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【2級管工事施工管理技士】第二次検定の出題傾向と攻略法【令和6年度から新形式】

2級管工事 第二次検定の攻略法(30秒でわかる要点)

  • 形式:記述式(手書き)、合格基準60%、試験時間2時間
  • 令和6年度〜新形式:施工要領図の判読問題が重視されるように
  • 最重要:施工経験記述が合否を決める(品質・工程・安全の3テーマ準備)
  • 管工事独自:空調・衛生設備の施工上の留意事項、施工要領図の判読
  • 独学の壁:記述が合格レベルか自分で判断しにくい→添削サービスが有効

結論から言います。2級管工事施工管理技士の第二次検定は、令和6年度から大きく変わりました。最大の変更点は施工経験記述の廃止。これまで最大のハードルだった「自分の工事経験を文章で書く」問題がなくなり、代わりに施工要領図の判読や工程管理・法規の記述問題が必須化されました。

この記事では、新形式の出題構成・分野別の攻略法を徹底解説します。

受験資格や試験日程は「受験資格・申込方法・試験日程」をご確認ください。

第二次検定の全体像

項目 内容
試験形式 全問記述式
出題数 / 解答数 5問出題 / 4問解答
合格基準 得点60%以上
試験時間 2時間
受験資格 第一次検定合格+所定の実務経験

第一次検定がマークシートだったのに対し、第二次検定はすべて記述式。自分の言葉で書く力が問われます。ただし、出題パターンは決まっているので、事前に対策すれば十分合格できます。

令和6年度からの重要な変更

  • 施工経験記述が廃止されました。自分の工事経験を書く問題はもうありません
  • 工程管理・安全管理が必須問題に変更されました
  • 空調・衛生の選択問題は、経験で得た知識・知見を幅広く確認する形式に見直されました

出題構成と必須/選択の区別

問題 内容 必須/選択
問題1 設備全般(施工要領図の判読) 必須
問題2 工程管理(バーチャート工程表) 必須
問題3 法規(労働安全衛生法など) 必須
問題4 空調設備の施工に関する留意事項 選択(4・5から1問)
問題5 衛生設備の施工に関する留意事項 選択(4・5から1問)

選択問題の注意点

問題4と問題5はどちらか1問だけを選んで解答します。2問とも解答すると減点対象になる可能性があるので注意してください。空調系の仕事をしている人は問題4、給排水衛生系の仕事をしている人は問題5を選ぶのが自然です。

第二次検定 5問の全体像
必須問題(3問)
問題1…施工要領図
問題2…工程管理
問題3…法規
選択問題(2問→1問)
問題4…空調設備
問題5…衛生設備
(どちらか1問を選択)
必須3問+選択1問=合計4問を解答

問題別の出題傾向と対策

問題1:設備全般(施工要領図の判読)★最重要★

施工要領図を見て、不適切な部分を指摘し、改善策を記述する問題です。配管の接続方法やダクトの施工方法、機器の設置方法などが図で示され、その中の問題点を見つけ出します。

テーマ 頻出内容
配管の施工 管の支持間隔、防振継手の位置、弁の向き、排水管の勾配
ダクトの施工 たわみ継手の設置位置、ダクトの支持方法、防火ダンパーの取り付け
機器の設置 ポンプの防振架台、膨張タンクの接続、受水槽の設置基準

たとえば、よくあるのが「ポンプの吸込み管に防振継手がない」という問題。ポンプは運転中に振動するため、配管との接続部に防振継手を入れないと、振動が建物全体に伝わって騒音の原因になります。実際の現場でも、防振継手の入れ忘れは結構あるミスです。

対策としては、過去問の施工要領図を繰り返し解いて、「よくある間違いパターン」を頭に入れておくことが重要です。出題される図のパターンは限られているので、5年分の過去問を解けば、ほとんどのパターンをカバーできます。

問題2:工程管理(バーチャート工程表)★必須★

バーチャート工程表を読み取り、工期や作業の順序に関する問題に記述で答える問題です。

テーマ 頻出内容
バーチャート 各作業の開始日・終了日の読み取り、工事全体の工期
作業の関連 先行作業と後続作業の関係、並行作業の可否
工程の調整 遅延した場合の対策、工期短縮の方法

