コンクリート工事の要点(30秒でわかる要点)
- 超頻出分野:毎年3〜4問出題される最重要テーマ
- 4ステップ:配合設計→運搬→打設→養生の流れで出題
- 数値暗記:スランプ値、水セメント比65%以下、養生日数(普通5日)
- ひび割れ対策:原因と対策のセットで覚える
結論から言います。コンクリート工事は2級建築施工管理技士の試験で最も出題数が多いテーマの一つです。配合設計から打設・養生・ひび割れ対策まで、覚えるべきポイントが多いですが、出題パターンは決まっています。この記事で体系的に整理しましょう。
この分野の出題頻度
コンクリート工事は躯体工事の中で最も出題数が多い分野で、第一次検定で毎年3〜4問出題されます。「配合設計の数値」「打設の注意点」「養生日数」は必ず押さえましょう。
コンクリートの調合設計
調合で決める項目
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 水セメント比(W/C) | 小さいほど強度が高い。一般的に50〜65% |
| スランプ | 軟らかさの指標。一般的に15〜21cm |
| 空気量 | 通常4.5%。AE剤で連行 |
| 設計基準強度(Fc) | 構造計算で必要とされる強度。例:Fc=24N/mm² |
調合強度と設計基準強度の違い
調合強度 > 設計基準強度(必ず大きくする)
コンクリートの強度にはバラツキがあるので、設計基準強度ぴったりで作ると半分は基準に達しません。そのため、バラツキ分を上乗せした「調合強度」で製造します。
コンクリート打設の手順フロー
バイブレータで締固め
直射日光・振動・衝撃を避ける
コンクリートの運搬・打設
運搬の基準
運搬時間の制限
- 練混ぜから打込み完了まで:外気温25℃以上で90分以内
- 練混ぜから打込み完了まで:外気温25℃未満で120分以内
- 生コン車(アジテータトラック)で運搬し、ドラムを回転させて分離を防ぐ
時間制限があるのは、コンクリートは練り混ぜた瞬間から固まり始めるからです。時間が経つとワーカビリティーが低下して打ち込みにくくなり、品質も落ちます。
打設(打込み)のルール
打設の基本ルール
- コンクリートの自由落下高さ:1.5m以下(分離防止)
- 1層の打込み厚さ:40〜50cm以下
- コンクリートポンプの圧送距離には限界がある
- 打重ね時間間隔:外気温25℃以上で2時間以内、25℃未満で2.5時間以内
- コールドジョイント(先に打ったコンが固まり始めて一体化しない不良)を防ぐ
コールドジョイントは現場で最も注意すべき不良の一つです。先に打ったコンクリートが固まり始めてから次の層を打つと、2層が一体化せず弱い継ぎ目ができてしまいます。これを防ぐために、打重ね時間間隔を守ることが重要です。
締固め
打ち込んだコンクリートには空隙(気泡)が含まれているため、バイブレータ(振動機)で振動を与えて密実に締め固めます。
バイブレータの使い方
- 挿入間隔:60cm以下
- 加振時間:5〜15秒程度(長すぎると分離する)
- 下層に10cm程度挿入して一体化させる
- 引き抜くときはゆっくり(穴が残らないように)
超頻出!湿潤養生の最低日数
コンクリートの養生日数はセメントの種類と気温で決まります。普通ポルトランドセメントは5日以上、早強ポルトランドセメントは3日以上(15℃以上の場合)が最低基準。気温が低いほど養生期間を長くする必要があります。試験では数値そのものが問われるので、「普通=5日、早強=3日」は丸暗記してください。
養生
コンクリートが十分な強度を発揮するには、適切な温度と水分を一定期間保つ必要があります。これが養生(ようじょう)です。
湿潤養生期間の基準
- 普通ポルトランドセメント:5日以上
- 早強ポルトランドセメント:3日以上
- 高炉セメントB種:7日以上
養生方法には散水養生(水をまく)、シート養生(シートで覆って水分蒸発を防ぐ)、膜養生(養生剤を塗布する)があります。
寒中・暑中コンクリート
| 条件 | 対策 |
|---|---|
| 寒中コンクリート (日平均気温4℃以下) |
打込み温度を10〜20℃に保つ。保温養生。初期凍害を防止 |
| 暑中コンクリート (日平均気温25℃以上) |
コンクリート温度を35℃以下にする。日中の打設を避ける。散水養生を十分に |
寒中コンクリートでは、コンクリートが凍結すると初期凍害が起き、強度が著しく低下します。打設後少なくとも初期の2日間は5℃以上を維持する必要があります。暑中コンクリートでは、急激な乾燥によるひび割れが問題になります。
ひび割れの原因と対策
| 原因 | 対策 |
|---|---|
| 乾燥収縮 | 水セメント比を小さくする。十分な湿潤養生 |
| 温度ひび割れ | 低熱セメントを使用。打設量を分割する |
| 沈みひび割れ | ブリーディング後にタンピング(たたき押え) |
試験ではこう出る!ひっかけパターン5選
コンクリート工事は最頻出テーマだけに、数値の微妙な入れ替えがひっかけの王道です。
ひっかけパターンと正解
① 「外気温25℃以上での運搬時間制限は120分以内」→ ✕
25℃以上は90分以内。120分は25℃未満の場合。気温が高いほどコンクリートは早く固まるので制限が厳しい。
② 「普通ポルトランドセメントの養生日数は3日以上」→ ✕
3日は早強ポルトランドセメント。普通は5日以上。「普通=5、早強=3、高炉B=7」を丸暗記。
③ 「コンクリートの自由落下高さは2.0m以下とする」→ ✕
自由落下高さは1.5m以下。2mでは分離してしまう。
④ 「調合強度は設計基準強度と同じ値にする」→ ✕
調合強度は設計基準強度より大きくする。バラツキを考慮して上乗せしないと、半分は基準に達しない。
⑤ 「バイブレータは長時間かけるほど密実になる」→ ✕
加振時間は5〜15秒程度が適切。長すぎると材料分離を起こし、逆に品質が悪化する。
覚え方のコツ — 運搬時間と養生日数
運搬時間は「暑い方が厳しい」。25℃以上=90分(キュー=9→90)、25℃未満=120分。暑いほどコンクリートが固まりやすいから時間が短い。
養生日数は「早強3、普通5、高炉7」。名前の通り「早い方が日数が短い」。セメントが早く固まるから養生も短くてOK。
理解度チェック
Q1. 外気温25℃以上のとき、練混ぜから打込み完了までの時間制限は?
Q2. 普通ポルトランドセメントの湿潤養生期間は?
Q3. コールドジョイントを防ぐために守るべきことは?
まとめ
この記事のポイント
- 調合強度は設計基準強度より大きくする(バラツキ対応)
- 運搬:25℃以上で90分以内、25℃未満で120分以内
- 打設:自由落下1.5m以下、打重ね間隔を守りコールドジョイント防止
- 養生:普通セメントで5日以上の湿潤養生
- 寒中(4℃以下)は凍害防止、暑中(25℃以上)は乾燥ひび割れ防止が重要
実践練習 — ミニテスト&模擬試験で腕試し
躯体工事(コンクリート)の知識をミニテストで確認しましょう。1回5問・3分で解けます。
本番形式で力試しするなら模擬試験もどうぞ。
関連記事
- 建築材料①(セメント・骨材・コンクリート) — 材料の基礎知識はこちら
- 地盤調査・仮設工事・土工事
- 鉄筋工事・型枠工事
- 鉄骨工事
- 品質管理(QC7つ道具)
- おすすめテキスト・参考書