【2級電気工事】第一次検定 模擬テスト 第1回 解答・解説

第1回の解答から最初の弱点を決める

基礎得点の確認では、正解数よりも、式や機器の役割を自分の言葉で説明できるかを重視します。正解していても根拠を説明できなかった問題は「要復習」として扱い、誤った選択肢のどこを直せば正しい文になるか確認してください。

2級電気工事施工管理技士 第一次検定 模擬テスト 第1回の解答・解説です。


解答・解説

電気工学等

問1 正解:(2)4Ω

R₂=6Ω と R₃=6Ω が並列に接続されているので、並列合成抵抗は 6×6/(6+6)=3Ω。これと R₁=1Ω が直列なので、合成抵抗は 1+3= です。直並列回路では並列部分を先に計算し、直列部分を加算します。

問2 正解:(2)5Ω

インピーダンス Z=√(R²+X²)=√(9+16)=√25= です。直列RX回路ではインピーダンスは三平方の定理で求めます。

問3 正解:(1)この法則は発電機の原理を示す

フレミングの左手の法則は電動機の原理を示します。発電機の原理はフレミングの右手の法則です。

問4 正解:(4)変圧器は直流電圧の変換に使用される

変圧器は電磁誘導の原理を利用するため、交流専用の機器です。直流には磁束の変化がないため変圧できません。

問5 正解:(2)すべりが1のとき、回転子は同期速度で回転する

すべり s=1 のとき回転子は停止しています(始動時)。すべり s=(Ns−N)/Ns なので、s=1 なら N=0(停止)です。同期速度で回転するのは s=0 のときです。

問6 正解:(4)同期発電機の回転速度は負荷によって大きく変動する

同期発電機の回転速度(同期速度)は Ns=120f/p で決まり、負荷によらず一定です。周波数を一定に保つため、原動機の回転速度を調速機で制御します。

問7 正解:(2)15台

必要台数=必要光束÷1台の光束=45,000÷3,000=15台 です。

問8 正解:(3)アーク加熱は、磁界の変化による誘導電流を利用する

アーク加熱はアーク放電の高温を利用する加熱方式です。「磁界の変化による誘導電流」は誘導加熱の説明であり、アーク加熱の説明としては誤りです。

問9 正解:(1)揚水発電所は常にベース電源として使用される

揚水発電所はピーク電源(電力需要のピーク時に発電)として使用されます。夜間の余剰電力で水をくみ上げ、昼間のピーク時に発電します。ベース電源は原子力や石炭火力などです。

問10 正解:(2)汽力発電の復水器は蒸気の温度を上げるために使用される

復水器はタービンを通過した蒸気を冷却して水に戻す(復水する)装置です。蒸気の温度を上げるのはボイラです。

問11 正解:(1)送電線路のコロナ放電は、電圧が低いほど発生しやすい

コロナ放電は電線表面の電界強度が空気の絶縁耐力を超えたときに発生するため、電圧が高いほど発生しやすくなります。

問12 正解:(3)配電線路の力率が低いと、同じ電力を送るために必要な電流は小さくなる

有効電力 P=VIcosθ の関係から、力率(cosθ)が低いと同じ電力を送るために電流は大きくなります。力率改善が省エネルギーにつながるのはこのためです。

電気設備

問13 正解:(2)演色性とは、光源の明るさの度合いをいう

演色性とは、光源が物体の色の見え方をどれだけ忠実に再現できるかを示す指標(平均演色評価数 Ra)です。光源の明るさの度合いは「光束(lm)」や「光度(cd)」で表します。

問14 正解:(3)三相誘導電動機のスターデルタ始動では、始動電流は全電圧始動時の √3 分の1になる

スターデルタ始動では、始動電流は全電圧始動時の3分の1(1/3)になります。√3分の1ではありません。スター結線時の線電流がデルタ結線時の1/3になるためです。

問15 正解:(4)避雷器(LA)

単線結線図においてAで示す機器は避雷器(LA:Lightning Arrester)です。電源引込み側に設置され、雷サージから受変電設備を保護します。異常電圧を大地に放電し、設備の絶縁を保護する役割があります。

