仮設計画・安全管理の記述対策のポイント(30秒で押さえる)
- 1級特有:仮設計画の留意事項と安全管理の具体的対策を記述する問題
- 仮設計画:足場・揚重機・仮囲い・乗入れ構台の計画と留意点
- 安全管理:墜落防止・飛来落下防止・第三者災害防止の具体的対策
- 記述形式:経験記述ではなく「留意事項を2つ挙げ、それぞれの理由を述べよ」等
仮設計画・安全管理の記述問題は、経験記述とは異なり技術的知識を問う問題です。具体的な仮設計画の留意事項や安全対策を、理由とともに論述します。
仮設計画の記述テーマ
足場計画の留意事項
記述で使える留意事項
- 壁つなぎの間隔:垂直方向5m以下、水平方向5.5m以下で設置。風荷重や作業荷重に対して足場の倒壊を防止するため
- 作業床の幅:40cm以上を確保。床材間の隙間は3cm以下とし、墜落防止のため手すり(85cm以上)と中さんを設置する
- 足場の種類選定:建物形状・高さ・周辺環境に応じて枠組足場・単管足場・くさび緊結式足場を選定する
- 養生シート:飛来落下物防止と粉じん飛散防止のため外部足場にメッシュシートを設置する
揚重機計画の留意事項
- タワークレーンの配置:建物の形状・作業半径・揚重物の最大重量から機種と設置位置を決定
- 移動式クレーン:作業半径と定格荷重の関係を確認。アウトリガーの張出しと地盤の養生
- クレーンの設置届:つり上げ荷重3t以上のクレーンは設置届が必要
安全管理の記述テーマ
墜落防止対策
| 対策 | 内容と理由 |
|---|---|
| 手すり先行工法 | 足場の組立て時に手すりを先に設置してから作業床を取り付ける。組立て作業中の墜落防止 |
| 安全ネット | 開口部や吹抜けの下に設置。万一墜落した場合に受け止める。網目10cm以下 |
| フルハーネス型墜落制止用器具 | 高さ6.75m超(建設業は5m超)ではフルハーネス型を使用。胴ベルト型より安全性が高い |
| 開口部の養生 | 床の開口部に蓋・手すりを設置。蓋には「開口部注意」の表示をする |
第三者災害防止
- 仮囲い:高さ1.8m以上。通学路に面する場合はガードマンの配置
- 朝顔(防護棚):道路に面した足場に設置。10m以上の高さから物が落下する場合は1段目を地上10m以下に設置
- 誘導員の配置:車両の出入り口に配置。一般歩行者と工事車両の接触防止
記述例:足場計画の留意事項
留意事項と理由の記述例
留意事項1:壁つなぎを垂直方向5m以下、水平方向5.5m以下の間隔で設置する
理由:足場に作用する風荷重や作業荷重に対して、躯体との一体化を図ることで足場の倒壊を防止するため。特に台風時の強風に対して足場の安全を確保する
留意事項2:手すり先行工法を採用し、足場の組立て・解体時に手すりを先行して設置する
理由:足場の組立て作業は手すりがない状態で高所作業を行うため、墜落リスクが最も高い。手すりを先に設置することで組立て作業中の安全を確保する
まとめ
この記事のポイント
- 仮設計画:足場の壁つなぎ間隔・作業床幅・揚重機の配置を具体的に記述
- 安全管理:墜落防止(手すり先行・フルハーネス)・第三者災害防止(仮囲い・朝顔)
- 「留意事項」と「その理由」をセットで記述する形式が多い
- 法令の数値(壁つなぎ5m/5.5m、手すり85cm、作業床40cm)を正確に覚える
1級建築 第二次検定の対策
仮設計画・安全管理で答案に入れる視点
1級建築施工管理技士の第二次検定では、仮設計画や安全管理を「必要です」と書くだけでは弱くなります。答案では、どの作業で、どんな危険があり、どの仮設設備・教育・点検で防ぐのかを具体的につなげることが重要です。
| 答案で見る項目 | 具体化する内容 |
|---|---|
| 作業条件 | 高所作業、重機作業、揚重作業、狭あい部作業など、危険が生じる場面を明確にする。 |
| 仮設設備 | 足場、作業床、手すり、開口部養生、仮囲い、通路、照明、揚重設備を作業に合わせて選ぶ。 |
| 点検・周知 | 始業前点検、作業手順書、KY活動、新規入場者教育、職長への周知を答案に入れる。 |
| 防止する災害 | 墜落、転落、飛来落下、重機接触、感電、火災、第三者災害を具体的に示す。 |
仮設設備を計画するときの確認項目
仮設は使う人の動線から考える
- 搬入動線:資材置場、揚重位置、車両進入路、歩行者通路を分け、接触災害を防ぐ。
- 作業床:幅、床材の固定、手すり、中さん、幅木、開口部養生を確認する。
- 周辺環境:近隣、道路、通学路、既存建物、架空線、騒音・振動の影響を事前に見る。
- 点検体制:悪天候後、組立変更後、作業開始前の点検者と記録方法を決める。
安全管理の記述答案を具体化する
安全管理の答案は、抽象語を具体的な作業と管理方法に置き換えると読みやすくなります。特に「安全教育を行う」「足場を点検する」だけでは、採点者に現場で何をしたのかが伝わりません。
公式情報とあわせて確認すること
当サイトの記述例は、学習しやすいように整理したオリジナル例です。試験制度、受検資格、日程、出題範囲の最終確認は、1級建築施工管理技士の試験実施機関である 一般財団法人 建設業振興基金 の公式情報を確認してください。安全管理の法令確認では、労働安全衛生法 や 労働安全衛生規則 も参照します。
次に取り組む記事
- 第二次検定の出題傾向と攻略法で、記述問題全体の型を確認する。
- 躯体施工 用語・留意事項で、鉄筋・型枠・コンクリート工事の安全管理とつなげる。
- 仕上げ施工 用語・留意事項で、仕上げ工程の仮設・安全管理を確認する。
- 施工管理法の記述対策で、工程・品質・安全を答案型に落とし込む。