第3回の模範解答例で安全管理答案を照合する
作業条件、危険要因、想定災害、対策、確認結果が一続きになっているかを確認します。
2級電気工事施工管理技士 第二次検定 模擬テスト 第3回の解答・解説です。模範解答例と採点のポイントを掲載しています。
解答・解説
問1:施工経験記述
【模範解答例】
(1)工事概要
工事名:○○工場増築電気設備工事
工事場所:埼玉県○○市○○町
工事の内容:鉄骨造2階建て工場(延べ面積約2,800m²)の増築に伴う電気設備工事。受電方式は高圧6,600V受電(既設キュービクルから分岐増設、増設容量200kVA)。動力設備(生産ライン用モーター15台、空調機5台)・照明設備(高天井用LED照明器具80台)・コンセント設備・弱電設備(LAN)・自動火災報知設備の新設工事。
工期:令和○年○月〜令和○年○月(約6か月間)
あなたの立場:電気工事の現場代理人
(2)安全管理に関する技術的な課題と対策
【課題1】 工場の天井高さが8mと高く、高天井LED照明器具(80台)の取付け作業において墜落災害の危険性が高かった。
【対策1】 高所作業車(作業床高さ10m)を使用し、作業床の上で墜落制止用器具(フルハーネス型)を着用させた。高所作業車の使用にあたり、運転者には技能講習修了者を配置し、アウトリガーを最大に張り出して水平を確認した。作業範囲には立入禁止措置を講じ、誘導員を配置した。また、作業開始前にKY活動を実施し、墜落・転落の危険箇所を全作業員で確認した。
【課題2】 既設キュービクルからの分岐増設工事において、既設の高圧充電部(6,600V)に近接して作業を行う必要があり、感電災害の危険性があった。
【対策2】 停電作業を基本とし、電力会社と協議の上、休日に計画停電を実施して作業を行った。停電操作は電気主任技術者の監督のもと、開閉器の開放→検電→短絡接地の手順で確実に行った。操作した開閉器には「投入禁止」の表示札を取り付け、施錠した。やむを得ず活線近接作業が発生する箇所には、絶縁用防具(絶縁シート)を充電部に装着し、監視人を配置して作業を行った。
【採点のポイント】
- 工事概要の5項目が全て記述されているか
- 安全管理のテーマに沿った課題が2つ挙げられているか
- 墜落災害・感電災害など電気工事に特有の危険が取り上げられているか
- 具体的な安全対策(保護具・教育・作業手順など)が記述されているか
- 法令に基づく対策(特別教育、墜落制止用器具、検電・接地など)が含まれているか
問2:電気設備の施工
【模範解答例】
(1)曲げ半径:金属管の曲げ部の内側半径は、原則として管内径の6倍以上とし、曲げによって管をつぶしたり、ひび割れを生じさせたりしない。
(2)施工上の留意事項:
- 切断した管端はリーマ等でバリを除き、ブッシングなど必要な保護を設けて電線被覆の損傷を防ぐ。
- 管相互やボックスとの接続は適合する附属品で確実に行い、接続部の緩みと電気的連続性を確認する。接地が必要な条件では、設計図書と適用基準に従って施工する。
ねじ込み量や接地方法は管種・接続方法・使用条件で確認し、すべての金属管へ一律の数値を当てはめないことが大切です。
問3:ネットワーク工程表
【模範解答例】
(1)クリティカルパス
- 経路 A→C→E:4+3+3=10日
- 経路 B→D→E:5+6+3=14日
クリティカルパスは B→D→E で 14日 です。
(2)所要日数
14日
(3)作業Cのトータルフロート
C最早開始=A完了=4日。C最早完了=4+3=7日。E最遅開始=14-3=11日。C最遅完了=11日。TF=11-7=4日
【採点のポイント】
- CP「B→D→E」が正しいか
- 所要日数「14日」が正しいか
- TFの計算過程(答え:4日)
問4:法規
【模範解答例】
(ア)書面(契約書)
(イ)安全衛生教育
(ウ)技術基準
(エ)甲種消防設備士
【採点のポイント】
- (ア)「書面」が正しいか(建設業法第19条:書面で契約)
- (イ)「安全衛生教育」が正確に書けているか(雇入れ時の教育)
- (ウ)「技術基準」が正しいか(電気設備技術基準)
- (エ)「甲種消防設備士」が正しいか(対象設備の工事を行える資格)
問5:施工管理
【模範解答例】
(1)低圧充電電路の作業:
- まず停電できるか検討し、停電する場合は開路、施錠・表示、検電、残留電荷への処置を作業手順にする。
- やむを得ず充電状態で行う場合は、作業電圧に適合する絶縁用保護具を使用し、近接する充電部や導電部へ絶縁用防具を取り付ける。
- 作業者の特別教育、作業指揮、立入防止、使用前点検、緊急時の連絡方法を確認する。
(2)墜落災害の防止:
- 高所作業は適切な作業床と手すり等を優先し、開口部には囲い・覆い・表示を設ける。
- 作業床を設けにくい場合は、作業高さと落下距離に適した墜落制止用器具、取付設備、使用方法を選び、必要な教育を行う。
- 脚立・はしご・高所作業車は用途、設置面、転倒防止、周囲の立入防止、始業前点検を確認し、天板乗りや無理な身の乗り出しをさせない。
【自己点検の観点】 保護具だけに頼らず、停電、作業床、立入防止などの設備的・管理的対策を先に検討できているか。
公式形式と解答例の使い方
直近の「令和7年度 第二次検定の公式問題」は全5問・120分で、問1〜3が記述式、問4・5が四肢択一式です。このページは、説明力を鍛えるため全5問を記述式にした当サイト独自模試の解答例です。公式解答や公式採点基準ではありません。
例文は、結論、現場条件、判断理由、実施内容、確認結果の順に分解し、自分の経験に置き換えてください。実際に担当していない工事や数値を答案へ写す使い方は避けましょう。