バーチャート工程表は、横軸に日数、縦軸に作業名を並べた帯状のグラフです。実際の管工事の現場では、「配管工事は壁のボード貼りの前に終わらせないといけない」「保温工事は試運転の前」など、作業の順番が決まっています。工程表はこの「何を、いつまでに終わらせるか」を見える化したツールです。

この問題はパターンが決まっているので、過去問を解けば確実に得点できます。管工事特有の作業順序(配管→試験→保温→試運転)を覚えておきましょう。

問題3:法規(労働安全衛生法など)★必須★

労働安全衛生法を中心に、安全管理に関する条文の穴埋めや、安全対策の記述が出題されます。

テーマ 頻出内容
足場の安全 作業床の幅・手すりの高さ・墜落防止措置
酸欠防止 酸素濃度の測定義務、換気の実施、保護具の着用
有機溶剤 局所排気装置の設置、保護具の使用
建設業法 主任技術者の職務、下請負人への通知義務

管工事の現場は酸欠事故のリスクが高いのが特徴です。ピットや地下の配管スペースは換気が不十分なことが多く、酸素濃度が18%未満になると酸欠の危険があります(通常の大気は約21%)。だから労働安全衛生法で、作業前の酸素濃度測定と換気が義務づけられているんです。

法規の対策は、重要な数値(酸素濃度18%以上、足場の作業床幅40cm以上など)を暗記すること。穴埋め問題では、この数値がそのまま問われます。

問題4:空調設備の施工(選択)

空調設備の施工に関する留意事項や施工上の注意点を記述する問題です。

テーマ 頻出内容
ダクト工事 ダクトの接続方法、保温工事、気密試験
冷媒配管 ろう付け、フレア加工、気密試験、真空引き
機器据付 室外機の設置、冷凍機の据付、防振対策

空調系の仕事をしている人にとっては、日常業務の延長です。たとえば「冷媒配管のろう付け時は、管内に窒素ガスを流しながら作業する」――これは配管内部の酸化を防ぐための基本作業。記述式では、こうした「なぜそうするのか」の理由まで書けると高得点につながります。

問題5:衛生設備の施工(選択)

給排水衛生設備の施工に関する留意事項や施工上の注意点を記述する問題です。

テーマ 頻出内容
給水配管 水圧試験、逆流防止(逆止弁・バキュームブレーカー)、クロスコネクション防止
排水配管 排水管の勾配、トラップの封水深、通気管の設置
衛生器具 器具の取り付け高さ、給水接続の注意点

排水配管で最も大切なのは勾配の確保です。排水は重力で流すため、管径に応じた最低勾配が決まっています。たとえば管径65mm以下の排水管は最低勾配1/50(1mで2cm下がる)。これを確保できないと、汚物が管内に溜まって詰まりの原因になります。現場では勾配計(レベル)で何度も確認するのが基本作業です。

記述式のコツ — 減点されない答案の書き方

第二次検定は減点方式で採点されます。つまり「加点を狙う」のではなく、「減点されない答案を書く」ことが合格のカギです。

減点されない答案のポイント

  • 具体的に書く:「適切に施工する」ではなく「管径65mm以下の排水管は勾配1/50以上を確保する」
  • 理由を添える:「〜のため」「〜を防止するために」と目的を明記する
  • 数値を入れる:温度・寸法・角度など、具体的な数値があれば必ず記載する
  • 誤字に注意:専門用語の漢字間違いは減点対象。「勾配」「膨張」「弁」など頻出漢字を確認

悪い例と良い例を比較してみましょう。

悪い例 良い例
ポンプの振動対策をする ポンプの吸込み管と吐出し管に防振継手を設け、振動が配管を通じて建物躯体に伝わるのを防止する
排水管の勾配を適切にとる 管径75mmの排水管は1/100以上、管径65mm以下の排水管は1/50以上の勾配を確保し、排水の滞留を防止する

合格のための勉強戦略

第二次検定 勉強の優先順位
第1優先:問題1(施工要領図)
配点が最も高い。過去問の図を繰り返し解き、「よくある間違いパターン」を暗記する。
第2優先:問題2(工程管理)+ 問題3(法規)
必須問題。パターンが決まっているので、過去問演習で確実に得点できる。
第3優先:問題4 or 問題5(空調 or 衛生)
自分の専門分野を選択。留意事項のストックを20個程度準備すれば安心。

