2級管工事(第一次)

【2級管工事】施工計画・工程管理をわかりやすく解説|施工管理法①

施工計画・工程管理(施工管理法①)の要点(30秒でわかる)

  • 施工計画書:工事概要・施工体制・施工方法・工程表・品質管理・安全管理計画を記載
  • 仮設計画:指定仮設(発注者指定)と任意仮設(施工者自由)の違い
  • 工程管理:バーチャート(簡単・前後関係不明)とネットワーク工程表(CP特定可能)
  • 出題傾向:施工計画書の記載事項、仮設の分類、クリティカルパスの性質が頻出

施工計画と工程管理|管工事の施工管理法で高配点

2級管工事施工管理技士の第一次検定では、施工管理法から多くの問題が出題されます。中でも施工計画工程管理は、基本的な考え方さえ理解していれば確実に得点できるテーマです。

施工計画は「工事の段取り」、工程管理は「スケジュール管理」。どちらも仕事の進め方そのものなので、現場経験がなくてもイメージしやすい分野です。

特にネットワーク工程表の計算問題は毎年出題されます。解き方のパターンを覚えれば確実に点が取れるので、しっかり学んでいきましょう。

出題傾向(2級管工事 第一次検定)

施工管理法はNo.37〜44の8問が全問必須です。施工計画書の記載事項、バーチャート・ネットワーク工程表の読み方が毎年出題されます。第二次検定(工程管理の記述対策)でもバーチャートが出るので、ここでしっかり理解しましょう。

施工計画書の基礎知識|記載事項と作成のポイント

施工計画書とは

施工計画書は、工事を安全・品質・工期を守って進めるための計画書です。工事着手前に作成し、監督員(発注者側)に提出します。

施工計画書の記載事項

施工計画書には以下の項目を記載します。

記載項目 内容
工程表 バーチャート・ネットワーク工程表
品質計画 品質基準・試験方法・検査方法
安全対策 安全管理体制・安全教育計画
環境対策 騒音・振動対策、廃棄物処理計画
施工方法 使用機材・施工手順・仮設計画

届出書類

工事を始める前に、関係機関に届出が必要な場合があります。

  • 特定建設作業の届出:騒音・振動を伴う作業は、工事開始の7日前までに市町村長に届出
  • 建築確認申請:建築物の新築・増改築は工事着手前に建築主事等に申請
  • 道路使用許可:道路上で作業する場合は警察署長に申請

仮設計画|指定仮設と任意仮設の違い【頻出】

仮設とは、工事期間中だけ一時的に設置する設備のことです。工事が終わったら撤去します。

主な仮設設備

  • 仮設電気:工事用の電力供給。漏電遮断器の設置が必須
  • 仮設水道:工事用水の確保。水道管からの分岐または仮設タンク
  • 仮囲い:工事現場の周囲を囲う柵。高さ1.8m以上が標準
  • 仮設トイレ:作業員用のトイレ設備

💡 試験のポイント

仮設は工事終了後に撤去するのが原則ですが、発注者が承諾した場合は存置(残すこと)できる場合もあります。この点はよく出題されます。

仮設計画では設計図書の理解が重要です。「施工要領図と配管図の読み方」で図面の読み方を確認しましょう。

工程管理の基礎知識|バーチャートとネットワーク工程表

バーチャート工程表

バーチャート工程表は、横軸に時間、縦軸に作業項目を並べ、各作業の期間を棒(バー)で表した工程表です。

メリットとデメリットは次のとおりです。

メリット デメリット
見やすい・作りやすい 作業間の関連がわかりにくい
各作業の開始・終了が一目でわかる クリティカルパスが不明確

バーチャート工程表は小規模な工事で使われることが多く、大規模で複雑な工事にはネットワーク工程表が適しています。

ネットワーク工程表の基本

ネットワーク工程表は、作業の順序関係と所要日数を矢線と丸印で表現した工程表です。試験では毎年計算問題が出ます。

基本用語を確認しましょう。

用語 意味
アクティビティ 作業(矢線で表す)
イベント 作業の開始点・終了点(丸印で表す)
ダミー 作業の順序関係だけを示す(点線矢印、所要日数0日)
クリティカルパス 最長の経路。この経路の作業が遅れると全体が遅れる

