コンクリート工②のポイント(30秒で押さえる)
- 養生:湿潤養生が基本。普通ポルトランドセメントで5日以上(日平均気温15℃以上)
- 暑中コンクリート:日平均気温25℃超。荷卸し温度35℃以下
- 寒中コンクリート:日平均気温4℃以下。打込み温度5〜20℃、初期養生で凍結防止
- ひび割れ対策:乾燥収縮・温度応力・沈下の3つの原因と対策を整理
コンクリートの養生
打設後のコンクリートは十分な水分と適切な温度を保つ必要があります。養生が不十分だと強度不足やひび割れの原因となります。
湿潤養生の期間
| セメントの種類 | 日平均気温15℃以上 | 日平均気温10℃以上 |
|---|---|---|
| 普通ポルトランドセメント | 5日以上 | 7日以上 |
| 早強ポルトランドセメント | 3日以上 | 5日以上 |
| 混合セメントB種 | 7日以上 | 9日以上 |
養生の方法
- 散水養生:最も一般的。コンクリート表面に散水して湿潤状態を保つ
- 養生マット・シート:マットやシートで覆い、水分の蒸発を防ぐ
- 膜養生:養生剤を塗布して被膜を形成。散水が困難な場所に使用
- 蒸気養生:蒸気で高温養生。プレキャスト製品の製造に使用
暑中コンクリート
日平均気温が25℃を超える時期に施工するコンクリート。高温による品質低下を防ぐ対策が必要です。
暑中コンクリートの管理値(頻出)
| コンクリート温度 | 荷卸し時 35℃以下 |
| 練混ぜ〜打設完了 | 1.5時間以内 |
| 打重ね時間間隔 | 120分以内(25℃超) |
暑中コンクリートの対策
- 材料の冷却:骨材への散水冷却、冷水の使用、練混ぜ水に氷を使用
- 遅延剤の使用:凝結を遅らせ、ワーカビリティーの保持時間を延長
- 打設時間の調整:早朝や夜間に打設して高温を避ける
- 養生の強化:直射日光を避けるシートの設置、散水養生の頻度を増やす
- 運搬時間の短縮:プラントから現場までの運搬時間を最小化
寒中コンクリート
日平均気温が4℃以下になる時期に施工するコンクリート。凍結による品質低下を防ぐ対策が必要です。
寒中コンクリートの管理値(頻出)
| 打込み時の温度 | 5〜20℃ |
| 初期養生温度 | 5℃以上を保つ |
| 初期凍害防止 | 圧縮強度が5N/mm²に達するまで凍結させない |
寒中コンクリートの対策
- 材料の加温:水やセメントを加温する。骨材も凍結していないことを確認
- 早強セメントの使用:初期強度の発現が早く、凍害リスクを低減
- 保温養生:シートや断熱材で覆い、養生中の温度低下を防ぐ
- 給熱養生:ジェットヒーター等で加温しながら養生。大規模工事で使用
- AE剤の使用:微小気泡で凍結融解抵抗性を向上(空気量4.5〜6%)
ひび割れの原因と対策
| ひび割れの種類 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 乾燥収縮ひび割れ | コンクリート中の水分蒸発による収縮 | 単位水量の低減、十分な湿潤養生、収縮目地の設置 |
| 温度ひび割れ | セメントの水和熱による温度応力 | 低熱セメントの使用、リフト打設、パイプクーリング |
| 沈下ひび割れ | ブリーディングに伴う沈下。鉄筋上面で発生 | 再振動(ブリーディング後のバイブレータ再挿入) |
| アルカリシリカ反応 | 反応性骨材とセメント中のアルカリが反応して膨張 | 無害な骨材の使用、低アルカリ型セメント、混合セメント |
ひび割れ対策の共通原則
- 単位水量を減らす:ほぼ全てのひび割れ防止に効果的
- 適切な養生:急激な乾燥・温度変化を避ける
- ひび割れ誘発目地:ひび割れが発生しやすい位置にあらかじめ目地を設ける
- 鉄筋の配置:ひび割れ幅を制御するための温度鉄筋を配置
まとめ
この記事のポイント
- 湿潤養生は普通ポルトランドセメントで5日以上(15℃以上の場合)
- 暑中コンクリート:温度35℃以下、打重ね120分以内
- 寒中コンクリート:打込み5〜20℃、圧縮強度5N/mm²まで凍結させない
- ひび割れは乾燥収縮・温度・沈下・ASRの4種類。単位水量の低減が最も基本的な対策
- 暑中=遅延剤、寒中=早強セメント、マスコン=低熱セメントの使い分け