2級管工事(第一次)

【2級管工事】配管の接合・加工をわかりやすく解説|ねじ・フランジ・溶接・ろう付け

配管の接合・加工(ねじ・フランジ・溶接・ろう付け)の要点(30秒でわかる)

  • ねじ接合:小口径の鋼管に使用。管用テーパねじ(R/Rc)が標準。シールテープ+ねじ切り
  • フランジ接合:大口径や分解が必要な箇所。ボルト締めでパッキンを挟んで接合
  • 溶接接合:高圧・高温配管に使用。突合せ溶接とソケット溶接がある
  • ろう付け:銅管の接合に使用。硬ろう(銀ろう等)と軟ろう(はんだ)の使い分け
  • 出題傾向:各接合方法の適用管種・口径・特徴の比較が頻出

配管の接合方法|使い分けが試験のカギ【頻出】

管工事の現場で最も基本的な作業、それが配管の接合です。2級管工事施工管理技士の第一次検定では、接合方法の種類と特徴が毎年のように出題されます。

配管の接合方法は主に5種類あります。

ねじ接合
フランジ接合
溶接接合
ろう付け
差込み接合(TS接合)

それぞれの接合方法には向いている管の材質と使用場面があります。試験では「この管にはどの接合方法?」「この接合方法の注意点は?」という形で問われます。

この記事では、各接合方法を現場での作業イメージとセットで解説します。

出題傾向(2級管工事 第一次検定)

配管の接合・加工は施工(No.30〜43)の中で毎年1〜2問出題されます。管材と接合方法の対応が最頻出テーマ。鋼管=ねじ/フランジ/溶接、銅管=ろう付け、塩ビ管=TS接合という基本を押さえましょう。「第一次検定の出題傾向と攻略法」もあわせてご覧ください。

ねじ接合|小口径鋼管の標準的な接合法

ねじ接合の基本

ねじ接合は、鋼管(SGP)に最もよく使われる接合方法です。管の端にねじを切り、継手(エルボ・チーズ・ソケットなど)をねじ込んで接続します。

日常生活でいえば、水道の蛇口を取り付けるときのイメージです。管のねじ山と継手のねじ山をかみ合わせて締め付けます。

テーパねじとシールテープ

管工事のねじ接合にはテーパねじ(先端に向かって細くなるねじ)を使います。テーパになっているおかげで、ねじ込むほど密着度が上がり、漏れにくくなります。

さらに、ねじ部分にシールテープを巻いて気密性を高めます。

💡 試験のポイント

シールテープはねじのおねじ部分に、ねじ込み方向に巻くのが正しい施工です。逆方向に巻くと、ねじ込み時にテープがほどけてしまいます。

ねじ接合の注意点

  • 呼び径65A以下の配管に適する(大口径にはフランジ接合や溶接を使う)
  • ねじ切りで管の肉厚が薄くなるため、腐食しろを考慮する必要がある
  • ねじ切り後の切りくず(バリ)は必ず除去する(管内に残ると流体の妨げになる)

フランジ接合|大口径・分解可能な接合法

フランジ接合の基本

フランジ接合は、管の端に取り付けた円盤状のフランジ同士をボルト・ナットで締め付けて接続する方法です。間にガスケット(パッキン)を挟んで気密性を確保します。

特徴は取り外しが容易なこと。バルブやポンプなど、メンテナンス時に取り外す必要がある機器の接続部に多く使われます。

ボルトの締め方(対角線順)

フランジ接合で最も重要な施工ポイントが、ボルトの締め付け順序です。

💡 絶対に覚えよう

フランジのボルトは対角線の順番(クロス締め)で均等に締め付けます。片側から順に締めるとフランジが傾き、ガスケットが均一に圧縮されず漏れの原因になります。

ガスケットの種類

  • 全面座ガスケット:フランジ面全体を覆うタイプ。低圧配管向き
  • 渦巻形ガスケット:金属とフィラー材を巻いたもの。高温・高圧配管に対応
  • ゴムシートガスケット:水配管など低圧で使用

フランジ接合はポンプや弁などの機器との接続に使います。機器の詳細は「機器・ダクト・配管付属品」を参照してください。

溶接接合|高圧・高温配管の接合法

溶接接合の基本

溶接接合は、管と管を溶かしてつなぐ方法です。接合部の強度が高く、大口径の管や高圧配管に適しています。

代表的な溶接方法は次の2つです。

溶接方法 特徴 主な用途
アーク溶接 電気のアーク放電で溶接 鋼管全般
TIG溶接 タングステン電極+不活性ガスで溶接 ステンレス管・薄肉管

開先加工

溶接をする前に、管の端を斜めに削る加工を「開先(かいさき)加工」といいます。V形やU形に削ることで、溶接材料(溶加棒)が十分に溶け込み、接合部の強度が高くなります。