クリティカルパスの求め方

クリティカルパスとは、ネットワーク工程表の中で最も時間がかかる経路のことです。

💡 クリティカルパスの重要性

クリティカルパス上の作業が1日遅れると、工期全体が1日遅れます。逆に、クリティカルパス以外の作業には「余裕日数(フロート)」があり、多少遅れても工期には影響しません。

最早開始時刻と最遅完了時刻

ネットワーク工程表の計算で使う重要な概念です。

  • 最早開始時刻(EST):その作業を最も早く始められる時刻。前の作業がすべて終わった時点
  • 最遅完了時刻(LFT):その作業を遅くとも終わらせなければならない時刻。工期を守るための限界

計算の手順は次のとおりです。

①前から計算
最早開始時刻を求める
(複数ある場合は最大値)
②最終イベント
工期(全体の所要日数)
が決まる
③後ろから計算
最遅完了時刻を求める
(複数ある場合は最小値)

工程短縮の方法

工期を短縮したい場合は、クリティカルパス上の作業を短縮する必要があります。クリティカルパス以外の作業を短縮しても全体の工期は変わりません。

具体的な工程短縮の手法は次のとおりです。

  • 作業員の増員:人手を増やして作業を早く終わらせる
  • 施工方法の変更:プレハブ化など効率的な工法に変更
  • 作業の並行化:順番にやっていた作業を同時に行う
  • 残業・休日出勤:作業時間を増やす(費用増加に注意)

よくある質問と試験のひっかけポイント

Q. 管工事の施工計画で特に重要なことは?

A. 管工事は他業種との工程調整が特に重要です。建築工事・電気工事と同時並行で進むため、「いつ・どこで・どの配管を施工するか」の段取りが合否を分けます。施工計画書には他業種との取合い事項を明記することが求められます。

Q. 管工事でバーチャートとネットワーク、どちらが使われる?

A. 現場ではバーチャートが圧倒的に多いです。見やすく、職人に説明しやすいため。ただし試験ではネットワーク工程表のクリティカルパスに関する出題が多いので、両方の特徴を理解しておく必要があります。

Q. 指定仮設と任意仮設で設計変更の扱いは?

A. 指定仮設は発注者が指定→設計変更の対象任意仮設は施工者の裁量→原則として設計変更の対象外。この違いは管工事でも土木と同じルールです。

試験でこう出る!出題パターン

  • パターン1:施工計画書の記載事項として正しいもの/誤っているものを選ぶ
  • パターン2:指定仮設と任意仮設の違い(設計変更の対象か否か)
  • パターン3:バーチャートとネットワーク工程表の特徴比較
  • パターン4:クリティカルパスの性質(フロート0、工期に直結)

暗記のコツ

項目 ポイント
指定仮設 発注者指定→設計変更の対象
任意仮設 施工者自由→原則変更対象外
クリティカルパス 最長ルート=最短工期、フロート=0
施工計画書 工事着手前に監督員に提出

この分野の知識をミニテストで確認

解説記事の内容がそのまま出題されるので復習に最適です。

第一次検定の攻略法・ミニテスト一覧を見る →

理解度チェック

ここまでの内容が頭に入っているか、4問でチェックしてみましょう。

【第1問】施工計画書に記載する事項として、最も関係の少ないものはどれですか。

(1)工程表
(2)品質計画
(3)安全対策
(4)工事の入札金額

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正解:(4)工事の入札金額
施工計画書には工程表、品質計画、安全対策、環境対策、施工方法などを記載します。入札金額は契約に関する事項であり、施工計画書の記載事項ではありません。

