【2級建築】第二次検定 模擬テスト 第2回 解答・解説

第2回の模範解答で工程管理答案を照合する

遅延原因、後続作業への影響、工程へ直接効く対策、回復結果を順番に確認します。 模範解答は唯一の正解ではありません。施工経験記述は、例文の工事名や数値を写さず、自分が実際に担当した工事の事実と記録に置き換えてください。

解答・解説

2級建築施工管理技士 第二次検定 模擬テスト 第2回の解答・解説です。今回の施工経験記述テーマは工程管理です。

問1:施工経験記述(工程管理)

【模範解答例 — 工事概要】

工事名:○○事務所ビル新築工事
工事場所:大阪府○○市○○町2-5-10
工事の内容:事務所ビル、鉄骨造、地上4階建、延べ面積1,600m²
工期:令和○年6月〜令和○年3月(10か月間)
あなたの立場:現場主任


【模範解答例 — 課題と対策】

課題1:鉄骨の製作・搬入が当初の予定より2週間遅延し、鉄骨建方工程に影響が出ることが予想された。後工程の外装工事・内装工事の工期を圧迫するおそれがあった。

対策1:鉄骨製作工場と協議し、製作の優先順位を調整して低層階の鉄骨から先に搬入する段取りに変更した。クレーンの揚重計画を見直し、建方を低層階と高層階で2班体制に変更して作業を並行化した。バーチャート工程表を修正し、鉄骨建方完了後の後工程(外装ALC取付け)を各階完了ごとに順次着手するラップ工程に変更した。結果、全体工期への影響を3日以内に抑えることができた。

課題2:梅雨時期と重なる基礎工事において、降雨による作業中止日が想定以上に多く、根切り・地業工事の工程が遅延する可能性があった。

対策2:週間天気予報を確認し、降雨が予想される日は屋内作業(鉄筋加工・型枠製作等)に切り替える日程調整を行った。排水ポンプを2台追加設置し、雨天翌日に速やかに排水して作業再開できる体制を整えた。休日作業を2日追加して遅れを回復し、基礎工事完了を当初予定の1日遅れに収めた。


【採点のポイント】

  • 工程管理に関する課題であること(品質管理や安全管理の話題になっていないか)
  • 遅延の原因と影響範囲が具体的に記述されているか
  • 対策が工程の調整・短縮に直結する内容か(作業の並行化・ラップ工程・人員増員等)
  • 対策の結果(「○日以内に収めた」等)が記述されているとより高得点
  • 数値(日数・台数・人数等)が含まれているか

問2:用語の説明と留意事項

(イ)コンクリートの打継ぎ

【模範解答例 — 用語の説明】

コンクリートの打継ぎとは、先に打ち込んだコンクリートが硬化した後に、新たにコンクリートを打ち継ぐことをいう。柱・壁の水平打継ぎ、梁・スラブの鉛直打継ぎなどがある。

【模範解答例 — 施工上の留意事項】

打継ぎ面は、レイタンス・脆弱なコンクリート・ごみ等を除去し、十分に吸水させた後に打ち継ぐ。水平打継ぎ位置は、梁およびスラブの下端付近またはスラブ・梁の上端付近とする。鉛直打継ぎ位置は、スパンの中央付近に設け、せん断力が小さい位置とする。


【採点のポイント】

  • 「硬化後に新たに打ち継ぐ」ことの説明が必須
  • レイタンス除去・吸水が留意事項の重要キーワード
  • 打継ぎ位置の考え方に言及しているとより高得点

(ロ)トルシア形高力ボルト

【模範解答例 — 用語の説明】

トルシア形高力ボルトとは、ボルト頭部にピンテール(破断溝付きの突起)を有する高力ボルトのことである。締付け時にピンテールが所定のトルクで破断することにより、適正な締付け力(張力)が導入されたことを確認できる。

【模範解答例 — 施工上の留意事項】

締付けはボルト群の中央部から外周部に向かって行い、1次締め・マーキング・本締めの順に施工する。本締め後にピンテールが破断していることを全数確認する。ナットの回転量をマーキングにより確認し、共回り・軸回りがないことを目視検査する。


【採点のポイント】

  • ピンテールの破断による張力管理の仕組みが説明されているか
  • 締付け順序(中央→外周)と施工手順(1次締め→マーキング→本締め)が含まれているか

(ハ)養生(コンクリートの湿潤養生)

【模範解答例 — 用語の説明】

コンクリートの湿潤養生とは、打設後のコンクリートが十分に硬化するまでの間、適切な温度と湿度を保持して水和反応を促進させることをいう。散水・シート被覆・膜養生剤の塗布等の方法がある。

【模範解答例 — 施工上の留意事項】

普通ポルトランドセメントの場合、湿潤養生期間は5日間以上とする。養生中はコンクリート表面を乾燥させないよう、散水や養生マットの敷設を行う。直射日光や風による急激な乾燥を防止し、初期ひび割れの発生を抑制する。寒冷期は凍結を防ぐため、保温養生やシート養生を行う。


