2級管工事(第二次)

【2級管工事】工程管理(バーチャート工程表)の記述対策|第二次検定②

工程管理(バーチャート工程表)の記述対策(30秒でわかる)

  • 出題形式:バーチャート工程表を読み取り、工程上の問題点を指摘して改善策を記述
  • 頻出パターン:工程の重なり(干渉)、作業順序の間違い、試運転調整期間の不足
  • 記述のコツ:「どの工程が」「なぜ問題か」「どう修正すべきか」の3点セット
  • 管工事特有:配管→保温→試験→調整の順序と他業種(建築・電気)との取合いが重要
  • 得点戦略:読み取りは正確に、記述は具体的に→部分点を積み上げる

バーチャート工程表の問題|読み取り+記述がセットで出題

2級管工事施工管理技士の第二次検定では、バーチャート工程表を使った工程管理の問題が頻出です。与えられたバーチャート工程表を読み取り、作業の遅れや問題点を指摘して対策を記述する形式が定番です。

「工程表なんて現場で毎日見てるよ」という方も、記述式では理由を文章で正確に書く必要があります。逆に言えば、パターンさえ覚えてしまえば確実に得点できるテーマです。

この記事では、バーチャート工程表の読み取り方から記述のコツまで、得点に直結するポイントを解説します。

出題傾向(2級管工事 第二次検定)

工程管理は問題2(必須)で毎年出題されます。バーチャート工程表が示され、工期の読み取り工程の問題点と改善策の記述が問われます。第一次検定の「施工計画・工程管理」で基礎を固めてから取り組みましょう。

バーチャート工程表の基礎知識|第一次検定との違い

バーチャート工程表とは

バーチャート工程表は、縦軸に作業名、横軸に日数(期間)を取り、各作業の開始日と終了日を横棒(バー)で表した工程表です。

たとえば、マンションの空調配管工事なら「スリーブ入れ → 配管(各階) → 保温 → 試運転調整」という作業を横棒で並べます。現場事務所の壁に貼ってある大きな工程表の多くがこのタイプです。

特徴 内容
メリット 作成が簡単で、各作業の開始・終了時期がひと目でわかる
デメリット 作業間の関連性(前後関係)がわかりにくい
管工事での用途 中小規模工事の全体工程管理に多用される

バーチャートとネットワーク工程表の違い

第一次検定ではネットワーク工程表の計算問題が出ますが、第二次検定ではバーチャート工程表の読み取り・記述がメインです。

項目 バーチャート ネットワーク
見た目 横棒グラフ 矢線と結合点
作業の前後関係 わかりにくい 明確に表現
クリティカルパス 不明 算出できる

現場では「全体の流れをつかむならバーチャート、工期短縮を考えるならネットワーク工程表」と使い分けます。第一次検定の工程管理を復習したい方は「施工計画・工程管理をわかりやすく解説|施工管理法①」も参考にしてください。

第二次検定の出題パターン|読み取り+改善策の記述

バーチャート工程表の問題は、大きく分けて3つのパターンで出題されます。

第二次検定 バーチャート工程表 出題パターン
パターン①
工程表の読み取り
(工期・作業日数の計算)
パターン②
工程の問題点の指摘
(遅れ・手戻り・重複)
パターン③
工程短縮・改善策
(具体的な対策を記述)

パターン①:工程表の読み取り

バーチャート工程表から各作業の所要日数全体工期を読み取る問題です。

たとえば「配管工事は何日間か」「全体工期は何日か」「○月○日時点での進捗率は何%か」などの形で出題されます。

読み取りのコツ

横棒の左端=開始日右端=終了日です。所要日数は「終了日 − 開始日 + 1」で求めます。日曜・祝日を含むか含まないかは問題文の指示に従いましょう。

パターン②:工程の問題点の指摘

「この工程表の問題点を指摘し、理由を述べよ」という記述問題です。よくある問題点は以下のとおりです。

問題点 具体例
作業の重複 同じ場所で配管工事と保温工事が同時期に設定されている
前後関係の矛盾 耐圧試験の前に保温工事が始まっている(試験前に保温すると漏れが確認できない)
養生期間の不足 コンクリート打設直後に配管支持の穿孔作業が設定されている
試験・検査の欠落 配管完了後に耐圧試験・水圧試験の工程が設定されていない