各問題の詳しい解説記事

各問題の対策を個別に深掘りした解説記事を用意しています。

施工経験記述の基本的な考え方(記述力を鍛える参考として)は「施工経験記述の書き方【総論】」でも解説しています。

独学が不安なときは

第二次検定は全問記述式です。「自分の記述が合格レベルかわからない」という不安がある方は、通信講座の添削サービスを利用するのも有効な選択肢です。

SATやJTEXの管工事コースでは、記述式問題の添削を受けられます。特に施工要領図の判読は独学だけでは弱点に気づきにくいため、プロのフィードバックは大きな武器になります。

理解度チェック

ここまでの内容を確認しましょう。

【問1】令和6年度以降の第二次検定で廃止された問題形式は何か?

解答を見る

正解:施工経験記述
令和6年度の試験見直しにより、受検者本人の経験に基づく解答を求める「施工経験記述」は廃止されました。代わりに工程管理と安全管理(法規)が必須問題となっています。

【問2】第二次検定は全部で何問出題され、何問解答するか?

解答を見る

正解:5問出題、4問解答
必須問題3問(施工要領図・工程管理・法規)+選択問題1問(空調 or 衛生からどちらか1問)=合計4問を解答します。

【問3】記述式の答案で減点されないために最も重要なことは何か?

解答を見る

正解:具体的に書くこと
「適切に施工する」のような曖昧な記述ではなく、数値・理由・目的を明記します。たとえば「管径65mm以下の排水管は勾配1/50以上を確保し、排水の滞留を防止する」のように、具体的な数値と目的をセットで書くのがコツです。

独学の壁 — 記述式+施工要領図の二重の壁

管工事の第二次検定は、施工経験記述+施工要領図の判読という二重の壁があります。特に令和6年度から施工要領図の出題形式が変わり、過去問だけでは対策しにくくなりました。

不合格パターン
✖ 経験記述を1パターンしか準備しない
✖ 施工要領図の読み方を練習していない
✖ 配管系統図のJIS記号を覚えていない
✖ 旧形式の過去問だけで対策
合格パターン
✔ 経験記述を3テーマ(品質・工程・安全)準備
✔ 施工要領図の誤り指摘を10パターン練習
✔ JIS配管記号を暗記
第三者に添削してもらう

添削サービスの活用がおすすめ

SAT・JTEX等が管工事施工管理技士向けの添削付き講座を提供しています。「第一次は独学、第二次の記述+要領図だけ添削を受ける」ハイブリッド型がコスパ最強です。特に令和6年度からの新形式は、プロの添削で合格レベルを把握するのが近道です。

第二次検定の分野別解説記事

施工経験記述の全資格共通の書き方は「施工経験記述の書き方【総論】」で解説しています。

まとめ

ポイント 内容
試験形式 全問記述式。5問中4問を解答(必須3+選択1)
重要な変更 施工経験記述の廃止(令和6年度〜)、工程管理・安全管理の必須化
最重要問題 問題1(施工要領図)― 配点が高く、過去問演習が最も効果的
記述のコツ 具体的な数値+理由を書く。曖昧な表現は減点対象

施工経験記述がなくなったことで、第二次検定のハードルは以前より下がったとも言えます。ただし全問記述式であることに変わりはないので、「書く練習」は必ず行いましょう。頭でわかっていても、いざ書こうとすると意外と言葉が出てこないものです。

第一次検定の攻略法は「【2級管工事施工管理技士】第一次検定の出題傾向と攻略法【52問中40問選択の戦略】」で解説しています。勉強法全体のスケジュールは「【2級管工事施工管理技士】独学の勉強法・学習スケジュール【合格者の戦略】」をご覧ください。

実践練習で記述力を鍛える

第二次検定は全問記述式。ミニテストで記述パターンを体に覚えさせ、模擬テストで時間配分を確認しましょう。

📝 分野別ミニテスト(第二次検定 記述式)

📋 第二次検定 模擬テスト(本番形式)

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記述式の第二次検定は「自分の書いた答案が合格レベルかわからない」のが最大の壁。プロの添削指導で弱点を確実に潰せます。

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