【採点のポイント】

  • 「水和反応の促進」「適切な温度と湿度の保持」がキーワード
  • 養生期間(普通セメント5日以上)の数値が含まれているか
  • 乾燥防止・凍結防止の措置に言及しているか

問3:バーチャート工程表

【模範解答例】

(1)4月末時点の予定出来高:約43%

各作業の4月末時点での進捗を計算します。

  • 仮設工事(3/1〜3/10、10日間):4月末に100%完了 → 5%×100%=5%
  • 基礎工事(3/11〜4/10、30日間):4月末に100%完了 → 15%×100%=15%
  • 躯体工事(4/11〜5/10、30日間):4月末に20日/30日=約67%進捗 → 35%×67%≒23.3%
  • 外装・内装・外構工事:4月末時点で未着手 → 0%

4月末時点の累計出来高:5+15+23.3≒約43%

(2)全体工期の完了日:6月末(約6/30)

最も遅く完了する外構工事(6/1〜6/20頃)の完了をもって全体工期が完了する。

(3)躯体工事を10日間短縮する方法

  • 方法1:作業員を増員し、1日あたりの施工量を増大させる。鉄筋工・型枠工を増員して、各階の施工サイクル(配筋→型枠→打設→養生)を短縮する。
  • 方法2:早強ポルトランドセメントを使用してコンクリートの強度発現を早め、型枠の存置期間を短縮する。これにより1フロアあたりの施工日数を削減できる。

【採点のポイント】

  • (1)各作業の進捗率と出来高比率を正しく掛け合わせているか
  • (2)全体工期の根拠が示されているか
  • (3)工期短縮の方法が具体的で実現可能な内容か

問4:施工管理法(記述)

【模範解答例】

(1)足場の組立て・使用時に点検すべき事項を4つ

  • 壁つなぎの状態:壁つなぎが所定の間隔(垂直方向9m以下、水平方向8m以下)で設置され、緩みや外れがないか確認する。
  • 作業床の状態:足場板の幅が40cm以上あり、すき間が3cm以下であるか。足場板が支持物に固定されているか確認する。
  • 手すり・中さんの状態:高さ85cm以上の手すりと中さん(高さ35〜50cm)が設置され、脱落・変形がないか確認する。
  • 筋かい・建地の状態:筋かいが正しく取り付けられ、建地の沈下・傾斜がないか確認する。脚部にはベース金具と敷板を設置する。

(2)シーリング工事の施工要領図の不適切箇所

【不適切な箇所】ワーキングジョイント(可動目地)において、シーリング材が目地の両側面だけでなく目地底面にも接着する3面接着の状態で施工されている。

【正しい施工方法】ワーキングジョイントのシーリング材は2面接着を原則とする。バックアップ材を目地底部に挿入し、シーリング材が目地底面に接着しないようにする。3面接着にすると、目地の動きに追従できずシーリング材が破断するおそれがある。バックアップ材はシーリング材と接着しない材質のものを使用し、充填深さを適切に調整する。


【採点のポイント】

  • (1)点検事項が具体的で、数値基準を含んでいるか
  • (2)はワーキングジョイントを2面接着とする理由まで説明しているか

問5:法規(記述)

【模範解答例】

(1)建設業法に基づく請負契約書に記載すべき事項を4つ

  • 工事内容
  • 請負代金の額
  • 工事着手の時期及び工事完成の時期
  • 請負代金の支払いの時期及び方法

(他にも、天災等の不可抗力による損害の負担、紛争の解決方法 等が法定記載事項です)

(2)労働安全衛生法に基づく特定元方事業者が講ずべき措置を2つ

  • 協議組織の設置及び運営:毎月1回以上、関係請負人が参加する協議組織を設置し、安全衛生に関する事項を協議する。
  • 作業間の連絡及び調整:関係請負人の作業が同一場所で行われることにより生じる危険を防止するため、作業の時期・内容等について連絡調整を行う。

(3)次の文章の空欄に当てはまる語句

労働安全衛生法の規定により、事業者は、高さが( ア )m以上の箇所で作業を行う場合において、作業床を設けることが困難なときは、防網を張り、労働者に( イ )を使用させる等、墜落による危険を防止するための措置を講じなければならない。

ア=2 イ=要求性能墜落制止用器具(安全帯)


【採点のポイント】

  • (1)法定記載事項のうち主要なものが4つ正確に記述されているか
  • (2)特定元方事業者の義務(協議組織・連絡調整・巡視等)が正確か
  • (3)「2m」と「要求性能墜落制止用器具」が正確に記入されているか。旧名称「安全帯」でも可

最新の公式形式と解答例の使い方

令和7年度の公式問題は全5問題・試験時間2時間で、問題1〜3が記述式、問題4・5が四肢択一式です。この解答ページは、説明力を鍛えるため全5問を記述式にした当サイト独自模試に対応しています。実際の形式は「令和7年度 第二次検定の公式問題」で確認してください。

  1. 先に自分の答案を完成させ、解答例を見ずに課題・対策・確認・結果へ分ける。
  2. 解答例と同じ表現ではなく、自分の答案に不足する事実や判断根拠だけを補う。
  3. 翌日に模擬試験の問題ページへ戻り、根拠を口頭で説明しながら書き直す。