実際の現場で考えてみましょう。たとえば排水管の配管が終わったのに、水圧試験をせずにそのまま壁を閉じてしまったら、後から漏水が発覚しても壁を壊すしかありません。だから「配管完了 → 試験 → 隠蔽(壁・天井を閉じる)」の順番が鉄則です。この「順番の常識」を知っているかどうかが問われます。

パターン③:工程短縮・改善策

「工期に間に合わせるための対策を述べよ」という問題です。管工事で使われる工期短縮策には次のようなものがあります。

短縮策 内容・注意点
作業員の増員 人数を増やして1日の作業量を上げる。ただし狭い場所では逆効果
作業の並行化 1階で配管しながら2階で支持金物を取り付けるなど、場所を分けて同時進行
プレハブ加工 配管を工場で事前に加工して現場に搬入。現場での加工時間を削減
作業時間の延長 残業や休日出勤。コスト増と安全管理の負担増に注意
工法の変更 ねじ接合から機械式接合に変更するなど、施工速度の速い工法に変更

記述のコツ|高得点を取る書き方【3点セット】

「具体的に」が最大のポイント

第二次検定の記述で最も大切なのは具体性です。抽象的な表現では点数がもらえません。

悪い記述例(点数をもらえない)

「工程に問題がある」「作業が遅れる可能性がある」「対策を講じる必要がある」

良い記述例(得点できる)

「配管の耐圧試験の前に保温工事が開始されている。耐圧試験で漏水箇所が発見された場合、保温材を撤去して補修する手戻りが生じるため、耐圧試験完了後に保温工事を開始するよう工程を変更する」

記述の3ステップ

得点できる記述は、常に次の3ステップで構成されています。

Step 1:指摘
「○○の前に△△が
設定されている」
Step 2:理由
「〜の場合、手戻り
(品質低下)が生じる」
Step 3:改善策
「○○完了後に
△△を開始する」

この3ステップの構成を崩さないことが、安定して得点を取る秘訣です。「何が問題か → なぜ問題か → どう直すか」を明確に分けて書きましょう。

管工事で頻出の工程ミスパターン5選【暗記必須】

管工事特有の「工程のミス」として、試験に繰り返し出題されるパターンを整理します。

パターン①:試験前の隠蔽工事

配管が完了したら、隠蔽する前に必ず試験を行うのが鉄則です。

正しい順序

配管完了 → 耐圧試験(水圧試験) → 保温工事 → 隠蔽(天井・壁を閉じる)

実際の現場では、配管を終えたら水を張って24時間放置し、圧力低下がないことを確認します。この試験をパスしてから保温材を巻きます。

パターン②:他工事との取り合い無視

管工事は建築工事と密接に関連しています。以下のような取り合いを無視した工程は問題ありです。

  • スリーブ入れ:コンクリート打設に配管貫通用のスリーブを入れる必要がある
  • 天井内配管:軽量鉄骨下地の施工と並行して行う必要がある(下地完了後では入れない)
  • 器具取付:内装仕上げ工事のに行う(塗装やクロスを汚さないため)

現場でよくあるのが「コンクリートを打つ日にスリーブを入れ忘れた」というトラブルです。コンクリートが固まった後にコア抜き(穴あけ)をすると、鉄筋を切断するリスクがあり、構造体に大きなダメージを与えます。だからスリーブ入れの工程は、コンクリート打設のに必ず組み込みます。

