1級建築(第二次) ミニテスト

1級建築 経験記述(建設副産物)練習問題①【無料・模範解答付き】

1級建築施工管理技士 経験記述(建設副産物・環境対策)ミニテスト 第1回

建設副産物・環境対策は1級特有の経験記述テーマです。現場で発生する廃棄物をどう削減・分別・リサイクルしたかを、3R(Reduce・Reuse・Recycle)の枠組みで記述します。

第1回では型枠廃材の発生抑制(Reduce)をテーマに記述練習を行います。「経験記述の書き方(建設副産物・環境対策)」を復習してから挑戦しましょう。

テスト情報

形式:記述式(模範解答付き)

問題数:3問(工事概要+副産物対策の目的・理由+実施内容・効果)

テーマ:型枠廃材の発生抑制(Reduce)

目標時間:40分

問題1:工事概要の記述

【問題】

あなたが経験した建築工事のうち、建設副産物の発生抑制に取り組んだ工事を1つ選び、工事名・工事場所・工事の内容・工期・あなたの立場を記述しなさい。

建設副産物テーマに適した工事概要のコツ

  • RC造の中高層建築は型枠を大量に使用するため、Reduce(発生抑制)のテーマに最適
  • 基準階が多い建物を選ぶと「型枠の転用による廃棄量削減」が書きやすい
  • 解体工事を伴う建替え工事なら「分別解体」「再資源化」のテーマも書ける
  • 建設リサイクル法の対象規模(床面積80m²以上の解体等)を意識
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【模範解答例】

工事名 ○○マンション新築工事
工事場所 ○○県○○市○○町
工事の内容 RC造、地上8階建、共同住宅(48戸)、延床面積6,200m²。基準階の型枠使用量は各階約800m²
工期 令和○年5月~令和○年8月(16か月間)
あなたの立場 現場代理人

問題2:建設副産物対策の目的と理由

【問題】

上記の工事において、建設副産物の発生抑制・再資源化のために取り組んだ目的を明記し、その取組みが必要だった理由を記述しなさい。3R(Reduce・Reuse・Recycle)のいずれに該当するかも明記すること。

高得点の書き方

  • 3Rのいずれかを明記する。最も評価が高いのはReduce(発生抑制)(3Rの最上位)
  • 理由は「環境のため」だけでは弱い。廃棄物処理費・運搬コスト・周辺環境への配慮など具体的に
  • 元請としての排出事業者責任に言及すると法的な理解を示せる
  • 廃棄物の種類と量を具体的に書く(「型枠合板の廃材が約○t発生する見込みであった」)
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【模範解答例】

取組みの目的:建設発生木材(型枠廃材)の発生抑制 = Reduce(発生抑制)

理由:当該工事はRC造8階建で、基準階の型枠使用量が各階約800m²に及んだ。従来の計画では型枠用合板の転用回数を3回として必要枚数を算出しており、全8フロアの施工で約35tの建設発生木材の発生が見込まれていた。元請業者として排出事業者の責任を果たすとともに、産業廃棄物の処理費用削減と周辺環境への配慮(ダンプ車両の削減)が求められた。3Rの最上位であるReduce(そもそも廃棄物を出さない)を最優先に取り組む方針とし、型枠廃材の発生量そのものの削減を目標とした。

問題3:実施した対策と得られた効果

【問題】

問題2の目的に対して、あなたが実施した具体的な対策を2つ以上挙げ、それぞれの対策によって得られた効果を定量的に記述しなさい。

型枠廃材のReduce対策で使える数値

  • 型枠合板の標準転用回数:3~4回 → 剥離剤管理で5~6回に向上可能
  • 柱・壁に鋼製型枠(メタルフォーム)を使用 → 合板使用量30~50%削減
  • 割付けの標準化による端材発生の抑制
  • 処理費用:建設発生木材の処理費は1tあたり2~4万円
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<対策>

  1. 型枠割付けの標準化:基準階の型枠割付け計画を見直し、上階への転用を前提に寸法を統一・標準化した。非標準部分(開口部廻り等)は別途加工するが、壁・スラブの大面積部分は同一寸法の合板を使い回せるよう設計した。これにより端材の発生を最小限に抑えた。
  2. 剥離剤の適正管理:型枠用合板に剥離剤(はくりざい)を適正量・適正タイミングで塗布し、脱型時のコンクリート付着による損傷を防止した。剥離剤の塗布は型枠組立て直前に行い、塗りムラをチェックリストで管理した。これにより転用回数を当初計画の3回から5回に増加させた。
  3. 柱型枠への鋼製型枠の採用:柱型枠に鋼製型枠(メタルフォーム)を採用し、合板型枠の使用量そのものを削減した。鋼製型枠は繰り返し使用が可能で、全フロアで転用した。解体後はリース会社に返却するため産業廃棄物にならない。

<効果>

上記の対策を実施した結果、型枠用合板の購入量を当初計画比約40%削減し、建設発生木材の発生量を約35tから約18tに削減(約49%減)した。産業廃棄物の処理費用を約50万円削減し、搬出用ダンプ車両の延べ台数も約20台削減して周辺環境への負荷を低減した。マニフェストによる廃棄物の追跡管理も確実に実施し、元請としての排出事業者責任を果たした。

自己採点のポイント

  • 3Rの明記:Reduce・Reuse・Recycleのいずれかを明確に示しているか?
  • 理由:廃棄物の種類・量・処理費用など具体的な数値があるか?
  • 対策:発生抑制の具体的な手法が2つ以上あるか?それぞれ数値が入っているか?
  • 効果:削減量(t・%)と費用削減が定量的に書けているか?

建設副産物で得点アップするコツ

  • 3Rの優先順位を意識する — Reduce(発生抑制)→ Reuse(再使用)→ Recycle(再資源化)の順で評価が高い。「まずReduceに取り組んだ」と書くと法的理解を示せる
  • 排出事業者責任に触れる — 建設工事の産業廃棄物の排出事業者は元請。この法的責任に言及すると1級らしい記述になる
  • マニフェスト管理を書く — 廃棄物管理票(マニフェスト)による追跡管理は重要な管理業務。5年間保存義務にも触れると加点
  • 削減量を「t」と「%」の両方で示す — 「35tから18tに削減(49%減)」のように絶対値と割合の両方を書くと説得力が増す

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