・内装・左官):セルフレベ���ング材の通風遮断、陸墨のFL+1m、結露防止の防湿層位置
- 第3回(金属・建具・ガラス):カーテンウォールの層間変位追従、ALC板の吸水性、溶融亜鉛めっきの犠牲防食
- 本番の選択戦略:5用語から3つ選ぶ。最初の30秒で全用語に目を通し、定義と数値を正確に書ける3つを選ぶ
- 記述の型:用語の説明は「〜のこと」「〜する工法」で定義。留意事項は「〜するため、〜する」で因果関係を明示