【2級管工事】第二次検定 模擬テスト 第1回 解答・解説

第1回の模範解答例で品質管理答案を照合する

品質上の課題、実施した対策、確認方法、結果の4要素が一続きになっているかを確認します。ここに掲載する文章と数値は公式解答や公式採点基準ではありません。自分の工事経験と整合しない内容を答案へ転用せず、構成を照合するために使ってください。

解答・解説

2級管工事施工管理技士 第二次検定 模擬テスト 第1回の解答・解説です。記述式のため、模範解答例採点のポイントを掲載しています。自分の解答と比較し、重要なキーワードが含まれているか確認しましょう。

問1:施工経験記述(品質管理)

【模範解答例 — 工事概要】

工事名:○○ビル新築空調衛生設備工事
工事場所:東京都○○区○○町1-2-3
工事の内容:事務所ビル(鉄骨造、地上6階建、延べ面積3,200m²)の空調設備・給排水衛生設備の新設工事。空調方式はパッケージエアコン方式(天井カセット型40台)、給水方式は受水槽+加圧給水ポンプ方式
工期:令和○年4月〜令和○年11月(8か月間)
あなたの立場:現場代理人


【模範解答例 — 課題と対策】

課題1:冷媒配管のろう付け接合部において、窒素ブローを行わずに施工すると管内に酸化スケールが発生し、冷凍機の故障や冷媒漏れの原因となることが懸念された。

対策1:冷媒配管のろう付け作業時には、管内に窒素ガスを0.02MPa程度の微圧で連続的にブローしながら施工した。ろう付け完了後は気密試験を実施し、設計圧力の1.5倍の圧力で24時間保持して漏れがないことを確認した。施工者には事前にろう付け技術の講習を行い、技量を確認した上で作業に従事させた。

課題2:排水横管の勾配が設計図書の指定値(呼び径75mm以下は1/50以上、呼び径100mmは1/100以上)を満たさないと、排水不良や管内閉塞の原因となることが懸念された。

対策2:排水横管の施工時にはレーザーレベルを使用して勾配を設定し、配管支持金具の取付け位置を事前に墨出しして正確な勾配を確保した。施工完了後は水準器とレベルで勾配を実測し、設計勾配以上であることを確認した。通水試験を実施して排水の流れに問題がないことを確認した。


【自己点検の観点】

  • 工事概要が具体的か(設備の概要・建物用途・規模・階数・延べ面積等の数値が記載されているか)
  • 管工事としての内容か(空調設備・給排水衛生設備・ガス設備等に該当する工事であるか)
  • 品質管理に関する課題が明確で、工事内容と整合しているか
  • 対策に具体的な数値・工法名・基準値が含まれているか
  • 課題と対策の因果関係が論理的に説明されているか
  • 「〜した」と過去形で記述し、実際に経験した内容として書かれているか

問2:施工要領図の判読

【模範解答例】

不適切箇所1:防火区画貫通部の処理について、ダクト貫通部に防火ダンパーが設置されていない。また、隙間がウレタンフォーム(可燃性)で充填されている。
正しい施工:防火区画を貫通するダクトには、貫通部に防火ダンパー(FD)を設置する。防火ダンパーは壁面から1.5m以内に設け、温度ヒューズの溶融温度は72℃とする。貫通部の隙間はモルタルまたはロックウール等の不燃材料で充填する。

不適切箇所2:冷温水配管の伸縮継手の前後に固定金具(ガイド)が設置されていない。
正しい施工:伸縮継手の前後には、配管の軸方向のみに伸縮するようガイド金具を設置する。伸縮継手から最も近い固定点までの距離は管径の14倍以上とし、ガイド金具は伸縮継手から管径の4倍以内の位置に設ける。

不適切箇所3:排水管の勾配が1/200で不足しており、かつ二重トラップとなっている。
正しい施工:呼び径75mmの排水横管の最小勾配は1/100以上とする。また、わんトラップの先にPトラップを設けると二重トラップとなり、排水の流れが阻害されるため、トラップは1つのみとする。


【自己点検の観点】

  • 図面上の不適切箇所を正確に指摘できているか
  • 正しい施工方法が関連法規・基準に基づいているか
  • 具体的な数値(温度ヒューズ72℃、勾配1/100、管径の14倍等)が含まれているか

問3:工程管理(ネットワーク工程表)

【模範解答例】

(1)全体工期:21日

各経路の所要日数を計算します。

  • 経路 1→2→4→5→6:A(4)+B(6)+E(5)+F(4)=19日
  • 経路 1→2→3→4→5→6:A(4)+ダミー(0)+D(7)+E(5)+F(4)=20日
  • 経路 1→3→4→5→6:C(5)+D(7)+E(5)+F(4)=21日

よって、全体工期は21日です。

(2)クリティカルパス:1 → 3 → 4 → 5 → 6(C → D → E → F)

最も所要日数が長い経路は C(5)+D(7)+E(5)+F(4)=21日 であり、これがクリティカルパスです。

(3)作業Bのトータルフロート:2日

作業Bの最早開始時刻は4日(A完了後)、最早完了時刻は4+6=10日。作業Eの最早開始時刻は12日(D完了後=max(B完了10, D前のノード3の最早12))。作業Bの最遅完了時刻は12日(ノード4の最遅開始12日)。トータルフロート=最遅完了時刻−最早完了時刻=12−10=2日


【自己点検の観点】

  • 各経路の所要日数が正確に計算されているか
  • クリティカルパスの経路が正しく示されているか
  • フロートの計算過程が論理的に示されているか

問4:法規(労働安全衛生法)

