2級建築施工管理技士 施工経験記述(安全管理)ミニテスト 第2回
結論から言います。第2回は「重機災害の防止」がテーマです。クレーンやバックホウなど建設機械による災害は、発生すると重大事故につながりやすい特徴があります。
第1回の墜落防止に続き、建設現場で2番目に多い重機災害への対策を記述しましょう。「施工経験記述の書き方(安全管理)例文・採点ポイント」を参考にしてください。
テスト情報
形式:記述式(模範解答付き)
問題数:3問(課題・対策・結果)
テーマ:重機災害の防止(クレーン・車両系建設機械)
目標時間:30分
安全管理記述 第2回のポイント
第2回は第1回とは異なる安全管理テーマで記述を練習します。
- 第1回と違う危険要因を選ぶ:重機との接触、感電、熱中症、飛来落下物など
- 対策に「KY活動の実施」「安全教育の内容」を具体的に記述すると高評価
- 数値で書く:「毎朝8:00にKY活動実施、作業前に検温実施」など
問題1:技術的課題の記述
【問題】
あなたが経験した建築工事において、クレーンや車両系建設機械を使用する作業で安全管理上の課題があった場面を1つ選び、工事概要と技術的課題を記述しなさい。
「どの機械で、どんな作業で、なぜ危険だったか」を具体的に含めること。
🎯 重機災害の課題で書きやすいテーマ
- クレーン作業:つり荷の落下、旋回範囲内への立入り、架空電線への接触
- バックホウ作業:掘削時の接触事故、旋回範囲への作業員の立入り
- 揚重作業:資材の搬入・揚重時の落下、合図の不徹底
- 狭隘地での重機作業:市街地の狭い敷地での旋回・走行時の接触
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【模範解答例A:クレーン作業の安全管理】
工事概要:RC造・地上10階建共同住宅新築工事。延べ面積5,500㎡。工期:令和○年4月〜令和○年3月。私の立場:工事主任。
技術的課題:当該工事では、つり上げ荷重25tのタワークレーンを使用して鉄筋・型枠材・コンクリートバケット等の揚重作業を行った。クレーンの旋回範囲は隣接する公道上にも及び、つり荷の落下や旋回時の公道上での事故のリスクがあった。また、工事現場は住宅密集地に位置し、近隣にはマンションや学校があった。つり荷の落下防止と旋回範囲内の第三者への安全確保が技術的課題となった。
【模範解答例B:バックホウ作業の安全管理】
工事概要:RC造・地上5階建事務所ビル新築工事。延べ面積2,000㎡。工期:令和○年6月〜令和○年2月。私の立場:工事主任。
技術的課題:根切り工事において機体重量12tのバックホウを使用し、掘削深さ約3mの掘削を行った。敷地が狭く、バックホウの旋回範囲内で鉄筋工や型枠工が並行して作業する場面があった。バックホウの死角は広く、運転席からは機体後方や側方の作業員を確認しにくい。掘削作業中の接触事故防止が安全管理上の技術的課題となった。
問題2:対策の記述
【問題】
問題1の課題に対して、あなたがとった具体的な安全対策を3つ以上記述しなさい。
法令に基づく安全措置、人的管理(合図者・誘導員の配置)、物的管理(立入禁止区域の設定等)を含めること。
📌 重機災害防止の対策で使える数値
- クレーンの定格荷重を超える荷のつり上げ禁止
- つり荷の下への立入禁止
- 架空電線からの離隔距離:高圧で1.2m以上、特別高圧で2m以上
- 車両系建設機械の旋回範囲内は立入禁止(誘導員を配置)
- 合図者を1名指名し、合図者以外の合図は禁止
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【模範解答例A:クレーン作業の対策】
① 合図者を1名専任で配置し、クレーン運転士への合図は合図者のみが行うルールを徹底した。合図者には反射ベストと専用のホイッスルを支給し、他の作業員と区別できるようにした。
② つり荷の下および旋回範囲内を立入禁止区域に設定し、カラーコーンとバリケードで明示した。公道側には交通誘導員を2名配置し、クレーン作業時の歩行者・車両の安全を確保した。
③ 毎朝の作業開始前にクレーンの作業半径・定格荷重を確認し、つり荷の重量が定格荷重の90%以下となるよう計画した。過負荷防止装置の作動を毎日点検した。
④ 強風時(10分間平均風速10m/s以上)はクレーン作業を中止し、ジブを旋回自由の状態にして固定した。
【模範解答例B:バックホウ作業の対策】
① バックホウの旋回範囲をカラーコーンとトラロープで立入禁止区域に設定し、掘削中は作業員の立入りを禁止した。禁止区域は毎朝バックホウの位置に合わせて再設定した。
② バックホウのオペレーターと地上作業員の間に誘導員を1名配置し、無線機で連絡を取り合いながら作業を進めた。誘導員なしでの作業開始を禁止した。
③ バックホウの後方にバックモニター(後方確認カメラ)を取り付け、死角を低減した。さらに接近警報装置を設置し、作業員が旋回範囲に接近するとブザーが鳴る仕組みとした。
④ 毎朝のKY活動で重機作業の危険ポイントを全員で確認し、作業員にはバックホウの死角の位置を図解した資料を配布して教育した。
問題3:結果の記述
【問題】
問題2の対策を実施した結果を記述しなさい。重機災害の発生件数と、ヒヤリハット事例への対応を含めること。
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【模範解答例A:クレーン作業の結果】
上記対策の結果、工事期間を通じてクレーンによる災害はゼロであった。期間中に2件のヒヤリハットが報告されたが(1件は風でつり荷が揺れて足場に接触しかけた事例、1件は立入禁止区域に作業員が入りかけた事例)、いずれも即座に作業を中止して再発防止策を講じた。合図者と交通誘導員の配置により、公道側での第三者事故もなく、安全にクレーン作業を完了できた。
【模範解答例B:バックホウ作業の結果】
上記対策の結果、根切り工事期間(約2か月間)を通じてバックホウによる接触事故はゼロであった。接近警報装置が3回作動する場面があったが、いずれも即座にバックホウを停止させて事故を未然に防いだ。KY活動で抽出した危険ポイントは累計8件に達し、その都度対策を追加することで安全意識の向上にもつながった。無災害で掘削工事を完了することができた。
自己採点のチェックリスト
| No. |
チェック項目 |
配点 |
| 1 |
使用した重機の種類と規模(つり上げ荷重・機体重量)が明記されているか |
2点 |
| 2 |
危険の具体的な内容(落下・接触・転倒など)が書かれているか |
2点 |
| 3 |
人的管理(合図者・誘導員)と物的管理(立入禁止区域・装置)の両方があるか |
2点 |
| 4 |
ヒヤリハットへの対応が記述されているか |
2点 |
| 5 |
結果が「無災害」と肯定的に終わっているか |
2点 |
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