2級土木(第一次)

【2級土木施工管理技士】土工①(土質試験・土量変化率・盛土)をわかりやすく解説

土工①(土質試験・土量変化率・盛土)の要点(30秒でわかる要点)

  • 超頻出分野:土工から毎年4〜5問出題(選択問題の中で最重要)
  • 土質試験:含水比・粒度・液性限界・CBR試験の目的と方法
  • 土量変化率:L(ほぐし率)・C(締固め率)の計算が毎年出る
  • 盛土:締固め管理、まき出し厚さ30cm以下が頻出数値

結論から言います。土工は2級土木施工管理技士の第一次検定で最も出題数が多い最重要分野です。土質試験の種類、土量の変化率(L・C)、盛土の施工管理は毎年のように出題されます。ここを得点源にできれば合格がグッと近づきます。

この記事では、土工の前半として土質試験・土量変化率・盛土の施工を、現場のイメージとあわせてわかりやすく解説します。後半の土工②(切土・法面保護・軟弱地盤対策)もセットで学びましょう。

出題傾向をチェック

土工は2級土木の第一次検定で最も出題数が多い分野(毎年5〜6問)。特に土量変化率の計算盛土の締固め管理が超頻出です。土工②とセットで学ぶと効率的。2級土木は61問中40問を選択して解答する試験なので、選択戦略も確認しておきましょう。第一次検定の全体像は「第一次検定の攻略法」で把握できます。

この分野の出題頻度(2級土木)

土工は2級土木施工管理技士の第一次検定で毎年4〜5問出題される最重要分野です。61問中40問を選んで解答する選択制なので、土工を得意分野にすれば大きなアドバンテージになります。特に「土質試験の種類と目的」「土量変化率(L値・C値)の計算」は必出レベルです。

土質試験の種類と目的

土木工事では、まず地盤がどんな土でできているかを調べます。これが土質試験。家を建てる前に地盤調査をするのと同じ考え方です。試験に出る主な土質試験は以下の通りです。

試験名 何を調べるか 現場での使いどころ
含水比試験 土に含まれる水分の割合 盛土材料として適切か判断する
粒度試験 土の粒の大きさの分布 砂質土か粘性土かの分類に使う
液性限界・塑性限界試験 土が液状・塑性状態になる含水比 粘性土の性質の判定
締固め試験 最適含水比と最大乾燥密度 盛土の施工管理基準を決める
CBR試験 土の支持力(路床・路盤の強さ) 舗装の厚さの設計に使う
圧密試験 粘性土が荷重で沈む量と時間 軟弱地盤の沈下量予測

試験で最も出るのは「締固め試験」

締固め試験で求める「最適含水比」「最大乾燥密度」は超頻出。イメージとしては、砂場の砂を思い浮かべてください。カラカラに乾いた砂はサラサラで固まらない。水を足すと固まりやすくなる。でも水を入れすぎるとドロドロになって崩れる。「ちょうどいい水分量」が最適含水比で、そのときの密度が最大乾燥密度です。

覚え方のコツ:土質試験を区別する方法

土質試験は種類が多くて混乱しがちですが、「何の目的で使うか」でグループ分けすると覚えやすくなります。

土の分類に使う試験

  • 含水比試験:水分の割合
  • 粒度試験:粒の大きさ
  • 液性・塑性限界:粘性土の性質

施工管理に使う試験

  • 締固め試験:盛土の基準値
  • CBR試験:舗装の設計
  • 圧密試験:沈下量の予測

液性限界と塑性限界の覚え方

液性限界=「液体(ドロドロ)になる境界の含水比」、塑性限界=「ひも状に丸められなくなる境界の含水比」です。「液」が上、「塑」が下とイメージしましょう。液性限界 > 塑性限界は必ず成り立ちます。液性限界と塑性限界の差を塑性指数(PI)と呼び、PIが大きいほど「水で性質が大きく変わる扱いにくい土」です。

土量計算の手順フロー

土量変化率の問題は、以下の手順で必ず解けます。

Step 1: 地山の土量を確認
設計図で「地山○○m³」を読み取る
Step 2: L値で「ほぐした土量」を求める
ほぐし土量 = 地山土量 × L(運搬量の計算に使う)
Step 3: C値で「締固めた土量」を求める
締固め土量 = 地山土量 × C(盛土量の計算に使う)