【第2問】バーチャート工程表の特徴として、正しいものはどれですか。

(1)作業間の関連性がわかりやすい
(2)クリティカルパスが明確にわかる
(3)各作業の開始・終了日が一目でわかる
(4)大規模工事に最も適している

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正解:(3)各作業の開始・終了日が一目でわかる
バーチャート工程表は、横軸を時間、縦軸を作業にして棒で期間を示すため、各作業の開始・終了日が視覚的にわかりやすいのがメリットです。ただし、作業間の関連性やクリティカルパスはわかりにくいのがデメリットです。

【第3問】ネットワーク工程表のクリティカルパスに関する記述として、正しいものはどれですか。

(1)クリティカルパスは最も作業数が少ない経路である
(2)クリティカルパス上の作業にはフロート(余裕日数)がある
(3)クリティカルパス上の作業が遅れると工期全体が遅れる
(4)工期短縮にはクリティカルパス以外の作業を短縮すればよい

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正解:(3)クリティカルパス上の作業が遅れると工期全体が遅れる
クリティカルパスは最も時間がかかる経路であり、この経路上の作業にはフロート(余裕)がありません。そのため、クリティカルパス上の作業が遅れると、そのまま工期全体の遅れにつながります。工期を短縮するにはクリティカルパス上の作業を短縮する必要があります。

【第4問】次のネットワーク工程表で、A→B→Eの経路が12日、A→C→Eの経路が15日、A→D→Eの経路が10日のとき、この工事の工期と、作業Bのフロート(余裕日数)はそれぞれいくつですか。

(1)工期15日、フロート3日
(2)工期15日、フロート5日
(3)工期12日、フロート0日
(4)工期12日、フロート3日

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正解:(1)工期15日、フロート3日
クリティカルパスは最も時間がかかる経路なので、A→C→Eの15日が工期です。作業Bを含む経路A→B→Eは12日なので、フロート(余裕日数)は15日−12日=3日です。作業Bは3日まで遅れても工期に影響しません。

よくある質問と試験のひっかけポイント

ミニテストで知識を確認しよう

施工計画・工程管理の知識をミニテストで定着させましょう。

📝 施工管理法 ミニテスト(四肢択一10問)

📋 模擬テスト(本番形式52問)

こう間違える人が多い!

  • 「施工計画書は設計者が作成する」 → 施工者(元請負人)が作成して監督員に提出する
  • 「バーチャートでクリティカルパスが読める」 → バーチャートでは作業の前後関係が不明確。クリティカルパスはネットワーク工程表で判読
  • 「ネットワーク工程表のフロート=余裕日数がある=遅れてよい」 → フロートを使い切ると後続作業に影響。安易に遅らせない
  • 「工期短縮にはすべての作業を急ぐ」 → クリティカルパス上の作業だけ短縮すれば効果あり

なぜ施工計画書の作成が法令で義務化されているのか?

施工計画なしに工事を始めると、工程の手戻り・安全事故・品質不良が発生します。建設業法では元請業者に施工計画書の作成を義務づけており、「計画→実行→チェック→改善(PDCA)」のサイクルで品質を担保します。試験ではこのPDCAの考え方と施工計画書の記載事項が頻出です。

まとめ|施工計画書の記載事項と工程管理の基本を暗記

この記事で学んだポイントを整理しましょう。

  • 施工計画書:工程表・品質計画・安全対策・環境対策・施工方法を記載
  • バーチャート工程表:見やすいが作業間の関連がわかりにくい
  • ネットワーク工程表:クリティカルパス=最長経路。フロート=余裕日数
  • 工期短縮:クリティカルパス上の作業を短縮する

施工管理法の後半(品質管理・安全管理)については別記事で解説します。資格の全体像を確認しながら、計画的に学習を進めていきましょう。

もっと問題を解きたい方は「おすすめテキスト・参考書」で演習しましょう。

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