2級管工事(第二次)

【2級管工事】施工要領図の判読と対策をわかりやすく解説|第二次検定①

施工要領図の判読と対策(第二次検定)の要点(30秒でわかる)

  • 出題形式:施工要領図の間違い箇所を指摘し、正しい施工方法を記述する
  • 頻出パターン:配管勾配の間違い、弁の向き、防火区画貫通処理の不備、通気管の接続位置
  • 解答のコツ:「どこが」「なぜ間違いか」「正しくはどうするか」の3点セットで記述
  • 知識の源:第一次検定の知識(配管・機器・施工法)がそのまま活きる
  • 得点戦略:間違いパターンは10種類程度に集約→事前に暗記すれば高得点

施工要領図の問題|間違い探しのパターンを覚えて攻略

2級管工事施工管理技士の第二次検定では、施工要領図の判読問題が毎年出題されます。配管系統図やダクト系統図が示され、不適切な部分を指摘して理由と改善策を記述する問題です。

この問題は一見難しそうに見えますが、実は出題パターンが限られています。よくある間違いパターンを事前に知っておけば、試験本番で「あ、これ知ってる!」と即座に解答できます。

この記事では、頻出の間違いパターン10選記述のコツを徹底解説します。

出題傾向(2級管工事 第二次検定)

施工要領図の判読は問題1(必須)で毎年出題されます。令和6年度から施工経験記述が廃止され、施工要領図の比重がさらに高まりました。配管図から不適切箇所を見つけ、理由と正しい施工方法を記述する力が求められます。第一次検定の「施工要領図と配管図の読み方」で基礎を固めてから取り組みましょう。

施工要領図の出題パターン|毎年出題される必須問題

出題される図の種類

第二次検定で出題される施工要領図は、主に次の3種類です。

図の種類 出題内容
配管系統図 給水・給湯・排水・冷温水の配管の不適切部分
ダクト系統図 空調ダクト・排煙ダクトの不適切部分
機器据付図 ポンプ・空調機等の据付方法の不適切部分

解答の求められ方

問題文では、図中に番号が振られた箇所があり、その中から不適切な部分を選んで次の3点を記述します。

①不適切な部分
何が間違っているか
②理由
なぜ不適切なのか
③改善策
どう直せばよいか

よくある間違いパターン10選|これを覚えれば高得点【頻出】

過去の出題を分析すると、繰り返し出題されるパターンがあります。この10パターンを覚えておけば、ほとんどの問題に対応できます。

パターン1:防振継手の未設置

項目 内容
不適切な部分 ポンプと配管の接続部に防振継手がない
理由 ポンプの振動が配管を通じて建物全体に伝わり、騒音や配管の損傷の原因になる
改善策 ポンプの吸込み側と吐出し側の両方に防振継手を設置する

パターン2:排水管の逆勾配

項目 内容
不適切な部分 排水管の勾配が逆になっている(排水が流れない方向)
理由 排水は重力で流れるため、勾配が逆だと排水が滞留し、詰まりや悪臭の原因になる
改善策 排水の流れ方向に適切な下り勾配をつける(管径に応じた最小勾配を確保)

パターン3:通気管の接続ミス

項目 内容
不適切な部分 通気管が排水横管の下部から接続されている
理由 排水が通気管に流れ込み、通気の機能が失われる。トラップの封水破壊の原因になる
改善策 通気管は排水横管の上部(管の中心より上)から取り出す

パターン4:バルブの向き間違い

項目 内容
不適切な部分 逆止弁(チャッキ弁)の取付方向が逆になっている
理由 逆流防止の機能を果たさず、ポンプ停止時に逆流が発生する
改善策 逆止弁の矢印を流体の流れ方向に合わせて設置する

パターン5:保温の不足

項目 内容
不適切な部分 冷水管に保温が施されていない
理由 結露が発生し、天井や壁の汚損、エネルギーロスの原因になる
改善策 冷水管に防露(保温+防湿層)を施す

パターン6:支持間隔の不足

項目 内容
不適切な部分 配管の支持金具の間隔が広すぎる
理由 配管がたわんで勾配が確保できなくなったり、配管の破損や漏水の原因になる
改善策 管種・管径に応じた適切な支持間隔で支持金具を設置する

パターン7:冷媒配管のトラップ

項目 内容
不適切な部分 冷媒配管の立ち上がり部にオイルトラップがない
理由 冷凍機油が圧縮機に戻らず、圧縮機の油不足・故障の原因になる
改善策 冷媒配管の立ち上がり部にオイルトラップ(U字管)を設ける