問16 正解:(1)自家用発電設備の燃料タンクの容量は、運転時間に関係なく一定でよい

自家用発電設備の燃料タンク容量は、必要な運転時間に応じた十分な量を確保する必要があります。消防法では非常電源の運転時間に応じた燃料量が求められます。

問17 正解:(1)構内情報通信網(LAN)の伝送速度は、ケーブル長が長いほど速くなる

ケーブル長が長くなると信号の減衰やノイズの影響が大きくなり、伝送速度は低下する方向になります。UTP ケーブルの最大長は一般に 100m と規定されています。

問18 正解:(4)差動式スポット型感知器は、一定の温度に達したときに作動する

差動式スポット型感知器は周囲温度の急激な上昇率を検出して作動します。一定の温度に達したときに作動するのは定温式感知器です。

問19 正解:(3)金属ダクト工事は、屋外の露出配線に最も適している

金属ダクト工事は主に屋内で多数の電線を収容する場合に用いられます。屋外の露出配線には耐候性のあるケーブル工事がいし引き工事が適しています。

問20 正解:(3)架空電線路の径間が長くなると、たるみは小さくなる

架空電線路の径間(支持物間の距離)が長くなると、電線の自重によるたるみ(弛度)は大きくなります。たるみ D=WS²/(8T)(W:単位長さ重量、S:径間、T:張力)の関係があります。

問21 正解:(1)地中電線路は架空電線路に比べて事故時の復旧が容易である

地中電線路は事故箇所の特定や掘削が必要なため、架空電線路に比べて事故時の復旧には時間がかかります。ただし、風雨や雷の影響を受けにくいため事故の発生率自体は低くなります。

問22 正解:(1)架空電車線のトロリ線は、偏位を設けずに直線状に架設する

トロリ線はパンタグラフのすり板が偏って摩耗しないよう、線路の中心に対して左右にジグザグ(偏位)を設けて架設します。直線状に架設すると、すり板の同じ箇所だけが摩耗してしまいます。

問23 正解:(2)第三軌条方式は、架空電車線方式に比べて高電圧に適している

第三軌条方式は一般に直流 750V 程度の低電圧で使用されます。給電用レールが地上にあるため感電の危険があり、高電圧にすると危険性が増大します。高電圧に適しているのは架空電車線方式です。

問24 正解:(3)LED ランプは紫外線の放射量が多い

LED ランプは紫外線の放射量が極めて少ないのが特長です。そのため美術品の照明や虫が集まりにくい照明として利用されています。紫外線放射量が多いのは水銀ランプ等です。

問25 正解:(4)遮断器は無負荷の状態でのみ開閉操作ができる

遮断器(CB)は負荷電流や故障電流(短絡電流)を遮断できる機器です。「無負荷の状態でのみ」開閉するのは断路器(DS)です。

問26 正解:(1)漏電遮断器は、電動機の回転方向を制御するために使用される

漏電遮断器(ELB)は漏電による感電や火災を防止するための保護装置であり、電動機の回転方向の制御には使用しません。回転方向の制御には電磁接触器を用いた正逆転回路を使用します。

