1級建築(第二次) ミニテスト

1級建築 仮設計画・安全管理 練習問題③【無料・模範解答付き】

1級建築施工管理技士 仮設計画・安全管理 ミニテスト 第3回

第3回(総仕上げ)では第三者災害防止・乗入れ構台の計画・総合問題をテーマに記述練習を行います。市街地の建築現場を想定し、近隣住民・歩行者の安全確保を含めた仮設計画を記述しましょう。

仮設計画・安全管理の記述対策」を復習してから挑戦しましょう。

テスト情報

形式:記述式(模範解答付き)

問題数:3問(第三者災害防止+乗入れ構台+総合問題)

テーマ:第三者災害防止・乗入れ構台・総合

目標時間:30分

問題1:第三者災害防止のための仮設計画

【問題】

通学路に面した市街地で、RC造12階建の共同住宅を新築する。近隣住民・歩行者への第三者災害を防止するための仮設計画における留意事項を2つ挙げ、それぞれの理由を記述しなさい。

第三者災害防止の記述ポイント

  • 仮囲い:高さ1.8m以上。目的は第三者の立入り防止、飛来落下物・粉じんの防止
  • 朝顔(防護棚):道路側の足場に設置。10m以上の高さから物が落下し得る場合、1段目を地上10m以下に設置
  • 交通誘導員:車両出入口に配置し、歩行者と工事車両の接触防止
  • 通学路に面する場合は特に登下校時間帯の工事車両の出入りを制限する計画が必要
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【模範解答例】

留意事項1:仮囲い・朝顔(防護棚)の設置計画

敷地境界に高さ3m以上の鋼製仮囲いを設置し、第三者の敷地内への立入りを防止するとともに、飛来落下物や粉じんの敷地外への飛散を防止する。道路に面する外部足場には朝顔(防護棚)を設置する。12階建(高さ約36m)であるため、1段目を地上10m以下の高さに設け、以後10m以内ごとに追加設置する。足場上から工具や小物資材が落下した場合に道路上の歩行者に直撃する事故を防止するためであり、特に通学路に面しているため児童の安全確保が最重要課題である。

留意事項2:工事車両の出入り管理

車両出入口に交通誘導員を常時配置し、工事車両の出入りと歩行者の通行を確実に分離する。通学路に面しているため、登校時間帯(7:30〜8:30)と下校時間帯(14:30〜16:00)は大型車両の出入りを原則禁止とし、コンクリート打設等でやむを得ず車両を出入りさせる場合は誘導員を増員する。工事車両と児童の接触事故は重大な第三者災害であり、工程よりも安全を最優先とする管理体制が求められる。

問題2:乗入れ構台の計画

【問題】

地下1階を有するRC造の建築工事において、地下躯体施工中に使用する乗入れ構台の計画における留意事項を2つ挙げ、それぞれの理由を記述しなさい。

乗入れ構台の要点

  • 乗入れ構台:地下掘削中にGL(地盤面)レベルで工事車両を走行させるための仮設構造物
  • 積載荷重はコンクリートミキサー車(総重量約25t)やクレーン車を想定
  • 支柱はH形鋼を使用し、地盤の支持力を確認して沈下対策を行う
  • 構台の端部には車止め・手すりを設置し、車両の転落・作業員の墜落を防止
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【模範解答例】

留意事項1:積載荷重と構造計算

乗入れ構台の設計にあたり、想定する最大積載荷重を設定して構造計算を行う。コンクリートミキサー車(総重量約25t)やラフテレーンクレーン(総重量約35t)が同時に構台上で作業する場合を想定し、大引・根太・支柱の断面と間隔を決定する。支柱の基礎は掘削底面の地盤支持力を確認し、必要に応じて敷鉄板やコンクリート基礎で支持力を確保する。設計荷重を超えた車両が構台に乗り入れると構台の崩壊事故に直結し、地下で作業中の作業員に甚大な被害を与える恐れがある。