パターン8:膨張タンクの接続位置

項目 内容
不適切な部分 開放形膨張タンクがポンプの吐出し側に接続されている
理由 ポンプの圧力変動が膨張タンクに直接影響し、システムが不安定になる
改善策 膨張タンクはポンプの吸込み側に接続する

パターン9:防火ダンパーの未設置

項目 内容
不適切な部分 ダクトが防火区画を貫通する部分に防火ダンパーがない
理由 火災時にダクトを通じて延焼し、防火区画の意味がなくなる
改善策 防火区画貫通部に防火ダンパー(FD)を設置する(温度ヒューズ72℃で閉鎖)

パターン10:クロスコネクション

項目 内容
不適切な部分 水道管と雑用水管が直接接続されている
理由 水道法で禁止。汚染された水が水道水に混入する危険がある
改善策 水道管と雑用水管は完全に分離し、直接接続しない

記述のコツ|「どこが・なぜ・正しくは」の3点セットで書く

施工要領図の記述問題では、次の3点セットを意識して書きましょう。

①何が不適切か

具体的に指摘する
「○○が△△になっている」

②なぜ不適切か

理由を明確に
「○○すると△△になるため」

③どう改善するか

具体的な改善策
「○○を△△に変更する」

💡 記述のポイント

あいまいな表現は避け、具体的に書くことが大切です。「配管がおかしい」ではなく「排水横管の勾配が排水の流れと逆方向になっている」のように、何がどうおかしいかを明確に書きましょう。

練習問題|実際の出題形式で練習しよう

【練習問題1】給水設備の配管系統図

次の記述を読んで、不適切な部分を指摘してください。

「受水タンクから揚水ポンプで屋上の高置水槽に水を送る配管系統で、ポンプの吐出し側に逆止弁と仕切弁が設けられている。ポンプと配管は直接フランジ接合で接続されている。また、受水タンクへの給水管の吐水口が、タンク内の水面より下にある。」

解答を見る

不適切な部分①:ポンプと配管が直接フランジ接合されている

理由:ポンプの振動が配管に直接伝わり、騒音や配管の損傷の原因になる。

改善策:ポンプの吸込み側と吐出し側の両方に防振継手を設置する。

不適切な部分②:給水管の吐水口がタンク内の水面より下にある

理由:吐水口空間が確保されておらず、タンク内の水が給水管に逆流するおそれがある。

改善策:給水管の吐水口をタンク内の越流面(オーバーフロー管の上端)より上に設置し、所定の吐水口空間を確保する。

【練習問題2】空調配管の系統図

次の記述を読んで、不適切な部分を指摘してください。

「冷温水配管の系統で、ボイラーから送水される温水配管に保温が施されている。空調機の冷水コイルに接続される冷水配管には保温が施されていない。また、ダクトが防火区画の壁を貫通しているが、貫通部にはダンパーは設置されていない。」

解答を見る

不適切な部分①:冷水配管に保温が施されていない

理由:冷水配管に保温(防露)がないと結露が発生し、天井・壁の汚損やエネルギーロスの原因になる。

改善策:冷水配管に保温材を巻き、その上に防湿層(ポリエチレンフィルム等)を施工する。

不適切な部分②:防火区画の貫通部に防火ダンパーが未設置

理由:火災時にダクトを通じて隣接区画に延焼し、防火区画としての機能が損なわれる。

改善策:ダクトの防火区画貫通部に防火ダンパー(FD)を設置する。温度ヒューズ(72℃)で自動閉鎖する構造とする。

Q. 施工要領図の問題は何問出る?

A. 第二次検定の問題1または問題2で出題され、配点も大きいです。複数の間違い箇所を指摘して正しい施工法を記述するため、1問の中に複数の小問があります。

Q. 図面が読めないと解けない?

A. 複雑な図面読解力は不要です。配管記号と基本的な施工ルールを知っていれば、間違い箇所は見つけられます。「排水管の勾配が逆」「逆止弁の向きが逆」など、施工の基本ルールに照らして間違いを見つける問題です。

Q. 記述の分量はどのくらい?

A. 各指摘箇所につき2〜4行程度。「間違い箇所の指摘(1行)+理由(1行)+正しい施工法(1〜2行)」が基本です。簡潔に要点だけ書くのがコツ。

合格答案 vs 不合格答案|施工要領図の記述比較

合格パターン

  • 「排水横管の勾配が逆勾配(先上がり)になっている」
  • 「排水は自然流下のため先下がり勾配にする必要がある」
  • 「管径65mm以下の場合、勾配を1/50以上とする」

