機器・ダクト・配管付属品の要点(30秒でわかる)
- ポンプ:渦巻ポンプ(大流量)とラインポンプ(配管直結)が頻出。キャビテーションに注意
- 送風機:遠心式(シロッコファン等)と軸流式の使い分け
- 弁の種類:仕切弁(全開/全閉)、玉形弁(流量調整)、逆止弁(逆流防止)、バタフライ弁
- 出題傾向:ポンプ・送風機の種類と特徴、弁の用途の正誤問題が頻出
ポンプ・送風機・弁・付属品の基礎知識【頻出テーマ】
2級管工事施工管理技士の第一次検定では、ポンプ・送風機・弁(バルブ)・配管付属品の特徴や使い分けが頻出です。
これらの機器は、建物の空調・給排水・消火設備を動かす「心臓部」のような存在です。どの機器がどんな役割を果たしているかを理解すれば、現場でも試験でも強い味方になります。
この記事では、各機器の仕組み・特徴・使い分けを、現場のイメージとセットでわかりやすく解説します。
出題傾向(2級管工事 第一次検定)
機器・ダクト・配管付属品は施工(No.30〜43)の中で毎年1〜2問出ます。ポンプのキャビテーション、弁の使い分け(ゲート弁・グローブ弁・逆止弁)、ストレーナーの設置位置が頻出。「第一次検定の出題傾向と攻略法」もあわせてご覧ください。
ポンプの種類と特徴|渦巻・ラインポンプ・キャビテーション
渦巻ポンプ
渦巻ポンプは、建築設備で最も広く使われるポンプです。羽根車(インペラ)の回転で水に遠心力を与え、水を送り出します。
特徴は次のとおりです。
- 大量の水を連続的に送れる
- 構造がシンプルでメンテナンスしやすい
- 吐出し量が多いと揚程(水を持ち上げる高さ)が下がる
空調の冷温水循環、給水ポンプ、消火ポンプなど、幅広い用途で使われます。
水中ポンプ
水中ポンプは、水の中に沈めて使うポンプです。モーターとポンプが一体化しており、排水槽や汚水槽の排水に使われます。
地下のピット(排水槽)に水がたまると、水位を検知して自動的に排水を開始する仕組みが一般的です。
キャビテーション
ポンプで特に注意が必要なのがキャビテーションです。
💡 キャビテーションとは?
ポンプ内部の圧力が低下し、水が沸騰して気泡が発生・消滅する現象です。気泡がはじけるときの衝撃波で羽根車が損傷したり、振動・騒音が発生したりします。ポンプの吸込み側の圧力が低すぎると起こりやすくなります。
キャビテーションを防ぐためには、ポンプの吸込み揚程を小さくする(ポンプを水面に近い位置に設置する)ことが重要です。
ポンプの全揚程の計算には、原論②「流体力学(圧力損失)」の知識が必要です。給水ポンプの選定は「給排水衛生設備①」で具体例を解説しています。
送風機の種類と特徴|遠心式と軸流式の違い
送風機は空調のダクト系統で空気を送る機器です。形状と特性の違いで3種類に分かれます。
| 種類 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| シロッコファン | 多翼ファン。小型で静か。風量大 | 空調機・換気扇 |
| ターボファン | 後向き羽根。効率が高い | 大型空調システム |
| 軸流ファン | プロペラ型。大風量・低圧 | 換気・冷却塔 |
💡 試験のポイント
シロッコファンは「多翼送風機」とも呼ばれます。羽根が前向きに多数ついているのが特徴で、空調機に内蔵されるのは主にシロッコファンです。ターボファンは効率が最も高い点がポイントです。
送風機の選定と空調方式の関係は「空調設備①」、ダクトとの接続は「空調設備②」をご覧ください。
弁(バルブ)の種類と使い分け【頻出】
弁は配管の中を流れる流体の流量を調整したり、流れを止めたりするための機器です。試験では各弁の特徴と使い分けが頻出です。
| 弁の種類 | 特徴 |
|---|---|
| ゲート弁(仕切弁) | 全開・全閉で使用。流体抵抗が小さい。流量調整には不向き |
| グローブ弁(玉形弁) | 流量調整に適する。流体抵抗は大きい。弁体がS字状の流路を通る |
| ボール弁 | 90度回転で開閉。操作が簡単。流体抵抗が小さい |
| バタフライ弁 | 円盤が回転して開閉。大口径に適する。軽量・コンパクト |
| 逆止弁(チャッキ弁) | 流体の逆流を防止する。ポンプの吐出し側に設置 |
💡 覚え方のコツ
「ゲートは門(全開か全閉)、グローブは調整上手」と覚えましょう。ゲート弁は門のように上下するだけなので全開・全閉で使い、グローブ弁はS字の流路で細かく流量を調整できます。