覚え方:L = Loose(ほぐし)でL > 1(膨らむ)。C = Compaction(締固め)でC < 1(縮む)。地山を基準に「Lで膨らむ、Cで縮む」と覚えましょう。

土量の変化率(L値・C値)

土量の変化率は毎年必ず出る超重要テーマです。第一次検定の攻略法でも重点テーマとして紹介しています。

地山の土を掘ると、体積はどうなるでしょうか? 実は掘ると体積が増えます。土の粒と粒の間に空気が入り込んでフワフワになるからです。

逆に、その土を盛土として締め固めると体積が減ります。粒同士がギュッと押し付けられて隙間がなくなるからです。

土量の変化率
地山
基準の体積
= 1.0
🚣
ほぐし土
掘ると増える
L = 1.2〜1.3
💨
締固め土
固めると減る
C = 0.8〜0.9

L値とC値の定義

  • L(ほぐし率)= ほぐした土量 ÷ 地山の土量(L > 1.0)
  • C(締固め率)= 締め固めた土量 ÷ 地山の土量(C < 1.0)

※ いずれも地山を基準(1.0)にして比較する点がポイントです。

L値・C値の覚え方

試験で使える語呂合わせ

  • L = Loose(ルース=ゆるい)→ 掘ってゆるくなった土 → 体積が増える(L > 1.0)
  • C = Compact(コンパクト=圧縮)→ 締め固めた土 → 体積が減る(C < 1.0)

「運搬はL、盛土はC」もセットで暗記。ダンプの台数計算ならL、盛土の出来高計算ならCを使います。

土量変化率の計算手順フロー

試験の計算問題が出たら、以下の3ステップで解きましょう。

実践練習で得点力を鍛える

土工の知識を定着させるには、ミニテストで繰り返し演習するのが最も効果的です。

📝 土工 ミニテスト(四肢択一10問)

📋 模擬テスト(本番形式61問)

STEP1:問題文の「何を求めるか」を確認
運搬量を求める → Lを使う / 盛土量を求める → Cを使う
STEP2:地山土量を確認する
「地山○○m³」と問題文に書かれている → そのまま使う
STEP3:地山土量 × L or C で計算
地山1,000m³ × L(1.25) = 1,250m³(運搬量)
地山1,000m³ × C(0.9) = 900m³(盛土量)

現場での使い方

たとえば「地山1,000m³の土を掘削して、別の場所に盛土する」という工事を考えてみましょう。

実際の計算例(L=1.2、C=0.9の場合)

ダンプで運ぶ量:1,000m³ × L(1.2)= 1,200m³

→ 掘ると1.2倍に膨らむので、ダンプの台数は「地山1,000m³分」ではなく「ほぐし1,200m³分」で計算する

盛土の出来高:1,000m³ × C(0.9)= 900m³

→ 締め固めると0.9倍に縮むので、1,000m³掘っても盛土は900m³分にしかならない

このL値・C値の計算は過去問でも繰り返し出ています。品質管理の問題でも土量の概念は問われるので、しっかり理解しておきましょう。

ひっかけパターン:土量変化率でよく出る引っかけ

試験で狙われるポイント

  • 「ほぐし土量」を地山土量と勘違いする → 問題文が「ほぐし土量1,200m³」なのに、そのままLをかけてしまう。正しくは1,200 ÷ L で地山に戻してからCをかける
  • LとCを逆に使う → 運搬量にCを使ったり、盛土量にLを使ったりするミス。「運搬L・盛土C」を暗記!
  • L > 1.0 なのに「体積が減る」と答える → Lは「ほぐし」なので必ず1.0より大きい。Cは「締固め」なので必ず1.0より小さい
  • 変化率の基準を間違える → L・Cはどちらも地山が基準。「ほぐし土量÷締固め土量」ではない

盛土の施工管理

盛土とは、土を積み上げて地盤を高くする工事です。道路の路体・堤防・宅地造成など、土木工事の基本中の基本です。施工計画の段階で盛土の品質基準を決め、工程管理と合わせて進めていきます。