パターン③:試運転調整の日数不足

空調設備の試運転調整には、想像以上に時間がかかります

  • 冷暖房の温度調整(TAB:Testing, Adjusting, Balancing)
  • 風量のバランス調整
  • 自動制御機器の動作確認

これらの調整は全系統で行うため、大規模なビルだと2〜3週間かかることもあります。試運転期間を短く見積もった工程表は、試験で「問題点」として指摘されることがあります。

パターン④:フラッシングの欠落

フラッシングとは、配管内部のゴミ・切粉・錆を洗い流す作業です。

正しい順序

配管完了 → 耐圧試験 → フラッシング → 機器への接続 → 試運転調整

フラッシングをせずに機器に接続すると、配管内のゴミが弁やストレーナーを詰まらせたり、冷凍機のチューブを傷つけたりします。

記述練習問題

【問題1】次のバーチャート工程表について、工程上の問題点を1つ指摘し、その理由と改善策を述べなさい。

工程:配管工事(1〜20日)→ 保温工事(15〜25日)→ 耐圧試験(26〜27日)→ 器具取付(28〜35日)

解答を見る

問題点:耐圧試験(26〜27日)の前に保温工事(15〜25日)が完了している。

理由:耐圧試験で漏水が発見された場合、漏水箇所の保温材を撤去してから補修し、再度保温する必要があり、手戻りが生じるため。

改善策:耐圧試験を保温工事の前に実施するよう工程を変更する。具体的には、配管工事(1〜20日)→ 耐圧試験(21〜22日)→ 保温工事(23〜32日)の順に修正する。

【問題2】空調設備の配管工事において、全体工期を5日間短縮する必要が生じた。具体的な対策を2つ述べなさい。

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対策1:配管のプレハブ加工を採用する。工場であらかじめ配管を切断・溶接・加工しておき、現場では取付けのみとすることで、現場作業日数を短縮できる。

対策2:各階の配管工事を並行して行う。1階の配管工事と2階の支持金物取付を同時に進行させるなど、場所を分けて作業を並行化することで全体工期を短縮できる。

【問題3】給排水設備工事のバーチャート工程表に「フラッシング」の工程が含まれていない。どの工程の間に追加すべきか、理由とともに述べなさい。

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追加する位置:耐圧試験完了後、かつ機器への配管接続の前にフラッシングの工程を追加する。

理由:配管内部に残った切粉・ゴミ・錆などの異物が、弁やストレーナーを詰まらせたり、ポンプや冷凍機などの機器を損傷させる原因となるため。フラッシングで配管内を洗浄してから機器に接続することで、機器の故障や不具合を防止する。

Q. バーチャートの読み取りで最も注意すべきことは?

A. 作業の重なり(干渉)を見逃さないこと。管工事では「配管工事中にその区域で内装工事が始まっている」等の工程干渉が頻出。同じ場所で同時に作業できない工種を見つけるのがポイントです。

Q. 管工事特有の工程の注意点は?

A. ①配管→保温→試験の順序厳守(保温前に水圧試験必須)、②試運転調整期間の確保(空調・衛生設備の調整は最低2〜4週間)、③建築工事との取合い(壁・天井を閉じる前に配管を完了)が重要です。

Q. 工程の改善策はどう書けばいい?

A. 「○○工事を△日間前倒しする」「○○と□□を並行作業に変更する」のように具体的な日数・方法を示します。「工程を見直す」だけでは抽象的すぎて減点されます。

合格答案 vs 不合格答案|工程管理の記述比較

合格パターン

  • 「配管工事と保温工事が重なっている。水圧試験の前に保温すると漏水箇所が確認できない
  • 「保温工事を水圧試験完了後に開始するよう3日間後ろにずらす

→問題点の理由+具体的な改善策が明確

不合格パターン

  • 「工程が重なっているので直す」
  • 「試験をしてから保温する」

→理由なし・改善策が抽象的

独学の壁:工程表の読み取りミスは自分では気づきにくい

添削サービスで客観的なフィードバックを受けることが合格への近道です。

理解度チェック

【問1】バーチャート工程表の特徴として、正しいものはどれか。

(1)作業間の前後関係がネットワーク工程表より明確である
(2)クリティカルパスを容易に求めることができる
(3)各作業の開始時期と終了時期がひと目でわかる
(4)工期短縮の検討に最も適している

