1級建築 第二次検定の攻略法(30秒でわかる要点)
- 試験形式:記述式・全6問・3時間
- 合格基準:60%以上
- 最大の山場:問題1の施工経験記述(配点が最も高い)
- 出題テーマ:品質管理 / 施工の合理化 / 建設副産物から1つ
- 攻略の核心:3テーマ分の記述を事前に完成・暗記。添削で精度を上げる
1級建築施工管理技士の第二次検定は全問記述式。マークシートの第一次検定とはまったく異なる対策が必要です。
特に問題1の施工経験記述は、合否を決める最大のポイント。自分の実際の工事経験を、具体的な数値と工法名を交えて記述する力が問われます。
この記事では、第二次検定の出題構成と、各問題の攻略法を詳しく解説します。
第一次検定の攻略は「第一次検定の出題傾向と攻略法」で解説しています。
第二次検定の出題構成
| 問題 | 内容 | 配点の目安 |
|---|---|---|
| 問題1 | 施工経験記述(品質管理 / 施工の合理化 / 建設副産物) | 約32点 |
| 問題2 | 仮設計画・安全管理 | 約16点 |
| 問題3 | 躯体施工の用語説明・留意事項 | 約16点 |
| 問題4 | 仕上げ施工の用語説明・留意事項 | 約12点 |
| 問題5 | 施工管理法(ネットワーク工程表など) | 約12点 |
| 問題6 | 法規(建設業法・労安法の穴埋め等) | 約12点 |
※ 配点は非公表。過去の出題傾向から推定した目安値です。
問題1の施工経験記述が全体の約3割を占めるのがポイント。ここを落とすと、他の問題で挽回するのは非常に厳しくなります。
問題1:施工経験記述の攻略法(最重要)
出題テーマは3つ(毎年ローテーション)
1級建築の施工経験記述は、以下の3テーマから毎年1つが出題されます。
テーマ1: 品質管理
品質を確保するために実施した具体的な施策。コンクリート強度管理、鉄筋のかぶり確保、防水工事の品質検査など。
テーマ2: 施工の合理化 ※1級特有
工期短縮・コスト削減・生産性向上のために行った工夫。プレキャスト化、ICT活用、サイクルタイム短縮など。
テーマ3: 建設副産物 ※1級特有
建設廃棄物の削減・リサイクル・適正処理のための取り組み。再資源化率の向上、分別解体の実施など。
どのテーマが出るかは試験当日まで分かりません。だから3テーマすべての記述を事前に準備しておく必要があります。
施工経験記述の「型」
経験記述は以下の「型」に当てはめて書くと、採点者にとって読みやすく、高得点が狙えます。
施工経験記述の型(テンプレート)
【工事概要】
- 工事名・工事場所・発注者
- 工事の内容(用途・構造・規模・階数・延床面積)
- 工期・あなたの立場
【記述1: 特に留意した技術的課題】
「○○工事において、△△が課題だった」(課題を明確に1つ挙げる)
【記述2: 技術的課題に対して実施した対策】
「具体的には①…②…③…の対策を実施した」(数値・工法名を入れて3つ程度)
【記述3: 対策の結果と評価】
「その結果、○○が達成できた」(定量的な成果を示す)
高得点を取るための5つのポイント
- 具体的な数値を入れる — 「Fc=24N/mm²のコンクリート」「スラブ厚200mm」「型枠支保工の存置期間を5日から3日に短縮」
- 工法名・材料名を正確に書く — 「ガス圧接」「トルシア形高力ボルト」「ウレタン塗膜防水」
- 自分の立場と判断を明確に — 「私は工事主任として判断し…」「施工計画書を修正して…」
- 結果を定量的に示す — 「工期を10日短縮」「不良品率を0.5%以下に抑えた」「再資源化率85%を達成」
- 嘘を書かない — 実際に経験していない工事を創作すると、整合性が崩れて減点されます
「施工の合理化」の書き方のコツ
2級にはない1級特有のテーマ「施工の合理化」は、多くの受験者が苦手とします。ポイントは「なぜ合理化が必要だったか」→「具体的にどう合理化したか」→「どんな成果が出たか」の流れ。たとえば「躯体工事のサイクルタイムを7日から5日に短縮するため、早強セメントを使用し型枠の早期解体を実現。これにより全体工期を2か月短縮した」のように、数字で語れると強い。
問題2:仮設計画・安全管理
仮設計画と安全管理に関する記述問題。以下のようなテーマが出題されます。
- 足場の組立て・使用・解体に関する留意事項
- 揚重機械(タワークレーン・移動式クレーン)の安全管理
- 仮設電気設備・仮設給排水の計画
- 高所作業・開口部の安全対策
