1級建築(第二次) 模擬試験

1級建築施工管理技士 第二次検定 模擬試験【無料・記述式・模範解答付き】

1級建築施工管理技士 第二次検定 模擬試験【無料・全5問】

1級建築施工管理技士の第二次検定を想定した全5問の記述式模擬試験です。本番と同じ問題構成で演習できます。制限時間の目安は3時間です。

出題内容 形式
問1 施工経験記述(安全管理) 記述式
問2 仮設計画・安全管理 記述式
問3 躯体施工 用語・留意事項 記述式
問4 仕上げ施工 用語・留意事項 記述式
問5 施工管理法(記述) 記述式
合格基準 得点の60%以上

全問に取り組んでから「模範解答を見る」で答え合わせしましょう。


問1:施工経験記述(安全管理)

あなたが経験した建築工事のうち、安全管理に特に留意して施工した工事を1つ選び、以下の問いに答えなさい。

(1) 工事名・工事場所・工事の内容(構造・規模・用途)・工期・あなたの立場を記述しなさい。

(2) 上記の工事において、安全管理上の課題を1つ挙げ、その課題が生じた背景と理由を記述しなさい。

(3) (2)の課題に対して実施した具体的な対策を2つ挙げ、それぞれの対策の効果を記述しなさい。

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【模範解答例】

(1)工事概要

工事名 ○○マンション新築工事
工事場所 ○○県○○市○○町
工事の内容 RC造、地上12階建、共同住宅(56戸)、延床面積4,800m²
工期 令和○年4月~令和○年9月(18か月間)
立場 現場代理人

(2)課題と背景

課題:12階建の高層建物であり、外部足場での高所作業が長期間にわたるため、墜落・転落災害の防止が最重要課題であった。
背景:通学路に面した市街地の現場であり、万一の墜落事故は作業員の被災だけでなく第三者災害にもつながる。躯体工事は12階分の外部足場(高さ約36m)での作業が6か月間継続し、延べ作業員数は約15,000人工と見込まれた。労働災害の統計上、建設業の死亡災害の約40%が墜落・転落であり、最も発生頻度の高い災害を確実に防止する管理体制が不可欠であった。

(3)対策と効果

対策1:手すり先行工法の全面採用
足場の組立て・解体の全工程で手すり先行工法を採用した。上段の手すり枠を先に設置してから作業床を取り付ける手順を徹底し、組立て作業中も常に手すりのある状態を維持した。手すり先行工法の作業手順書を作成し、朝礼での手順確認と巡回パトロールで遵守状況を監視した。
効果:工期18か月間(延べ15,000人工)を通じて墜落・転落災害ゼロを達成した。

対策2:フルハーネス型墜落制止用器具の使用徹底
高さ5m超の全作業員にフルハーネス型を支給し、使用を義務付けた。特別教育を工事開始前に全員受講させ、毎朝の安全確認で装着状態の相互チェックを実施した。親綱の設置位置と使用するランヤードの種別(第1種/第2種)を場所ごとに図面で指定した。
効果:フルハーネスの装着率100%を維持し、安全パトロールでの���備指摘ゼロを達成した。

問2:仮設計画・安全管理

RC造、地下1階・地上10階建の事務所ビル新築工事において、以下の問いに答えなさい。

(1) 外部に設置する枠組足場の安全対策として留意すべき事項を2つ挙げ、それぞれの理由を記述しなさい。

(2) 地下躯体工事に使用する乗入れ構台の計画上の留意事項を2つ挙げ、それぞれの理由を記述しなさい。

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(1)足場の安全対策

留意事項1:壁つなぎを垂直方向5m以下、水平方向5.5m以下の間隔で設置する。
理由:10階建(高さ約30m)の外部足場は風荷重の影響が大きく、壁つなぎにより躯体との一体化を図り足場の倒壊を防止する。特に台風時の強風に対する安全を確保するためである。

留意事項2:足場の作業床の幅を40cm以上とし、手すり(85cm以上)・中さん・幅木を設置する。
理由:作業員の墜落防止と工具・材料の飛来落下防止のためである。手すりの高さ不足や床材の隙間は墜落災害の直接原因となる。

(2)乗入れ構台の計画

留意事項1:コンクリートミキサー車(約25t)とラフテレーンクレーン(約35t)の同時載荷を想定した構造計算を行い、支柱・大引・根太の断面と間隔を決定する。
理由:設計荷重を超える車両が構台に乗り入れると構台の崩壊事故に直結し、地下で作業中の作業員��甚大な被害を与えるためである。

留意事項2:構台の端部に車止め(高さ20cm以上)と手すり(高さ85cm以上)を設置する。
理由:工事車両の転落防止と作業員の墜落防止のためである。また、構台の支柱が地下躯体の梁・スラブと干渉しない位置に設置し、解体時の手順も計画段階から検討する。

問3:躯体施工 用語・留意事項

次の5つの用語から3つを選び、それぞれについて「用語の説明」と「施工上の留意事項」を記述しなさい。

  1. レイタンス
  2. トルシア形高力ボルト
  3. マスコンクリート
  4. ガス圧接
  5. ヒービング
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レイタンス