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正解:(3)
バーチャート工程表は横棒で各作業の期間を表すため、開始・終了時期が視覚的にわかりやすいのが最大の特徴です。(1)(2)(4)はネットワーク工程表の特徴です。

【問2】管工事のバーチャート工程表で、耐圧試験を実施すべきタイミングとして最も適切なものはどれか。

(1)配管工事の途中
(2)配管完了後、保温工事の前
(3)保温工事完了後、器具取付の前
(4)器具取付完了後、試運転の前

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正解:(2)
耐圧試験は配管の接合部に漏れがないか確認する試験です。保温材を巻いた後では漏水箇所を目視確認できないため、保温工事の前に実施します。配管全体が完了した時点で行うのが適切です。

【問3】工期を短縮する方法として、不適切なものはどれか。

(1)配管のプレハブ加工を採用する
(2)耐圧試験を省略して保温工事に移る
(3)各階の配管工事を並行して行う
(4)ねじ接合から機械式接合に変更する

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正解:(2)
耐圧試験は配管の漏れを確認する重要な検査であり、省略してはいけません。工期短縮のために品質検査を省略することは、漏水事故のリスクを招くため不適切です。(1)(3)(4)はいずれも品質を確保しながら工期を短縮できる適切な方法です。

よくある質問と試験のひっかけポイント

記述式でこう書くと減点される!

  • 「工期が遅れている」だけで具体的な日数を書かない → 「○日間の遅延」と数値で記述
  • 改善策が抽象的(「がんばる」「急ぐ」等) → 「作業員を○人増員」「並行作業にする」等、具体策を書く
  • 前後関係を無視した改善策 → 先行作業が終わらないと着手できない作業の前倒しはできない

独学での第二次検定対策に限界を感じたら

第二次検定の記述式は「自分の解答が合格レベルかどうか判断できない」のが独学最大の壁です。添削付きの通信講座なら、プロが採点基準に沿って記述を添削してくれるため、効率的に合格レベルに到達できます。

SATやJTEXなどの施工管理技士専門の通信講座が人気です。詳しくは「おすすめテキスト・参考書」で紹介しています。

なぜ工程管理がバーチャートで出題されるのか?

管工事の現場では、空調・給排水・消火設備など複数の工種が同時進行します。バーチャート工程表はこれらの作業の順序と重なりを一目で把握できるツール。試験で「このバーチャートのどこに問題があるか」を問うのは、現場で工程の遅れや手戻りを防げる管理者かを見極めるためです。

まとめ|工程表の読み取り力+記述力で確実に得点

この記事のポイント

  • バーチャート工程表は「横棒で工程を表す」シンプルな工程表
  • 第二次検定では「読み取り」「問題点の指摘」「改善策」の3パターンで出題
  • 記述は「指摘 → 理由 → 改善策」の3ステップで書く
  • 管工事の工程順序は「配管 → 耐圧試験 → フラッシング → 保温 → 機器接続 → 試運転」が基本
  • 工期短縮策は「プレハブ加工」「作業の並行化」「工法変更」が定番

工程管理は、管工事の施工要領図と並んで配点の高いテーマです。「施工要領図の判読と対策をわかりやすく解説|第二次検定①」とあわせて学習すると、第二次検定の得点力がぐっと上がります。

記述力を鍛えるには添削が効果的

バーチャート工程表の読み取り・記述をミニテストで繰り返し練習しましょう。

📝 工程管理 ミニテスト(記述式5問)

📋 第二次検定 模擬テスト(本番形式)

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