問27 正解:(3)UTP ケーブルは光ファイバケーブルに比べて長距離伝送に適している

光ファイバケーブルは信号の減衰が少なく長距離伝送に適しています。UTP ケーブルは最大 100m 程度が限界ですが、光ファイバは数 km 以上の伝送が可能です。

問28 正解:(3)非常用照明の電源には、一般の商用電源を使用すればよい

非常用照明は停電時にも点灯する必要があるため、蓄電池や自家発電設備等の予備電源が必要です。一般の商用電源だけでは停電時に機能しません。

問29 正解:(1)ケーブルの許容電流は、周囲温度が高いほど大きくなる

ケーブルの許容電流は周囲温度が高いほど小さくなります。ケーブルの絶縁体には最高許容温度があり、周囲温度が高いと温度上昇の余裕が減るためです。

関連分野

問30 正解:(3)パッケージ形空調機は中央方式の空調設備である

パッケージ形空調機は個別方式(個別分散方式)の空調設備です。中央方式はボイラや冷凍機を機械室に集中設置して建物全体を空調する方式で、大規模ビル等に採用されます。

問31 正解:(4)根切り工事では、掘削深さが浅いほど山留めが必要となる

山留め(土留め)は掘削深さが深いほど側圧が大きくなるため必要性が高まります。浅い掘削ではオープンカット工法(法面掘削)で対応できる場合もあります。

問32 正解:(1)鉄骨構造は耐火性に優れている

鉄骨(鋼材)は約 500℃ 以上で急激に強度が低下するため、耐火性に劣ります。そのため、耐火被覆(ロックウール吹付け、耐火板等)を施す必要があります。

問33 正解:(2)クロスコネクションは、給水設備において推奨される配管方法である

クロスコネクション(上水系統と他の配管系統を直接接続すること)は水質汚染の原因となるため、水道法により禁止されています。推奨される配管方法ではありません。

問34 正解:(2)コンクリートのスランプ値が大きいほど、硬いコンクリートである

スランプ値はコンクリートの軟らかさ(流動性)を示す値で、スランプ値が大きいほど軟らかいコンクリートです。硬いコンクリートはスランプ値が小さくなります。

施工管理法

問35 正解:(3)施工計画書は一度作成すれば工事完了まで変更する必要がない

施工計画書は工事の進行状況や現場条件の変化に応じて必要に応じて変更・修正する必要があります。一度作成したら変更不要ということはありません。

問36 正解:(4)仮設設備は恒久設備であるため、工事完了後も撤去しなくてよい

仮設設備は工事期間中に一時的に使用する設備であり、工事完了後には撤去しなければなりません。恒久設備ではありません。

問37 正解:(1)建設工事の届出は、すべて工事完了後に行えばよい

建設工事に関する届出の多くは工事着手前に行う必要があります。例えば、建築確認申請、道路使用許可、特定建設作業の届出(7日前まで)等は事前届出です。

問38 正解:(3)バーチャート工程表からは各作業の前後関係(依存関係)が明確にわかる

バーチャート工程表は各作業の開始日・終了日・所要日数を横棒で示すため全体工程の把握には適していますが、作業間の前後関係(依存関係)を明確に示すことはできません。作業間の関連性やクリティカルパスを把握するにはネットワーク工程表が適しています。

問39 正解:(2)12日

各経路の所要日数を計算します。
・経路 1→2→4→5(A→C→E):5+4+3=12日
・経路 1→3→4→5(B→D→E):2+3+3=8日

最も長い経路は 1→2→4→512日 です。これがクリティカルパスです。

問40 正解:(1)工程を短縮しても、品質やコストへの影響はない

工程を短縮すると、作業員の増員や残業によるコスト増加、急ぎによる品質低下のリスクが伴います。品質・コスト・工程のバランス(QCD)を総合的に管理することが重要です。

問41 正解:(3)バーチャート

QC 7つ道具は、パレート図、特性要因図(魚の骨図)、ヒストグラム、管理図、散布図、チェックシート、層別(グラフ)です。バーチャートは工程管理のツールであり、QC 7つ道具には含まれません。

問42 正解:(2)ヒストグラムは時系列的な変化を把握するのに最も適している

ヒストグラムはデータの分布やばらつきを把握するのに適しています。時系列的な変化を把握するのに最も適しているのは管理図です。

問43 正解:(1)抜取検査は、全数を検査する方式である

全数を検査する方式は「全数検査」です。抜取検査はロットの中から一部を抜き取って検査し、ロット全体の合否を判定する方式です。

問44 正解:(4)漏電遮断器は感度電流が大きいほど安全性が高い

漏電遮断器は感度電流が小さいほど(微小な漏電でも検出できるほど)安全性が高くなります。人体への感電防止には一般に感度電流 30mA 以下、動作時間 0.1 秒以下のものが使用されます。

問45 正解:(2)アウトリガーを備えた高所作業車でも、作業時にアウトリガーを張り出す必要はない

アウトリガーを備えた高所作業車は、取扱説明書に従って張り出し、水平・堅固な場所に設置します。地盤と傾斜を確認し、必要に応じて敷板等を用いて転倒を防止します。

問46 正解:(1)KY 活動は管理者のみが行えばよく、作業員の参加は不要である

KY 活動は作業員全員が参加して行うことが重要です。現場で実際に作業する全員が危険を認識し、対策を共有することで安全意識が高まり、労働災害の防止につながります。

問47 正解:(3)高圧の活線作業は、特別の教育を受けていない者でも行うことができる

高圧の充電電路の敷設等の業務は、労働安全衛生法に基づく特別教育を修了した者でなければ行うことができません。安全に作業するための知識と技能が必要です。

問48 正解:(2)一般用電気工作物の工事は、電気主任技術者が監督しなければならない

一般用電気工作物の電気工事は電気工事士が行うため、電気主任技術者が監督するとした(2)が誤りです。なお、出力10kW以上50kW未満の太陽電池発電設備は、現在は小規模事業用電気工作物に区分されます。

法規

問49 正解:(4)軽微な建設工事のみを請け負う場合でも、建設業の許可が必要である

軽微な建設工事(建築一式で 1,500 万円未満、その他で 500 万円未満)のみを請け負う場合は、建設業の許可は不要です。

問50 正解:(3)主任技術者と監理技術者は同一工事に重複して配置しなければならない

工事現場には主任技術者または監理技術者のいずれか一方を配置します。両方を重複して配置する必要はありません。監理技術者を配置する場合は主任技術者の配置は不要です。

問51 正解:(1)請負人の同意があれば、注文者は請負代金を不当に低い額で契約できる

建設業法では、注文者は請負人の同意の有無にかかわらず、不当に低い請負代金での契約を強制することが禁止されています(不当な使用資材等の購入強制も禁止)。

問52 正解:(4)一般建設業者が元請として 5,000 万円以上の下請契約を締結できる

発注者から直接請け負った工事で、下請代金の合計が5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)となる下請契約を締結して施工するには、特定建設業の許可が必要です。一般建設業の許可だけでは締結できません。

