2級建築(第二次) ミニテスト

2級建築施工管理技士 経験記述(安全管理)練習問題①【無料・模範解答付き】

2級建築施工管理技士 施工経験記述(安全管理)ミニテスト 第1回

結論から言います。安全管理は施工経験記述の3テーマの中で最も「具体的な数値」を盛り込みやすいテーマです。建設業は全産業で死亡災害が最も多く、安全管理は試験でも最重視されます。

第1回は高所作業の墜落・転落防止がテーマです。建設業の死亡災害の約4割を占める最大の危険に対して、どう対策するかを記述しましょう。「施工経験記述の書き方(安全管理)例文・採点ポイント」と「安全管理をわかりやすく解説」を参考にしてください。

テスト情報

形式:記述式(模範解答付き)

問題数:3問(課題・対策・結果の段階別記述練習)

テーマ:高所作業の墜落・転落防止

目標時間:30分

安全管理記述の攻略ポイント

安全管理の記述では「現場で発生しうる危険→具体的な安全対策→災害ゼロの結果」の流れが求められます。

  • 墜落・転落防止(足場、開口部)が最頻出テーマ
  • 対策は法令根拠を添えると説得力UP:「高さ2m以上の作業場所に手すり(85cm以上)を設置」
  • 結果は「無事故・無災害で工事を完了」が王道。安全パトロールの実績も有効

問題1:技術的課題の記述

【問題】

あなたが経験した建築工事において、高所作業に伴う墜落・転落の危険があった場面を1つ選び、工事概要と安全管理上の技術的課題を記述しなさい。
「どの作業で、どの高さで、なぜ危険だったのか」を具体的に含めること。

🎯 墜落防止の課題で書くべき要素

  • 作業の具体的な高さ:「地上約20m」「5階の外壁面」など
  • 危険の統計的根拠:「建設業の死亡災害の約4割が墜落・転落」
  • 現場固有の危険要因:「足場と躯体の隙間」「開口部」「強風」など
  • 法的根拠:「高さ2m以上で墜落の恐れがある場所」(労安法)
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【模範解答例A:外壁工事の墜落防止】

工事概要:RC造・地上8階建共同住宅新築工事。延べ面積4,000㎡。工期:令和○年5月〜令和○年2月。私の立場:工事主任。

技術的課題:外壁タイル張り工事および外壁塗装工事において、地上約24mの高さの足場上で延べ30名以上の作業員が作業する必要があった。建設業の死亡災害の約4割は墜落・転落であり、足場上での作業中に手すりを乗り越えたり、開口部から転落するリスクがあった。また、海に近い立地で強風の日が多く、風速10m/s以上の日は年間30日以上あった。強風時の足場上での作業は転落リスクが著しく高まるため、足場の安全設備と強風時の作業管理が技術的課題となった。

【模範解答例B:吹き抜け部分の墜落防止】

工事概要:S造・地上3階建事務所ビル新築工事。延べ面積1,500㎡。工期:令和○年7月〜令和○年1月。私の立場:工事主任。

技術的課題:当該建物は1階から3階までの吹き抜け空間(高さ約10m)があり、吹き抜け部分の仕上げ工事で開口部からの墜落の危険があった。各階の床面に設けられた開口部は施工中に養生が外されることがあり、作業員や資材が落下するリスクがあった。吹き抜け空間は通常の足場が設置しにくく、開口部の養生管理と代替的な墜落防止措置が技術的課題となった。

問題2:対策の記述

【問題】

問題1の課題に対して、あなたがとった具体的な安全対策を3つ以上記述しなさい。
各対策には、法令や規格に基づく数値基準(高さ、寸法、人数など)を含めること。

📌 安全管理の対策で使える数値基準

  • 足場の作業床幅:40cm以上、すき間:3cm以下
  • 手すりの高さ:85cm以上(中さん・幅木も設置)
  • 壁つなぎ:垂直方向5m以下、水平方向5.5m以下
  • 強風基準:10分間平均風速10m/s以上で作業中止
  • 安全ネットの設置:高さ10m以内ごとに水平に張る
  • フルハーネス:高さ6.75m以上では胴ベルトではなくフルハーネスを使用
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【模範解答例A:外壁工事の墜落防止対策】

① 枠組足場の全周に手すり(高さ85cm以上)・中さん・幅木(高さ10cm以上)を設置した。足場の作業床は幅40cm以上を確保し、床材間のすき間は3cm以下とした。毎朝の作業開始前に足場の点検を実施し、チェックシートに記録した。
② 壁つなぎを垂直方向5m以下、水平方向5.5m以下の間隔で設置し、足場全体の安定性を確保した。強風時の足場の倒壊リスクを低減した。
③ 風速計を現場に常設し、10分間の平均風速が10m/s以上の場合は全ての高所作業を即座に中止するルールを定めた。中止基準を掲示板に大きく表示し、全作業員に周知した。
④ 高さ6.75m以上で作業する作業員にはフルハーネス型墜落制止用器具の着用を義務付けた。フルハーネス特別教育を全員に受講させ、修了者のみ高所作業に従事させた。
⑤ 毎朝の朝礼でKY活動(危険予知活動)を実施し、その日の作業における墜落の危険ポイントを全員で確認した。

【模範解答例B:吹き抜け部分の墜落防止対策】

① 各階の吹き抜け開口部に開口部養生蓋を設置し、人や物の落下を防止した。養生蓋には「開口部注意」の表示をし、無断で取り外すことを禁止した。
② 吹き抜け内部に安全ネットを水平に張り、万が一の墜落時に落下を受け止める二重の安全対策を講じた。
③ 養生蓋を取り外して作業する際は、作業者にフルハーネス型墜落制止用器具を着用させ、親綱に接続した状態で作業することを義務付けた。
④ 開口部養生の状態を毎日の巡回で確認し、取り外されたまま放置されている場合は直ちに復旧する体制を構築した。

問題3:結果の記述

【問題】

問題2の対策を実施した結果を記述しなさい。
労働災害の発生件数(ゼロ災害を含む)と、対策の有効性を具体的に記述すること。

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【模範解答例A:外壁工事の結果】

上記対策の結果、外壁工事期間(約4か月間)を通じて墜落・転落災害はゼロであった。強風による作業中止は計8日間あったが、事前のルール策定により中止判断が迅速に行え、無理な作業を防止できた。フルハーネスの着用率も毎日の巡回で確認し、100%を維持した。KY活動では累計12件の危険ポイントが抽出され、事前に対策を講じることができた。工事全体を通じて無災害で竣工を達成できた。

【模範解答例B:吹き抜け部分の結果】

開口部養生蓋と安全ネットの二重対策により、吹き抜け部分での墜落・転落災害はゼロであった。毎日の巡回で養生蓋の取り外し放置を3回発見したが、いずれも即座に復旧し、重大な事態には至らなかった。フルハーネスの着用も徹底でき、安全な作業環境を維持したまま仕上げ工事を完了することができた。

自己採点のチェックリスト

No. チェック項目 配点
1 危険の種類と作業高さが具体的に書かれているか 2点
2 なぜ危険なのか統計的・技術的根拠があるか 2点
3 対策に法令基準の数値(手すり85cm、風速10m/sなど)があるか 2点
4 安全教育・KY活動などのソフト面の対策も含まれているか 2点
5 結果が「無災害」または「災害ゼロ」と肯定的に終わっているか 2点

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