説明:ブリーディングにより浮上した水とともにセメント粒子や微細な骨材がコンクリート表面に堆積した脆弱な薄い層

留意事項:打継ぎ部ではレイタンスをワイヤブラシ等で除去し、十分に吸水させてから上部コンクリートを打設する。レイタンスが残ると打継ぎ部の付着強度が著しく低下する。

トルシア形高力ボルト

説明:先端にピンテールを有する高力ボルト。所定のトルクでピンテールが破断して締付け完了を確認できる。

留意事項:1次締め→マーキング→本締めの順で施工し、ボルト群は中央から外側に向かって締め付ける。共回り発生時は新しいセットに交換する。

マスコンクリート

説明:部材最小寸法が80cm以上でセメントの水和熱による温度上昇が大きいコンクリート。基礎マットスラブ等が該当。

留意事項:内部と表面の温度差を25℃以内に管理する。低熱ポルトランドセメントの使用、リフト分け打設、断熱養生により温度ひび割れを防止する。

ガス圧接

説明:鉄筋端面を突き合わせ��酸素-アセチレン炎で加熱しながら圧力を加えて接合する鉄筋継手工法。D16以上に使用。

留意事項:ふくらみ直径は鉄筋径の1.4倍以上、長さは1.1倍以上。外観検査は全数、超音波探傷検査は1ロット30か所を抜取り検査する。

ヒービング

説明:軟弱粘性土地盤で掘削時に、山留め壁背面の土の重量で掘削底面が膨れ上がる現象

留意事項:安全率を1.2以上確保する。不足時は根入れ長さの増加や地盤改良で対策する。掘削中は山留め壁の変位を日常計測する。

問4:仕上げ施工 用語・留意事項

次の5つの用語から3つを選び、それぞれについて「用語の説明」と「施工上の留意事項」を記述しなさい。

  1. セルフレベリング材
  2. ワーキングジョイント
  3. 改良圧着張り
  4. 溶融亜鉛めっき
  5. 膜養生(被膜養生)
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セルフレベリング材

説明:流し込むだけで自然に水平面を形成する床の下地調整材。セメント系・石膏系がある。

留意事項:施工時は窓を閉めて通風を遮断する。風による急激な乾燥でひび割れが生じる。石膏系は耐水性に劣るため水回りにはセメント系を使用する。

ワーキングジョイント

説明:温度変化や層間変位でムーブメントが生じる目地。PC板間やサッシ周りが該当。

留意事項:2面接着とし、バックアップ材で3面目の接着を防ぐ。3面接着にするとシーリング材が動きに追従できず切断される。

改良圧着張り

説明:下地面とタイル裏面の両方にモルタルを塗り付けて圧着するタイル張り工法。外壁の大型タイルに適する。

留意事項:1回の塗付け面積は2m²以内、塗り付けから20分以内に張付け。打診検査は2週間以上後。引張接着強度0.4N/mm²以上を確保する。

溶融亜鉛めっき

説明:約450℃の溶融亜鉛に鉄鋼製品を浸漬して被膜を形成する防錆処理。犠牲防食作用で長期防錆効果を発揮。

留意事項:溶接はめっき前に完了させる。めっき後の溶接部は高濃度亜鉛末塗料で補修。熱ひずみ対策と摩擦面のすべり係数確保にも留意する。

膜養生(被膜養生)

説明:コンクリート表面に養生剤を塗布して被膜を形成し、水分の蒸発を防ぐ養生方法。散水養生が困難な場所に使用。

留意事項:ブリーディング水が引いた後に均一に塗布する。次工程で仕上げ材を施工する場合は養生剤が接着を阻害しないか確認する。

問5:施工管理法

以下の(1)(2)の問いに答えなさい。

(1) 品質管理に用いる「パレート図」と「管理図」について、それぞれの特徴と用途を記述しなさい。

(2) RC造の建築工事において、コンクリートの品質管理として確認すべき項目を3つ挙げ、それぞれの管理値(基準値)を記述しなさい。

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(1)パレート図と管理図

パレート図:不良項目を度数の大きい順に並べた棒グラフと、累積比率を示す折れ線グラフを組み合わせた図。不良の主要原因を重要度順に特定して、改善の優先順位を決定するために使用する。

管理図:工程のデータを時系列にプロットし、中心線(CL)と管理限界線(UCL・LCL)を設けた図。データが管理限界内に収まっているかを確認して、工程が安定した状態にあるかを判断するために使用する。管理限界を外れた場合は異常原因を調査する。

(2)コンクリートの品質管理項目

  1. スランプ:許容差は指定スランプ18cm以下で±2.5cm、21cmで±1.5cm。荷卸し時にスランプ試験で確認する。
  2. 空気量:普通コンクリートで4.5%(許容差±1.5%)。空気量試験(エアメーター)で確認する。空気量過大は強度低下の原因。
  3. 圧縮強度:材齢28日の供試体で設計基準強度以上であることを確認する。1回の試験結果は呼び強度の85%以上、3回の平均は呼び強度以上

第二次検定 時間配分の目安

  • 問1(経験記述):60分 — 最も配点が高い。事前に3パターン用意しておく
  • 問2(仮設・安全):30分 — 数値を正確に。留意事項と理由をセットで
  • 問3(躯体用語):30分 — 5用語を30秒で確認し、得意な3つを選ぶ
  • 問4(仕上げ用語):30分 — 同上
  • 問5(施工管理法):30分 — 品質管理の7つ道具と管理値は必須暗記

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