→指摘+理由+正しい数値が明確

不合格パターン

  • 「勾配が間違っている」
  • 「正しい勾配にする」

→指摘が曖昧・理由なし・数値なし

独学の壁:自分の記述が採点基準を満たしているかわからない

施工要領図の記述は「間違いに気づく力」と「正確に説明する力」の両方が必要。
添削サービスで「指摘の仕方」と「数値の入れ方」のフィードバックを受けるのが効果的です。

理解度チェック

ここまでの内容が頭に入っているか、3問でチェックしてみましょう。

【第1問】排水横管から通気管を取り出す位置として、正しいものはどれですか。

(1)管の最下部
(2)管の中心より下
(3)管の中心より上
(4)排水横管に接続しない

解答を見る

正解:(3)管の中心より上
通気管は排水横管の上部(管の中心より上)から取り出します。下部から取り出すと、排水が通気管に流れ込み、通気の機能が失われます。

【第2問】開放形膨張タンクの接続位置として、正しいものはどれですか。

(1)ポンプの吐出し側
(2)ポンプの吸込み側
(3)ボイラーの出口直後
(4)空調機の入口直前

解答を見る

正解:(2)ポンプの吸込み側
開放形膨張タンクはポンプの吸込み側に接続します。吐出し側に接続するとポンプの圧力変動が膨張タンクに直接影響し、システムが不安定になります。

【第3問】ダクトが防火区画を貫通する部分に設置する防火ダンパーの温度ヒューズの作動温度として、一般的に正しいものはどれですか。

(1)60℃
(2)72℃
(3)100℃
(4)120℃

解答を見る

正解:(2)72℃
防火ダンパーの温度ヒューズの作動温度は一般的に72℃です。火災時にダクト内の温度が72℃に達するとヒューズが溶けてダンパーが閉鎖し、延焼を防止します。なお、厨房のダクトなど高温になる場所では120℃のヒューズを使用します。

よくある質問と試験のひっかけポイント

記述式でこう書くと減点される!

  • 「不適切です」だけで理由を書かない → 必ず「なぜ不適切か」の理由をセットで記述
  • 理由が曖昧(「よくないから」等) → 「〜すると〜の恐れがある」と具体的リスクを書く
  • 正しい施工方法を書き忘れる → 「不適切な点」「理由」「正しい施工方法」の3点セットで書く
  • 第一次検定の知識だけで書く → 第二次は記述の表現力も評価。「〜すべきである」「〜とする」等の文末表現を統一

記述力を鍛えるには添削が効果的

施工要領図の判読はパターンを覚えることが重要。ミニテストで繰り返し練習しましょう。

📝 施工要領図(判読)ミニテスト(記述式5問)

📋 第二次検定 模擬テスト(本番形式)

独学での第二次検定対策に限界を感じたら

第二次検定の記述式は「自分の解答が合格レベルかどうか判断できない」のが独学最大の壁です。添削付きの通信講座なら、プロが採点基準に沿って記述を添削してくれるため、効率的に合格レベルに到達できます。

SATやJTEXなどの施工管理技士専門の通信講座が人気です。詳しくは「おすすめテキスト・参考書」で紹介しています。

なぜ施工要領図が第二次検定の「最重要問題」なのか?

管工事の第二次検定は令和6年度から試験形式が大きく変わり、従来の施工経験記述に代わって施工要領図の判読が中心になりました。施工要領図は、配管の接続方法・機器の向き・勾配・支持間隔など、施工の正しさを図で示したものです。

試験では図中の誤りを指摘して正しく訂正する力が問われます。これは実務で「図面通りに施工できるか」を確認するのと同じ。図面を読めない施工管理者は現場で使えないから、ここが最も重視されるのです。

まとめ|間違いパターン10選を暗記して確実に得点

施工要領図の判読問題は、頻出パターンを事前に覚えておくことで確実に得点できます。

特に覚えておきたいのは次の5つです。

  • 防振継手の未設置(ポンプ接続部)
  • 排水管の逆勾配(下り勾配が必要)
  • 通気管の接続位置(排水管の上部から)
  • 防火ダンパーの未設置(防火区画貫通部)
  • クロスコネクション(水道管と他管の直接接続禁止)

記述では「不適切な部分→理由→改善策」の3点セットで、具体的に書くことがポイントです。

第二次検定の出題傾向と攻略法もあわせて確認し、第二次検定の対策を進めていきましょう。

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