1級建築(第二次) ミニテスト

1級建築 経験記述(品質管理)練習問題②【無料・模範解答付き】

1級建築施工管理技士 経験記述(品質管理)ミニテスト 第2回

第2回では鉄筋工事(ガス圧接継手)の品質管理をテーマに記述練習を行います。鉄筋のガス圧接は1級で頻出のテーマで、具体的な検査方法と管理基準の数値が書けるかがカギになります。

経験記述の書き方(品質管理)」と「第1回(暑中コンクリート)」を復習してから挑戦しましょう。

テスト情報

形式:記述式(模範解答付き)

問題数:3問(工事概要+重視した事項・理由+対策・効果の記述練習)

テーマ:鉄筋工事(ガス圧接継手)の品質管理

目標時間:40分(本番を意識して時間を計りましょう)

問題1:工事概要の記述

【問題】

あなたが経験した建築工事のうち、鉄筋工事の品質管理に留意して施工した工事を1つ選び、以下の項目について記述しなさい。

  • 工事名
  • 工事場所
  • 工事の内容(建物の用途・構造・規模)
  • 工期
  • あなたの立場

鉄筋工事の記述に適した工事概要のコツ

  • RC造またはSRC造の工事を選ぶ(S造単独では鉄筋工事が主にならない)
  • ガス圧接が使われる工事 → 柱・梁の主筋がD25以上の太径鉄筋を使用する中高層建築が適切
  • 規模は1級にふさわしく延床面積3,000m²以上、5階建以上が望ましい
  • 「工事主任」「現場代理人」「主任技術者」など、鉄筋工事の施工管理に直接関わる立場で
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【模範解答例】

工事名 ○○総合病院増築工事
工事場所 ○○県○○市○○町
工事の内容 SRC造、地上8階建、病院(増築棟)、延床面積5,400m²。柱主筋にSD390(D29・D32)を使用
工期 令和○年6月~令和○年10月(17か月間)
あなたの立場 工事主任(躯体工事担当)

採点のポイント:鉄筋工事が多い構造(RC造・SRC造)であること。ガス圧接が必要な太径鉄筋(D25以上)を使用していることが工事概要から読み取れるとなおよい。

問題2:品質管理で重視した事項と理由

【問題】

上記の工事において、鉄筋工事の品質管理上特に重視した事項を1つ挙げ、重視した理由とともに記述しなさい。

高得点の書き方

  • ガス圧接の品質管理なら、なぜこの工事で特に重要だったかを具体的に
  • 「構造体の安全性に直結する」だけでは弱い。鉄筋の種類(SD390等)・径(D29等)・接合箇所数など具体的な条件を入れる
  • 1級の試験では2級以上に技術的な深さが求められる。圧接部の品質基準や検査方法に触れると効果的
  • 「不良があると手直しコストが大きい」「工程への影響が大きい」なども理由として有効
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【模範解答例】

重視した事項:柱主筋のガス圧接継手の品質確保

理由:当該工事では柱主筋にSD390(D29・D32)を使用しており、地上8階建SRC造の構造安全性はガス圧接部の品質に大きく依存する。圧接箇所は全体で約1,200か所に及び、圧接部に内部欠陥(圧接面のずれ・ふくらみ不足・内部空洞等)があると構造体の強度が設計値を下回るおそれがあった。また、SD390は引張強度が高く圧接作業に高い技量が求められるため、作業者の技量確認と検査体制の構築がとりわけ重要であった。このため、ガス圧接継手の品質管理を最重要事項として位置づけた。

問題3:実施した対策と得られた効果

【問題】

問題2で挙げた品質管理上の事項に対して、あなたが実施した具体的な対策を2つ以上挙げ、それぞれの対策によって得られた効果とともに記述しなさい。

鉄筋工事の対策で使える数値・基準

  • ガス圧接部のふくらみの直径:鉄筋径の1.4倍以上
  • ガス圧接部のふくらみの長さ:鉄筋径の1.1倍以上
  • 圧接部の芯ずれ:鉄筋径の1/5以下
  • 超音波探傷検査:1検査ロット30か所につき5か所以上を抜取り検査
  • 不合格率:検査ロットの1%以下なら合格(超過の場合は全数検査)
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<対策>

  1. 圧接工の技量確認:圧接作業を行う技量資格者の資格証を事前に確認し、SD390・D29以上の鉄筋を圧接できる2種以上の資格を保有する作業者のみを選定した。施工開始前に試験片による確認試験を実施し、作業者の技量を検証した。
  2. 圧接部の外観検査:全数の外観検査を実施した。ふくらみの直径が鉄筋径の1.4倍以上、ふくらみの長さが1.1倍以上あること、圧接面のずれが鉄筋径の1/5以下であること、折れ曲がりや著しい偏心がないことを確認した。基準を満たさないものは切取り再圧接を指示した。
  3. 超音波探傷検査の実施:外観検査合格後、1検査ロット(30か所)につき5か所を抜取りで超音波探傷検査を実施した。圧接部の内部欠陥(空洞・未圧着等)の有無を確認し、全ロットの検査記録を管理台帳に記録した。

<効果>

上記の対策により、全1,200か所の外観検査で不合格となったのは8か所(不合格率0.7%)にとどまり、これらは即座に切取り再圧接を実施して基準をクリアした。超音波探傷検査は全40ロットで合格し、内部欠陥による不合格はゼロであった。構造体検査においても配筋・継手に関する指摘事項はなく、ガス圧接継手の品質を確実に確保することができた。

自己採点のポイント

自分の解答と模範解答を比較して、以下をチェックしましょう。

  • 工事概要:ガス圧接が必要な工事(RC/SRC造、太径鉄筋)を選んでいるか?
  • 重視した事項:ガス圧接の品質がなぜ重要だったか、現場の具体的条件が書けているか?
  • 対策:技量確認→外観検査→超音波探傷検査の流れが論理的か?基準値の数値が入っているか?
  • 効果:不合格率や検査結果を定量的に書けているか?

鉄筋工事の品質管理で得点アップするコツ

  • ガス圧接の検査基準値を正確に書く — ふくらみ直径1.4倍以上、ずれ1/5以下、超音波探傷5か所/30か所など。数値の正確さで採点者は「実際に管理した人だ」と判断する
  • 圧接以外のテーマも用意しておく — かぶり厚さの確保(スペーサーの配置管理)、鉄筋の材料管理(ミルシートの照合)なども品質管理テーマとして有効
  • 工事概要と対策の整合性 — SRC造の工事概要で「D13のガス圧接」を書くと不自然。D25以上の太径鉄筋を使う工事を選ぶこと
  • 「切取り再圧接」のプロセスも知識に — 不合格箇所は「圧接部の上下各100mm以上を含めて切取り、再度圧接する」。この知識があると記述に深みが出る

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