開先加工をせずに溶接すると、管の内部まで溶け込まず、強度不足や漏れの原因になります。

溶接後の検査

溶接が正しくできているかは、目視だけでは判断できません。次のような非破壊検査で確認します。

  • 放射線透過試験(RT):X線で内部の欠陥を検出
  • 超音波探傷試験(UT):超音波で内部の欠陥を検出

ろう付け|銅管の接合に使用

ろう付けの基本

ろう付けは、銅管の接合に使われる方法です。管と継手の間にろう材(銀ろう・りん銅ろうなど)を流し込み、毛細管現象を利用して接合します。

はんだ付けと似ていますが、ろう付けは450℃以上の高温で行う点が異なります。エアコンの冷媒配管(銅管)の接合でよく使われます。

窒素ガスパージの理由

銅管のろう付けでは、管内に窒素ガスを流しながら作業を行います。これを「窒素ガスパージ」といいます。

💡 なぜ窒素ガスパージが必要?

ろう付けの高温で管内の空気中の酸素が銅と反応し、酸化スケール(黒い皮膜)ができてしまいます。この酸化スケールが冷媒回路の詰まりや機器の故障原因になるため、不活性ガスの窒素で管内の酸素を追い出すのです。

ろう付けの窒素ガスパージは、銅管内部の酸化を防ぐための重要な施工ポイントです。給湯配管の銅管については「給排水衛生設備①(給水・給湯)」で用途を解説しています。

差込み接合(TS接合)|塩ビ管の接合法

TS接合の基本

TS接合(Taper Sized接合)は、硬質塩化ビニル管(VP管・VU管)の接合方法です。管の外面と継手の内面に接着剤を塗り、管を継手に差し込んで接合します。

施工が簡単で特別な工具が不要なため、排水管や給水管(低圧部)で広く使われています。

TS接合の施工手順

①管の切断
直角に切断
②面取り
バリを除去
③接着剤塗布
管と継手の両方に
④差込み
一気に差し込む

ポイントは、接着剤を塗ったらすぐに差し込むこと。時間が経つと接着剤が乾いてしまい、十分な接着力が得られません。

接合方法の比較表|管種・口径・特徴を一覧で整理

接合方法 対象の管 特徴
ねじ接合 鋼管(65A以下) シールテープ使用
フランジ接合 大口径管・機器接続 取り外し容易・対角締め
溶接接合 鋼管(大口径・高圧) 開先加工・強度高い
ろう付け 銅管 窒素ガスパージ必須
TS接合 硬質塩化ビニル管 接着剤で差込み

よくある質問と試験のひっかけポイント

Q. ねじ接合で使うテーパねじとは?

A. ねじ山が先端に向かって徐々に細くなるねじです。ねじ込むにつれて密着度が上がり気密性が確保できます。JIS記号はR(おねじ)/Rc(めねじ)。シールテープを巻いてからねじ込むのが標準施工です。

Q. 銅管のろう付けで硬ろうと軟ろうの使い分けは?

A. 硬ろう(銀ろう等)は融点が高く(約600〜800℃)耐圧性に優れるため冷媒配管・高圧配管に使用。軟ろう(はんだ)は融点が低く(約200℃前後)手軽に施工できるため給水・給湯管に使用。飲料水系には鉛フリーはんだを使います。

Q. TS接合とは?

A. Tapered Socket接合の略で、塩ビ管(硬質塩化ビニル管)の標準的な接合法です。管の外面とソケットの内面に接着剤を塗布して差し込みます。接着後は一定時間保持して硬化させる必要があります。

試験でこう出る!出題パターン

  • パターン1:各接合方法の適用管種と口径範囲の組み合わせ(正誤問題)
  • パターン2:ねじ接合の施工手順(ねじ切り→シールテープ→ねじ込み)
  • パターン3:溶接接合の種類(突合せ・ソケット)と適用
  • パターン4:ろう付けの硬ろう・軟ろうの違いと適用管種