攻略のコツ:労働安全衛生法・労働安全衛生規則の条文に沿った記述が求められます。「足場の手すり高さ85cm以上」「墜落制止用器具の使用高さ2m以上」といった法定数値を正確に書けるかが勝負。過去問で出題された仮設計画のテーマを50項目ほどストックしておきましょう。
問題3・4:躯体施工・仕上げ施工の用語と留意事項
施工に関する用語の説明と、施工上の留意事項を記述する問題です。
出題パターン
「次の用語について、施工上の留意事項を2つ記述しなさい」という形式。たとえば:
- 躯体:「かぶり厚さ」「スランプ」「鉄骨のボルト孔」「型枠の締付け金物」
- 仕上げ:「アスファルト防水の重ね幅」「タイルの圧着張り」「塗装の素地ごしらえ」
攻略のコツ:用語ごとに「定義+留意事項2つ」をセットで暗記。過去15年分の出題用語を網羅すれば、本番で初見の用語に出会う確率は低いです。暗記カードを作って通勤時間に繰り返すのが効果的。
問題5:施工管理法(ネットワーク工程表)
ネットワーク工程表の読み取りと計算が毎年出題されます。
- クリティカルパスの特定
- 最早開始日・最遅完了日の計算
- トータルフロート・フリーフロートの計算
- 工程の遅れが全体工期に与える影響の分析
攻略のコツ:ネットワーク工程表の計算はパターンが決まっているので、過去問を5年分解けば解法が身につきます。計算問題は「正解か不正解か」が明確なので、練習量がそのまま得点に直結する分野。得意科目にしてしまいましょう。
問題6:法規
建設業法・労働安全衛生法の条文穴埋めが中心です。
- 建設業法:主任技術者・監理技術者の職務、施工体制台帳の記載事項
- 労働安全衛生法:特別教育の対象作業、作業主任者の選任基準
攻略のコツ:条文のキーワード(数値・専門用語)を正確に書けるかが問われます。過去問で出題された穴埋め箇所をリストアップして暗記するのが最も効率的。法規は「覚えたもん勝ち」です。
学習スケジュール(第二次検定)
| 時期 | やること |
|---|---|
| 7月 (第一次合格後) |
経験記述の工事選定。3テーマ分の記述を作成開始。問題2〜6の過去問を1年分解く |
| 8月 | 経験記述の推敲・添削。躯体施工・仕上げ施工の用語ストック作成(50〜60項目) |
| 9月 | 経験記述の暗記。ネットワーク工程表の計算練習。法規の穴埋め対策 |
| 10月 | 第二次検定 本番。直前1週間は経験記述を何度も書いて手に叩き込む |
よくある質問
Q. 経験記述で書く工事は大規模でないとダメ?
A. 必ずしも大規模工事でなくても構いません。大切なのは自分が主体的に関わり、具体的な数値で説明できる工事であること。中規模のRC造マンション改修でも、品質管理や安全管理で具体的な施策を記述できれば十分合格できます。
Q. 添削サービスは使うべき?
A. 強くおすすめします。経験記述は「自分では良い文章だと思っていたのに、実は採点基準を満たしていなかった」というケースが非常に多い。プロの添削で「どこが減点されるか」を客観的に指摘してもらうと、合格率が大きく上がります。通信講座の比較は「施工管理技士 通信講座おすすめ比較」をご覧ください。
Q. 第一次検定と第二次検定は同じ年に受けられる?
A. はい。第一次検定(6月)と第二次検定(10月)は同じ年に受験可能です。同時申込みの場合、第一次に不合格でも受験料は返金されないので注意。第一次に自信がある方、すでに1級技士補を持っている方は同時受験を検討してもよいでしょう。
理解度チェック
【問題1】1級建築の第二次検定で、最も配点が高いとされる問題はどれですか?
(1)仮設計画・安全管理 (2)施工経験記述 (3)ネットワーク工程表 (4)法規
【問題2】1級の施工経験記述で出題されるテーマのうち、1級特有のものはどれですか?
(1)品質管理 (2)工程管理 (3)施工の合理化 (4)安全管理
【問題3】施工経験記述で高得点を取るために最も重要なポイントはどれですか?
(1)できるだけ長い文章を書く (2)専門用語を多用する (3)具体的な数値・工法名を入れる (4)一般論で書く
まとめ
この記事のポイント
- 第二次検定は記述式6問。問題1の施工経験記述が最重要(配点約3割)
- 経験記述は品質管理・施工の合理化・建設副産物の3テーマを全部準備
- 「型」に当てはめて具体的な数値・工法名・成果を盛り込む
- 問題2〜6は過去問の記述パターンを50〜60項目ストックして暗記
- 経験記述は添削サービスで客観的な評価を受けるのが合格への近道