留意事項2:構台端部の安全対策と解体計画

構台の端部と開口部には車止め(高さ20cm以上)手すり(高さ85cm以上)を設置し、工事車両の転落防止と作業員の墜落防止を図る。車止めは車両の衝撃に耐える強度とし、手すりは中さん付きとする。また、地下躯体完成後の構台解体にあたっては、構台の支柱が地下躯体の梁・スラブと干渉しない位置に設置するか、干渉する場合は後施工の計画を策定しておく。解体順序を誤ると構台の不安定化や躯体への損傷を招くため、施工計画段階から解体手順を検討する。

問題3:総合問題

【問題】

以下の条件の建築工事において、仮設計画上の留意事項を1つ、安全管理上の留意事項を1つ挙げ、それぞれの理由を記述しなさい。

【条件】

  • 工事場所:都心部の商業地域。敷地面積350m²、道路幅員6m
  • 建物:RC造、地下1階・地上14階建、共同住宅
  • 近隣:敷地の2面が道路、1面が隣接建物(境界離れ50cm)
  • 時期:夏季(7〜9月)にRC躯体の打設が集中する工程

総合問題の考え方

  • 条件から制約を読み取る:敷地が狭い(350m²)→ 資材の仮置きスペースが限られる
  • 道路幅員6m → 大型車両のすれ違いが困難 → 交通規制・誘導員の計画
  • 隣接建物との離れ50cm → 足場の設置が困難 → 片側は別工法(ゴンドラ等)を検討
  • 夏季のRC打設 → 暑中コンクリート対策(養生)と作業員の熱中症対策を両面で検討
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【模範解答例】

仮設計画上の留意事項:狭小敷地に対応した資材搬入計画

敷地面積350m²と狭小であり、資材の仮置きスペースがほとんど確保できない。このため、鉄筋・型枠等の主要資材はJIT(ジャストインタイム)搬入を原則とし、搬入日・搬入量を工程表と連動させて管理する。道路幅員が6mと狭く大型車両のすれ違いが困難なため、搬入車両の待機場所・搬入時間帯・一方通行の動線を事前に計画する。資材の場内ストックを最小化することで作業スペースを確保し、足場の組立てやクレーン作業の安全な作業空間を維持する。

安全管理上の留意事項:夏季の熱中症対策

7〜9月のRC躯体打設は長時間の屋外作業となり、熱中症のリスクが極めて高い。WBGT値(暑さ指数)を毎日測定し、基準値(28℃)を超える場合は作業時間の短縮(早朝シフトの導入:6:00〜14:00等)と休憩時間の増加(1時間ごとに15分以上)を実施する。現場に日除けテントを設置して休憩所とし、冷水・経口補水液・製氷機を常備する。コンクリート打設は中断が困難な作業であるため、交代要員を確保して連続作業を避ける体制とする。作業員には熱中症の初期症状(めまい・吐き気)を朝礼で教育し、異常を感じたら直ちに作業を中止して申告するよう周知する。

自己採点のポイント

  • 第三者災害:仮囲い・朝顔の寸法基準と交通誘導員の配置が書けているか?
  • 乗入れ構台:積載荷重の設定・構造計算・解体計画への言及があるか?
  • 総合問題:与えられた条件(狭小敷地・道路幅員・夏季)を読み取って対策に反映できているか?
  • 全体:留意事項と理由が「何を・なぜ」の対応で書けているか?数値が入っているか?

仮設安全管理3回分のまとめ — 本番で高得点を取るコツ

  • 第1回で押さえた足場計画(壁つなぎ・手すり先行・点検)は基本中の基本。数値を正確に覚える
  • 第2回で押さえた揚重機計画・墜落防止は1級特有の応用問題。フルハーネスの法改正は頻出
  • 第3回で押さえた第三者災害防止・総合問題は市街地工事で必須。条件を読み取る力が試される
  • 本番では「留意事項を2つ」と数が指定される。同じカテゴリの対策を2つ並べない(例:手すり+中さんは1つとして書く)
  • 理由は1〜2文で簡潔に。ただし「安全のため」だけでは不十分 — 何がどう危険だからを具体的に

お疲れさまでした!仮設計画・安全管理3回分クリアです。

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