問53 正解:(3)作業主任者の選任には資格や免許は不要である

作業主任者は免許を受けた者または技能講習を修了した者の中から選任しなければなりません。資格なしで選任することはできません。

問54 正解:(1)安全衛生推進者は、常時 300 人以上の労働者を使用する事業場で選任する

安全衛生推進者は、常時 10 人以上 50 人未満の労働者を使用する事業場で選任します。50 人以上の事業場では安全管理者・衛生管理者等を選任します。300 人は誤りです。

問55 正解:(2)事務用パソコンの操作業務

事務用パソコンの操作は特別教育の対象外です。特別教育が必要な業務には、高圧・低圧の充電電路の敷設等の業務、アーク溶接、酸素欠乏危険作業、クレーン運転(5t未満)などがあります。

問56 正解:(4)労働者が労働災害により休業しても、休業4日未満なら労働者死傷病報告は不要である

労働災害による死亡または休業4日以上の場合は遅滞なく、休業4日未満の場合も四半期ごとに労働者死傷病報告を提出します。したがって、休業4日未満なら不要とする記述は誤りです。

問57 正解:(3)保安規程は、届出をしなくても効力がある

保安規程は経済産業大臣(実際には産業保安監督部長)に届け出て初めて効力があります。届出をせずに保安規程の効力が生じることはありません。

問58 正解:(3)設置者が自由に変更でき、変更の届出は不要である

保安規程を変更した場合は変更の届出が必要です。設置者が自由に変更して届出不要ということはありません。保安規程は電気工作物の安全を確保するための重要な規定です。

問59 正解:(2)第二種電気工事士免状で自家用電気工作物の電気工事を行える

自家用電気工作物の電気工事(最大電力 500kW 未満の需要設備)を行うには第一種電気工事士または認定電気工事従事者の資格が必要です。第二種電気工事士免状のみでは行えません。

問60 正解:(2)電球の取替え

電球の取替え、ヒューズの取替え、差込みプラグの接続など、軽微な作業は電気工事士法でいう「電気工事」に該当せず、電気工事士の資格がなくても行えます。

問61 正解:(1)PSE マークが表示されていない電気用品でも販売できる

電気用品安全法では、PSE マークが表示されていない電気用品の販売は禁止されています。消費者の安全を確保するため、技術基準に適合した製品にのみ PSE マークを表示して販売できます。

問62 正解:(3)定格電圧 100V の差込み接続器(コンセント)

差込み接続器(コンセント)は特定電気用品に該当します。特定電気用品は構造上の危険性が高い製品(電線、ヒューズ、配線器具、電流制限器等)で、第三者認証機関の適合性検査が必要です。電気こたつや冷蔵庫等は特定電気用品以外の電気用品です。

問63 正解:(2)消防用設備等の設置届出は、工事完了後6か月以内に届け出ればよい

設置届の対象となる消防用設備等を設置した場合は、工事完了後4日以内に消防長又は消防署長へ届け出て検査を受けます。対象となる工事では、着手届も工事開始の10日前までに提出します。

問64 正解:(4)建築確認が必要な建築物であっても、建築設備は確認申請が不要である

一定の建築設備(エレベーター、エスカレーター、非常用照明、排煙設備等)は建築確認申請の対象です。建築物と一体として確認を受ける必要があります。


令和8年度の公式形式との差

令和8年度前期の公式問題は、62問掲載・40問解答で、試験時間は10時15分〜12時45分の150分です。問1〜4と問36〜40は必須で、その他は区分ごとに指定数を選択します。さらに、施工管理法の能力問題である問37〜40は五肢択一です。

このページは、旧来の分野配分を土台に独自作成した64問すべて四肢択一の横断教材です。公式問題の問数、選択区分、五肢択一を再現したものではありません。合格基準は原則60%以上ですが、実施状況により変更される可能性があります。時間割と基準は「令和8年度 第一次検定の受検の手引」、最新の構成は「令和8年度前期の公式問題」で確認してください。

解答解説を得点につなげる手順

  1. 先に問題ページで解答を確定し、正解・迷い・見送りの3種類に分ける。
  2. 計算問題は答えだけでなく式を再現し、知識問題は誤りの選択肢を正しい文へ直す。
  3. 同じ分野の誤りが2問以上あれば、分野別解説へ戻って役割・原理・基準をまとめ直す。