1級建築(第二次) ミニテスト

1級建築 躯体施工 用語・留意事項 練習問題③【無料・模範解答付き】

1級建築施工管理技士 躯体施工 用語・留意事項 ミニテスト 第3回

第3回(総仕上げ)では地盤調査・山留め工事・特殊コンクリートに関する用語を練習します。1級特有の高度な用語も含まれます。

躯体施工 用語・留意事項」を復習してから挑戦しましょう。

テスト情報

形式:記述式(模範解答付き)

問題数:5用語から3つを選択して記述

テーマ:地盤調査・山留め・特殊コンクリート

目標時間:30分

【問題】

次の5つの用語から3つを選び、それぞれについて「用語の説明」と「施工上の留意事項」を記述しなさい。

  1. ヒービング
  2. ソイルセメント柱列壁(SMW工法)
  3. 暑中コンクリート
  4. マスコンクリート
  5. 場所打ちコンクリート杭

地盤・特殊コンクリートの記述ポイント

  • 地盤関連は災害防止の視点で書く(ヒービング→山留めの崩壊→周辺地盤の沈下)
  • 特殊コンクリートは温度管理が鍵。暑中は打設温度35℃以下、マスコンは温度ひび割れ防止
  • 場所打ち杭はトレミー管の管理、スライム処理など品質管理のポイントが多い

用語1:ヒービング

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用語の説明

軟弱な粘性土地盤で山留め掘削を行った際に、山留め壁背面の土の重量により掘削底面の地盤が膨れ上がる現象。山留め壁の根入れ不足や掘削深さに対して地盤の支持力が不足する場合に発生し、山留め壁の変形・倒壊や周辺地盤の沈下を引き起こす。

施工上の留意事項

事前に地盤調査の結果(粘着力・N値)からヒービングの安全率を計算し、1.2以上を確保する。安全率が不足する場合は、山留め壁の根入れ長さを増す、掘削底面を地盤改良(薬液注入・セメント系固化材等)で補強する、掘削を段階的に進め��等の対策を講じる。掘削中は山留め壁の変位を日常的に計測し、急激な変位の増大がないか監視する。

用語2:ソイルセメント柱列壁(SMW工法)

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用語の説明

原位置の土とセメントミルクを多軸オーガーで撹拌混合してソイルセメント柱を造成し、その中にH形鋼の芯材を挿入して構築する山留め壁工法。SMWはSoil Mixing Wallの略。止水性と剛性を兼ね備える。

施工上の留意事項

セメントミルクの水セメント比注入量を管理し、ソイルセメントの強度を確保する。隣接するエレメント(柱列)とのラップ長さを確保して止水性能を維持する。芯材(H形鋼)の挿入は鮮度のあるうちに行い、垂直精度を管理する。施工中は近隣地盤の沈下や変位を計測し、ソイルセメントの排出泥土は産業廃棄物として適正に処理する。地下躯体完成後の芯材引抜き時は、引抜き跡の空隙にモルタルを充填して止水性を回復させる。

用語3:暑中コンクリート

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用語の説明

日平均気温が25℃を超える時期に施工するコンクリート。高温により水分の蒸発が促進され、スランプの低下・凝結の促進・ひび割れの増大などの品質低下が生じやすい。JASS5では日平均気温25℃��を暑中コンクリートの適用時期としている。

施工上の留意事項

コンクリートの荷卸し時の温度を35℃以下に管理する。練混ぜから打設完了までの時間を90分以内(通常は120分以内)に短縮する。打重ね時間間隔は25℃超のため120分以内とする。打設後は直射日光と風を避け、散水養生や養生マットで湿潤状態を保つ。養生期間は普通ポルトランドセメントで5日以上とする。必要に応じて遅延剤を使用してワーカビリティーの保持時間を延長する。

用語4:マスコンクリート

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用語の説明

部材の断面が大きく、セメントの水和熱による温度上昇が大きいコンクリート。JASS5では部材の最小寸法が80cm以上で、かつセメントの水和熱によるコンクリートの��度上昇が大きい場合に適用する。基礎マットスラブや大断面の柱・梁が該当する。

施工上の留意事項

コンクリート内部と表面の温度差を25℃以内に管理し、温度ひび割れの発生を防止する。セメントは水和熱の小さい低熱ポルトランドセメントや中庸熱ポルトランドセメントを使用する。打設はリフト分け(1回の打設高さを制限)して発熱を分散させる。打設後は部材内部に温度計を設置して温度履歴を記録し、急激な冷却を避けるため断熱養生(保温養生)を行う。パイプクーリング(冷却管を埋設して通水冷却)を併用する場合もある。

用語5:場所打ちコンクリート杭

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用語の説明

現場の地盤を掘削して孔を形成し、鉄筋かごを建て込んだ後にコンクリートを打設して現場で造成する杭。アースドリル工法・リバースサーキュレーション工法・オールケーシング工法などの掘削方式がある。大径(1m以上)の杭が造成可能で、高い支持力を発揮する。

施工上の留意事項

掘削完了後、杭底に堆積するスライム(掘削くず・泥水中の沈殿物)を確実に除去する。スライムが残ると杭の先端支持力が低下する。コンクリートの打設はトレミー管を用い、管の先端を常にコンクリート中に2m以上挿入した状態を保ち、泥水とコンクリートが混合しないよう管理する。コンクリートの設計基準強度は24N/mm²以���、スランプは18cm以上を標準とし、水中での分離抵抗性を確保する。

自己採点のポイント

  • ヒービング:「膨れ上がる現象」と安全率1.2以上の数値が書けているか?
  • SMW工法:ソイルセメントの造成方法と芯材挿入の手順が正しいか?
  • 暑中コンクリート:35℃以下、90分以内、120分以内の3つの数値が入っているか?
  • マスコンクリート:温度差25℃以内、低熱セメント、断熱養生のセットが書けているか?
  • 場所打ち杭:スライム処理とトレミー管2m以上の要点が書けているか?

躯体施工3回分のまとめ — 用語記述の鉄則

  • 第1回(コンクリート・鉄筋):ブリーディング・コールドジョイント・かぶり・ガス圧接・AE剤 — 基本中の基本。数値を正確に
  • 第2回(鉄骨・型枠):高力ボルト・溶接欠陥・スタッド・側圧・支保工 — 施工手順と検査基準がポイント
  • 第3回(地盤・特殊Con):ヒービング・SMW・暑中・マスコン・場所打ち杭 — 1級特有の高度な知識
  • 本番の選択戦略:5用語から3つ選ぶ。最初の30秒で5つ全てに目を通し、数値を正確に書ける3つを選ぶ。迷ったら手を付けない
  • 記述量の目安:1用語あたり「用語の説明」2〜3行+「留意事項」3〜5行 = 合計6〜8行

お疲れさまでした!躯体施工3回分クリアです。

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