配管付属品|継手・伸縮継手・防振継手
ストレーナー
ストレーナーは配管内のゴミや異物を取り除くフィルターです。ポンプやバルブの手前に設置し、機器を保護します。
Y型ストレーナーが一般的で、定期的にスクリーン(網)を取り出して清掃します。
フレキシブルジョイント
フレキシブルジョイントは、配管のたわみや変位を吸収するための継手です。ポンプや空調機の接続部に設置し、機器の振動が配管に伝わるのを防ぎます。
伸縮継手
伸縮継手は、温度変化による配管の伸び縮みを吸収します。高温の蒸気配管や、長い直線配管で使います。
種類としては、ベローズ形(じゃばら状)やスリーブ形(すべり込み式)があります。
防振継手
防振継手は、ポンプや冷凍機などの振動が配管に伝わるのを防ぐための継手です。ゴム製のものが多く使われます。
フレキシブルジョイントと似ていますが、防振継手は特に振動の絶縁(遮断)に重点を置いています。
💡 試験のポイント
配管付属品の設置位置もよく問われます。ストレーナーは機器の手前(上流側)、防振継手はポンプ等の接続部、逆止弁はポンプの吐出し側に設置します。
よくある質問と試験のひっかけポイント
Q. キャビテーションとは?
A. ポンプ内で液体の圧力が飽和蒸気圧以下に低下し、気泡が発生・崩壊する現象。騒音・振動・羽根車の損傷を引き起こします。防止策は必要NPSHを確保する(=ポンプの吸込み側に十分な圧力を保つ)こと。
Q. 仕切弁と玉形弁の使い分けは?
A. 仕切弁(ゲートバルブ)は全開/全閉で使用し、流量調整には不向き(半開きで使うと弁体が損傷)。玉形弁(グローブバルブ)は流量調整に適しているが、圧力損失が仕切弁より大きい。試験では「仕切弁で流量調整→✕」がひっかけ定番です。
Q. 逆止弁はどこに設置する?
A. ポンプの吐出し側に設置して、ポンプ停止時の逆流を防止します。スイング式(水平配管)とリフト式がありますが、設置方向を間違えると機能しないので注意。
試験でこう出る!出題パターン
- パターン1:ポンプの種類(渦巻・ライン・水中等)と特徴の正誤問題
- パターン2:弁の種類と用途の組み合わせ(仕切弁=開閉、玉形弁=調整等)
- パターン3:キャビテーションの原因と防止策
- パターン4:送風機の種類(シロッコ・ターボ・軸流)と特徴
暗記のコツ
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 仕切弁 | 全開/全閉のみ。流量調整は✕ |
| 玉形弁 | 流量調整OK。圧力損失は仕切弁より大 |
| 逆止弁 | 逆流防止→ポンプ吐出し側に設置 |
| キャビテーション | 圧力低下→気泡発生→騒音・損傷。NPSH確保で防止 |
理解度チェック
ここまでの内容が頭に入っているか、3問でチェックしてみましょう。
【第1問】ポンプのキャビテーションに関する記述として、正しいものはどれですか。
(1)吐出し側の圧力が高すぎると発生する
(2)吸込み側の圧力が低すぎると発生する
(3)水温が低いほど発生しやすい
(4)ポンプの回転数を上げると防止できる
【第2問】流量調整に最も適している弁はどれですか。
(1)ゲート弁
(2)グローブ弁
(3)ボール弁
(4)逆止弁
【第3問】ストレーナーの設置位置として、正しいものはどれですか。
(1)ポンプの吐出し側
(2)ポンプの吸込み側(機器の上流側)
(3)配管の最も高い位置
(4)配管の末端
よくある質問と試験のひっかけポイント
ミニテストで知識を確認しよう
機器・ダクトの知識の知識をミニテストで定着させましょう。
こう間違える人が多い!
- 「キャビテーションは吐出側で発生」 → 吸込み側。吸込み側の圧力が飽和蒸気圧以下になると気泡が発生→崩壊時に衝撃波
- 「ゲート弁で流量調整する」 → ゲート弁は全開全閉用。流量調整はグローブ弁(玉形弁)
- 「ストレーナーはポンプの吐出し側」 → 吸込み側(上流側)。機器を保護するため手前に設置
- 「防振継手は配管のどこにでも使える」 → ポンプなどの振動源の近くに設置するもの。振動の伝達を遮断する目的
なぜ機器・付属品の知識が試験に出るのか?
ポンプ、バルブ、ストレーナーなどの付属品は配管システムの「要所」です。バルブの選定ミスは漏水・逆流を起こし、ポンプの選定ミスは水が届かない事故につながります。施工管理者は「なぜこの機器をここに使うか」を理解していないと、設備全体の品質を保証できません。
まとめ|機器と弁の種類・用途を正確に覚える
この記事で学んだ機器・ダクト・配管付属品のポイントを整理します。
- ポンプ:渦巻ポンプが最も一般的。キャビテーションは吸込み側の圧力低下で発生
- 送風機:シロッコファン(多翼・空調機向き)、ターボファン(高効率)、軸流ファン(大風量・低圧)
- 弁:ゲート弁=全開全閉、グローブ弁=流量調整、逆止弁=逆流防止
- 配管付属品:ストレーナー(異物除去)、防振継手(振動防止)、伸縮継手(温度変化吸収)
これらの機器の知識は、第一次検定の出題傾向と攻略法でも重要なテーマです。しっかり覚えて得点源にしましょう。
もっと問題を解きたい方は「おすすめテキスト・参考書」で演習しましょう。
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