施工要領図と配管図の読み方の要点(30秒でわかる)
- 設計図書の優先順位:現場説明書→質問回答書→特記仕様書→図面→標準仕様書
- 配管図:JIS記号で機器・弁・管を表現。記号の意味を正確に覚える
- 施工要領図:配管の勾配・支持間隔・接合方法を図で指示→間違い箇所の指摘が出題
- 出題傾向:設計図書の優先順位、JIS配管記号、施工要領図の読み取りが頻出
設計図書と配管記号|第一次検定の頻出テーマ
2級管工事施工管理技士の第一次検定では、設計図書の種類や配管図に使われるJIS記号が繰り返し出題されます。
「図面が読める」ことは管工事の基本中の基本です。現場では設計図書をもとに施工を行いますし、試験でも図面から不適切な部分を見つける問題が出ます。
この記事では、設計図書の優先順位、配管図の種類、そしてJIS配管記号をテーブルで整理してわかりやすく解説します。
出題傾向(2級管工事 第一次検定)
施工要領図・配管図は施工(No.30〜43)の中で毎年1〜2問出題されます。特に設計図書の優先順位と弁の記号の見分けは超頻出テーマ。第二次検定(施工要領図の判読)でも出るため、ここでしっかり覚えましょう。全体の攻略は「第一次検定の出題傾向と攻略法」をご覧ください。
設計図書の種類と優先順位|現場説明書が最優先【頻出】
設計図書とは
設計図書とは、工事の内容を示す図面と文書の総称です。管工事で使われる主な設計図書は次のとおりです。
- 設計図:配管図・機器配置図・系統図など(図面そのもの)
- 仕様書:材料・施工方法・品質基準などを文章で示したもの
- 現場説明書:入札時に配布される現場固有の条件
- 質問回答書:入札参加者からの質問に対する回答
設計図書の優先順位
設計図書の内容が互いに矛盾している場合、どちらを優先するかが決められています。この優先順位は試験の頻出ポイントです。
💡 覚え方のコツ
「質問→現場→仕様→図面」の順で、あとから出たもの(新しい情報)が優先と覚えましょう。質問回答書は最も後に出される書類なので、最も優先されます。
配管図の基本|系統図・平面図・詳細図の違い
平面図・立面図・系統図の違い
配管図にはいくつかの種類があり、それぞれ表現する情報が異なります。
| 図面の種類 | 特徴 |
|---|---|
| 平面図 | 建物を上から見た図。配管の水平方向の配置がわかる |
| 立面図(断面図) | 建物を横から見た図。配管の高さ方向の位置がわかる |
| 系統図(アイソメ図) | 配管の接続関係と流れの方向を立体的に表現した図 |
平面図は「どこに配管があるか」、立面図は「どの高さを通っているか」、系統図は「どうつながっているか」を示します。施工要領図の問題では、これらの図を読み取って不適切な部分を指摘する力が求められます。
施工計画の中で設計図書をどう活用するかは「施工計画・工程管理」で詳しく解説しています。
JIS配管記号一覧|試験で出る主要記号を暗記
配管図に描かれる記号はJIS(日本産業規格)で定められています。第一次検定で出題される主な記号を整理しましょう。
弁の記号
| 弁の種類 | 記号の特徴 |
|---|---|
| ゲート弁(仕切弁) | 三角形2つが向き合った形(蝶ネクタイ型) |
| グローブ弁(玉形弁) | ゲート弁の記号に横線を追加 |
| 逆止弁(チャッキ弁) | 三角形と縦線の組み合わせ |
| バタフライ弁 | 円の中に斜め線 |
| ボール弁 | ゲート弁に黒丸を追加 |
管・継手の記号
| 名称 | 記号の特徴 |
|---|---|
| フランジ接合 | 管の端に垂直線(T字型) |
| ねじ接合 | 管の端に黒丸 |
| 溶接接合 | 管の端にX印 |
| エルボ(90度曲がり) | 管が直角に曲がった形 |
| チーズ(T字分岐) | 管がT字に分岐した形 |
| レデューサ(径違い継手) | 管径が途中で変わる形 |
機器の記号
| 機器名 | 記号の特徴 |
|---|---|
| ポンプ | 円に三角形(回転と吐出方向を表す) |
| ストレーナー | 菱形の記号 |
| 膨張タンク | 逆三角形のタンク形状 |
💡 試験のポイント
記号をすべて暗記する必要はありませんが、弁の記号(ゲート弁・グローブ弁・逆止弁の違い)は特に頻出です。ゲート弁とグローブ弁は似ていますが、グローブ弁には横線が入る点で区別できます。
弁の種類と使い分け(ゲート弁=全開全閉、グローブ弁=流量調整、逆止弁=逆流防止)の詳細は「機器・ダクト・配管付属品」をご覧ください。配管の接合方法と記号の対応は「配管の接合・加工」で解説しています。
施工要領図の読み方|間違い箇所の見つけ方
出題パターン
第一次検定では、施工要領図(配管の施工方法を示す図)が示され、その中から「不適切な部分」を選ぶ問題が出ます。
よくある不適切パターンには次のようなものがあります。
- 排水管の勾配が逆(水が流れない方向になっている)→ 勾配の基準は「排水設備・通気設備」参照
- 防振継手が未設置(ポンプ等の振動が配管に伝わる)
- 逆止弁の向きが逆(逆流防止の機能を果たさない)
- 通気管の接続位置が不適切(排水管の下から接続している)
- 保温材の施工が不足(結露やエネルギーロスの原因)
不適切部分を見つけるコツ
施工要領図の問題を解くコツは、基本ルールを頭に入れて図を見ることです。
チェック①
配管の勾配は正しいか(排水は下り勾配)