盛土の施工手順

盛土の施工フロー
STEP1 基盤の処理:草木の除去、表土のはぎ取り、段切り(傾斜地の場合)
STEP2 盛土材料の搬入:適切な含水比の材料を選定。含水比が高すぎる場合はばっ気乾燥
STEP3 敷均し:1層の仕上がり厚さ30cm以下で均一に敷き均す
STEP4 締固め:ローラーやタンパで転圧。規定の締固め度(90%以上)を確保する
STEP5 繰り返し:STEP3〜4を繰り返して所定の高さまで盛り上げる

盛土の品質管理基準

管理項目 基準値の目安
1層の仕上がり厚さ 30cm以下(路体の場合)
締固め度 90%以上(最大乾燥密度に対する割合)
含水比 最適含水比の付近

盛土のよくある失敗

  • 含水比が高すぎる材料をそのまま使う → 締固めてもフニャフニャで強度が出ない
  • 1層が厚すぎる → 下部まで締固めが届かず、沈下の原因に
  • 傾斜地で段切りをしない → 盛土がすべり落ちる危険あり

ひっかけパターン:盛土でよく出る引っかけ

試験で狙われるポイント

  • 「1層の仕上がり厚さ」と「敷均し厚さ」の混同 → 基準は仕上がり厚さ(=締固め後)で30cm以下。敷均し厚さ(締固め前)はこれより大きい
  • 路体と路床の基準値を混同 → 路体は30cm以下、路床は20cm以下。路床の方が厳しいのは、舗装面に近く品質が重要だから
  • 締固め機械の選択ミス → 砂質土にはタイヤローラーや振動ローラー、粘性土にはタンピングローラーが適する。建設機械の記事で詳しく解説
  • 「含水比が低すぎるとよく締まる」と思い込む → 乾燥しすぎても締固め効果は低下する。最適含水比が最も締まるポイント

盛土材料の選定

盛土に使えない材料もあります。試験では「盛土に適さない材料はどれか」という形で出題されることが多いです。

盛土に適する材料

  • 砂質土(水はけがよい)
  • 礫質土(締固めやすい)
  • 山砂(粒度がよい)

盛土に適さない材料

  • 高有機質土(腐植土)
  • 含水比が極端に高い粘性土
  • 凍土
  • ゴミ・木片が混入した土

関連分野をセットで学ぼう

土工①の内容は、第一次検定の他の分野と密接に関連しています。以下の記事とセットで学ぶと、相互理解が深まります。

2級土木の試験は61問中40問を選択する形式です。土工を含む得意分野を中心に選択すれば効率的に合格ラインに到達できます。選択のコツは「選択戦略」で詳しく解説しています。

理解度チェック

Q1. 締固め試験で求める2つの値は何ですか?

解答を見る

正解:最適含水比と最大乾燥密度
最適含水比は「土が最もよく締まる水分量」、最大乾燥密度は「そのときの土の密度」です。盛土の施工管理では、この2つの値を基準にして品質を管理します。

Q2. 地山1,000m³の土を掘削して運搬する場合、ほぐし率L=1.25のとき運搬する土量は何m³ですか?

解答を見る

正解:1,250m³
1,000m³ × L(1.25)= 1,250m³。掘削すると土はほぐれて体積が増えるので、ダンプの台数を計算するときは「ほぐし土量」で考えます。第一次検定の攻略法でも計算問題の対策を紹介しています。

Q3. 盛土の1層の仕上がり厚さの基準は何cm以下ですか?

解答を見る

正解:30cm以下
1層を厚くしすぎると下部まで十分に締め固められません。30cm以下で敷き均し、ローラーで転圧するのが基本です。路床の場合は20cm以下とする場合もあります。品質管理の記事でも締固め基準の詳細を解説しています。

まとめ

この記事のポイント

  • 土質試験は締固め試験(最適含水比・最大乾燥密度)が最頻出
  • 土量の変化率はL(ほぐし率)> 1.0、C(締固め率)< 1.0
  • 運搬量の計算はL、盛土出来高の計算はCを使う
  • 盛土は1層30cm以下で敷均し・締固めを繰り返す
  • 高有機質土・凍土・含水比過大の粘性土は盛土に適さない

土工の後半は「土工②(切土・法面保護・軟弱地盤対策)」に続きます。第一次検定全体の攻略法は「第一次検定の出題傾向と攻略法」で確認できます。2級土木の勉強法おすすめテキストもチェックしてみてください。

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