暗記のコツ

項目 ポイント
ねじ接合 小口径鋼管→テーパねじ(R/Rc)+シールテープ
フランジ接合 大口径・分解必要箇所→ボルト+パッキン
溶接接合 高圧・高温→突合せ溶接(大口径)、ソケット溶接(小口径)
ろう付け 銅管→硬ろう(冷媒)、軟ろう(給水給湯)
TS接合 塩ビ管→接着剤で差込み

この分野の知識をミニテストで確認

解説記事の内容がそのまま出題されるので復習に最適です。

第一次検定の攻略法・ミニテスト一覧を見る →

理解度チェック

ここまでの内容が頭に入っているか、3問でチェックしてみましょう。

【第1問】フランジ接合のボルトの締め付け順序として、正しいものはどれですか。

(1)右回りに順番に締める
(2)左回りに順番に締める
(3)対角線の順番で均等に締める
(4)上から下へ順番に締める

解答を見る

正解:(3)対角線の順番で均等に締める
フランジのボルトは対角線の順番(クロス締め)で均等に締め付けます。片側から順番に締めるとフランジが傾き、ガスケットが均一に圧縮されず漏れの原因になります。

【第2問】銅管のろう付け時に窒素ガスパージを行う主な目的はどれですか。

(1)管を冷却するため
(2)接着力を高めるため
(3)管内面の酸化を防止するため
(4)ろう材の融点を下げるため

解答を見る

正解:(3)管内面の酸化を防止するため
ろう付けの高温で管内の酸素が銅と反応し、酸化スケール(黒い皮膜)が発生します。この酸化スケールが冷媒回路の詰まりや機器故障の原因になるため、窒素ガスで管内の酸素を追い出して酸化を防止します。

【第3問】硬質塩化ビニル管の接合方法として、正しいものはどれですか。

(1)ねじ接合
(2)フランジ接合
(3)ろう付け
(4)TS接合(接着接合)

解答を見る

正解:(4)TS接合(接着接合)
硬質塩化ビニル管(VP管・VU管)はTS接合(接着接合)で接合します。管の外面と継手の内面に接着剤を塗り、管を継手に差し込んで接着します。ねじ接合は鋼管、ろう付けは銅管に使う接合方法です。

よくある質問と試験のひっかけポイント

ミニテストで知識を確認しよう

配管接合の知識の知識をミニテストで定着させましょう。

📝 配管の接合・加工 ミニテスト(四肢択一10問)

📋 模擬テスト(本番形式52問)

こう間違える人が多い!

  • 「銅管はTS接合」 → 銅管はろう付け。TS接合は硬質塩化ビニル管(VP・VU管)
  • 「フランジボルトは順番に締める」 → 対角線順に均等に締める。順番に締めるとパッキンが偏る
  • 「ろう付けで窒素ガスパージは不要」 → 必要。パージしないと管内が酸化して品質低下
  • 「排水管のねじ接合にシールテープを使う」 → 排水管は液状シール材が基本。給水管はシールテープ+液状が一般的

なぜ接合方法の選択ミスが大事故につながるのか?

配管の接合部は「もっとも漏れやすい場所」です。ガス管の接合不良はガス爆発、給水管の漏れは漏水事故、冷媒管のろう付け不良は冷媒漏れ(環境汚染)に直結します。試験で接合方法の知識が問われるのは、現場で管材と接合方法を正しく選べないと人命に関わるからです。

管材 → 接合方法 早見フロー
鋼管(SGP等)
→ ねじ接合・フランジ接合・溶接接合
銅管
→ ろう付け(窒素ガスパージ必須)
硬質塩化ビニル管
→ TS接合(接着接合)
PE
ポリエチレン管
→ 融着接合(電気融着・バット融着)

まとめ|接合方法と適用管種の対応を正確に覚える

配管の接合方法は、管の材質と使用目的に応じて使い分けます。試験では「どの管にどの接合方法を使うか」「施工上の注意点は何か」が問われるため、各接合方法の特徴をセットで覚えましょう。

特に出題頻度が高いのは次の3点です。

  • フランジ接合のボルトは対角線順で締める
  • 銅管のろう付けには窒素ガスパージが必要
  • 硬質塩化ビニル管はTS接合(接着接合)

配管の接合は、給排水衛生設備①(給水設備・給湯設備)給排水衛生設備②(排水設備・通気設備)の知識とも密接に関わります。あわせて学習を進めましょう。

もっと問題を解きたい方は「おすすめテキスト・参考書」で演習しましょう。

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