【模範解答例】

(1)穴埋め解答

ア:安全衛生教育
イ:作業主任者
ウ:特別教育
エ:作業内容を変更

(2)酸素欠乏危険場所における措置

  • 酸素欠乏危険場所に該当するピット・マンホール等で作業を行う場合は、酸素欠乏危険作業主任者(第二種酸素欠乏危険作業の場合は酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者)を選任しなければならない。
  • 作業開始前に、当該場所の酸素濃度を18%以上、硫化水素濃度を10ppm以下であることを測定し確認する。
  • 換気が不十分な場合は、送気マスクまたは空気呼吸器を使用させる。酸素濃度を維持するために十分な換気を行う。

【自己点検の観点】

  • 穴埋め部分が正確に記入されているか
  • 酸素欠乏危険場所の措置として、作業主任者の選任・酸素濃度測定・換気の3点が含まれているか
  • 数値(酸素濃度18%以上、硫化水素10ppm以下)が正確か
  • 管工事特有の酸素欠乏危険場所(ピット、マンホール等)に言及しているか

問5:空調設備の施工上の留意事項

【模範解答例】

(1)ダクトの施工上の留意事項

  • 長方形ダクトのアスペクト比(長辺と短辺の比)は4以下とする。アスペクト比が大きくなると、ダクトの強度が低下し、振動や騒音の原因となる。
  • ダクトの接続はアングルフランジ工法またはコーナーボルト工法とし、接合部にはガスケットを挿入して気密性を確保する。ダクトの板厚は風量・風速に応じてJIS規格に準拠した厚さとする。
  • 防火区画を貫通するダクトには防火ダンパー(FD)を設置し、温度ヒューズは72℃(厨房排気は120℃)とする。防火ダンパーの前後1.5m以内は1.6mm以上の鋼板製ダクトとする。

(2)冷媒配管の施工上の留意事項

  • 冷媒配管はりん脱酸銅管(JIS H 3300 C1220T)を使用し、ろう付け接合時には管内に窒素ガスを封入(窒素ブロー)して酸化スケールの発生を防止する。
  • 冷媒配管の曲げ加工は、曲げ半径を管外径の4倍以上とし、偏平率が10%以下となるよう施工する。パイプベンダーを使用して施工することが望ましい。
  • 冷媒配管完了後は気密試験(窒素ガスにより設計圧力の1.5倍で24時間保持)を実施し、漏れがないことを確認した後、真空引き(真空度−0.1MPa以下で2時間保持)を行ってから冷媒を充填する。

【自己点検の観点】

  • 空調設備(ダクト・冷媒配管)に特有の留意事項が記述されているか
  • 具体的な数値(アスペクト比4以下、温度ヒューズ72℃、曲げ半径4倍以上等)が含まれているか
  • JIS規格や技術基準への言及があるか
  • 品質確保のための試験・検査方法に触れているか

問6:衛生設備の施工上の留意事項

【模範解答例】

(1)給水管の施工上の留意事項

  • 給水管にはクロスコネクション(他の配管系統との接続)を絶対に行ってはならない。飲料水系統と雑用水系統の配管を直接接続することは水道法で禁止されている。
  • 水道直結給水の場合、逆流防止のため逆止弁またはバキュームブレーカーを設置する。受水槽への給水管は吐水口空間を確保し、逆サイホン作用による逆流を防止する。吐水口空間は管径の2倍以上(最低25mm以上)とする。
  • 管の接合は管種に応じた適切な方法で行う。硬質塩化ビニルライニング鋼管の場合は管端防食継手を使用し、管端部の鉄部露出による腐食を防止する。配管支持間隔は鋼管の場合、呼び径20A以下で1.8m以内、25A〜40Aで2.0m以内とする。

(2)排水管の施工上の留意事項

  • 排水横管の勾配は、管径65mm以下の場合は最小1/50、管径75mm・100mmの場合は最小1/100、管径150mmの場合は最小1/150、管径200mmの場合は最小1/200とする。
  • 排水管にはトラップを設け、封水深は50mm以上100mm以下とする。二重トラップは排水の流れを阻害するため設けてはならない
  • 排水管の掃除口は、管径100mm以下の場合は15m以内ごと、管径100mmを超える場合は30m以内ごとに設ける。排水横主管の起点、曲がり部分、合流部分等にも設ける。

【自己点検の観点】

  • 給水管はクロスコネクション禁止・逆流防止措置が必須キーワード
  • 排水管は勾配の数値・トラップの封水深・掃除口の間隔が正確か
  • 管種に応じた接合方法の知識が示されているか
  • 法規(水道法・建築基準法施行令)に基づく記述があるか

令和8年度の公式要領とこの独自模試の違い

令和8年度の受検の手引では、第二次検定は14時00分〜16時00分の2時間で、記述式による筆記試験です。合格基準は得点60%以上ですが、試験の実施状況等を踏まえて変更される可能性があります。

最新の公表済み問題である令和7年度は、問題1〜3が必須、問題4・5から1問を選択する解答指示です。このページは6問すべてを練習する当サイト独自教材で、公式問題の設問数・選択指示を再現したものではありません。試験日時と基準は「令和8年度 第二次検定の受検の手引」、直近の問題構成は「令和7年度 第二次検定の公式問題」で確認してください。

公式要領と解答例の使い方

  1. 先に問題ページで6問へ取り組み、自分の答案を確定してから開く。
  2. 模範解答例と同じ表現かではなく、課題、対策、確認、結果のつながりを確認する。
  3. 固有名詞、規模、日数、人数、管理値を自分の記録で説明できるか点検する。