チェック②
弁の種類と向きは適切か
チェック③
必要な付属品(防振継手等)はあるか
よくある質問と試験のひっかけポイント
Q. 設計図書の優先順位はなぜ重要?
A. 図面と仕様書で内容が矛盾した場合、優先順位の高い方に従う必要があるためです。公共工事では「現場説明書→質問回答書→特記仕様書→図面→標準仕様書」の順。試験では「図面と仕様書が矛盾した場合どちらに従うか」が定番問題です。
Q. JIS配管記号は全部覚える必要がある?
A. 全部覚える必要はありません。試験で出やすいのは弁(仕切弁・玉形弁・逆止弁・バタフライ弁)、ポンプ、ストレーナ、フレキシブル継手など主要15〜20種類です。
Q. 施工要領図の問題はどう対策する?
A. 「よくある間違いパターン」を事前に覚えておくのが最も効果的です。配管勾配の方向間違い、弁の設置位置間違い、防火区画貫通処理の不備などが定番。第二次検定の施工要領図の判読でも出題されます。
試験でこう出る!出題パターン
- パターン1:設計図書の優先順位を問う問題(最も多い出題パターン)
- パターン2:JIS配管記号の意味を問う問題(弁・ポンプ等)
- パターン3:配管図の読み取り(系統図から機器の接続を判断)
- パターン4:施工要領図の間違い箇所を指摘する問題
暗記のコツ
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 設計図書の優先順位 | 「現・質・特・図・標」=ゲンシツトクズヒョウ |
| 弁の記号 | 仕切弁=二重三角、玉形弁=二重三角(塗り潰し)、逆止弁=三角+棒 |
| 配管勾配 | 給水管は先上がり、排水管は先下がりが基本 |
理解度チェック
ここまでの内容が頭に入っているか、3問でチェックしてみましょう。
【第1問】設計図書の内容に矛盾がある場合の優先順位として、最も優先されるものはどれですか。
(1)設計図
(2)特記仕様書
(3)現場説明書
(4)質問回答書
【第2問】配管図のうち、配管の接続関係と流れの方向を立体的に表現した図はどれですか。
(1)平面図
(2)立面図
(3)系統図(アイソメ図)
(4)詳細図
【第3問】JIS配管記号で、グローブ弁(玉形弁)とゲート弁(仕切弁)の記号の違いとして正しいものはどれですか。
(1)グローブ弁には円が追加される
(2)グローブ弁には横線が追加される
(3)グローブ弁は三角形が1つだけ
(4)グローブ弁には黒丸が追加される
【第4問】施工要領図で「ポンプの吸込み側にストレーナーが設置されていない」は適切か不適切か?
よくある質問と試験のひっかけポイント
ミニテストで知識を確認しよう
施工要領図の読み方の知識をミニテストで定着させましょう。
こう間違える人が多い!
- 「設計図が最も優先」 → 最も優先は質問回答書。設計図は最も優先度が低い
- 「ゲート弁とグローブ弁の記号は同じ」 → グローブ弁には横線が追加される。ボール弁は黒丸
- 「逆止弁の向きはどちらでもいい」 → 流れの方向に合わせて設置。逆向きだと逆流防止機能が働かない
- 「系統図とアイソメ図は別のもの」 → 同じもの。配管の接続関係を立体的に表した図
なぜ図面の読み方が試験で問われるのか?
現場の作業員は図面を見て施工します。施工管理者が図面を正しく読めないと、配管の向き・接続先・バルブの種類を間違えて施工してしまいます。特にJIS記号は全国共通のルールなので、「この記号はどの機器を表すか」を知らないこと自体がリスクになるのです。
まとめ|設計図書の優先順位とJIS記号を正確に暗記
この記事で学んだポイントを整理しましょう。
- 設計図書の優先順位:質問回答書 → 現場説明書 → 特記仕様書 → 設計図
- 配管図の種類:平面図(水平配置)・立面図(高さ)・系統図(接続関係)
- JIS配管記号:弁の記号(ゲート弁・グローブ弁・逆止弁)が特に頻出
- 施工要領図:勾配・弁の向き・付属品の有無をチェック
施工要領図の読み方は、第二次検定でも重要なテーマになります。「施工要領図の判読と対策(第二次検定①)」であわせて学習しましょう。もっと問題を解きたい方は「おすすめテキスト・参考書」で演習しましょう。
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