2級電気工事(第二次)

【2級電気工事】電気設備の施工①(配線工事・接地工事の記述対策)|第二次検定

電気設備の施工①(配線工事・接地工事)の記述対策(30秒でわかる)

  • 金属管工事:管の曲げ半径、ボックス間の距離、アース線の接続
  • 合成樹脂管工事:PF管(耐燃性)とCD管(非耐燃→コンクリート埋設専用)の区別
  • ケーブル工事:曲げ半径(仕上がり外径の6倍以上)、支持間隔、防火区画貫通処理
  • 接地工事:A種10Ω・C種10Ω・D種100Ω、接地極の埋設深さ75cm以上
  • 出題傾向:各配線工事の施工上の留意事項を記述する問題が定番

配線工事・接地工事|第二次検定の定番テーマ

結論から言います。配線工事(金属管・合成樹脂管・ケーブル工事)と接地工事(A種〜D種)は、第二次検定で毎年のように出題される最頻出テーマです。

第二次検定の問題2〜3では、「用語の説明を2つ述べよ」「施工上の留意事項を述べよ」という形式で出題されます。配線工事と接地工事の基本的な施工方法・留意事項をしっかり暗記しておけば、確実に得点源にできます。

この記事では、頻出の配線工事3種類と接地工事4種を、記述に使えるレベルで詳しく解説します。第二次検定全体の出題傾向と攻略法もあわせて確認してください。

なぜ配線工事・接地工事の記述対策が重要なのか?

配線工事と接地工事は電気工事の最も基本的で量が多い作業です。第二次検定では「配線工事の留意事項を理由とともに述べよ」「接地工事の施工手順を述べよ」という形で出題されます。第一次検定の安全管理品質管理の知識を記述に活かすことが求められます。

配線工事の種類と出題パターン|金属管・樹脂管・ケーブル

2級電気工事の第二次検定で出題される配線工事は、主に以下の3種類です。

配線工事の種類 主な使用場所
金属管工事 コンクリート内の埋込配管、機械室の露出配管
合成樹脂管工事(PF管・CD管) コンクリート内の埋込配管(CD管)、天井内の隠蔽配管(PF管)
ケーブル工事 ケーブルラック上、ピット内、地中埋設
配線工事3種の使い分け
金属管工事
機械的強度が高い
面取り+ボンド線が必須
曲げ半径:内径の6倍以上
支持間隔:2m以下
合成樹脂管工事
CD管=埋込専用
PF管=隠蔽もOK
鉄筋に1m以下で結束
管端キャップ必須
ケーブル工事
管不要で施工性良い
曲げ半径:外径の6倍以上
ラック上は整然配列
防火区画の貫通処理必須

金属管工事の留意事項|曲げ半径と接地【頻出】

金属管工事とは、金属製の電線管(薄鋼電線管・厚鋼電線管・ねじなし電線管)の中に電線を通す配線方法です。機械的な強度が高く、コンクリートに埋め込んだり、露出で配管したりします。

記述で使える留意事項

① 管の切断・面取り

金属管を切断した場合は、切り口のバリ(突起)をリーマで取り除く(面取り)。バリが残っていると、電線を引き入れる際に絶縁被覆を傷つけ、漏電の原因になる。品質管理で学んだ絶縁抵抗の知識がここでも活きます。

② 管の曲げ加工

金属管を曲げる場合は、管の内側にしわや変形が生じないようパイプベンダー(管を曲げる専用工具)を使用する。曲げ半径は管内径の6倍以上とする。曲げ角度の合計は1区間あたり270度以下とする。

③ ボンド線の接続

金属管相互や金属管とボックスの接続部には、ボンド線(接地用の銅線)を取り付けて電気的に接続する。これにより、漏電時に確実に接地される。ただし、ねじなし電線管でねじなしコネクタを使用する場合は、ボンド線を省略できる。

④ 管の支持間隔

金属管を造営材(建物の構造体)に固定する場合、支持間隔は2m以下とする。また、管とボックスの接続点から30cm以内の箇所でも支持する。

合成樹脂管工事|PF管とCD管の使い分け【頻出】

合成樹脂管には、PF管(耐燃性のある可とう管)とCD管(耐燃性のないオレンジ色の管)の2種類があります。

PF管とCD管の違い(重要)

CD管はコンクリート埋込専用で、露出配管には使用できない(自己消火性がないため)。PF管は自己消火性(燃えても自然に消える性質)があるため、天井裏などの隠蔽場所でも使用可能。

記述で使える留意事項

① コンクリート埋込時の固定

CD管をコンクリートスラブに埋め込む場合は、鉄筋に結束線で1m以下の間隔で固定する。コンクリート打設時に管が浮き上がったりずれたりしないように確実に固定する。

② 管内への水・異物の侵入防止

管端にはキャップを取り付けて、コンクリート打設時にモルタルや水が管内に入らないようにする。管内にモルタルが詰まると、後から電線を通せなくなる。

③ 曲げ半径

合成樹脂管を曲げる場合は、管内径の6倍以上の曲げ半径とする。急激に曲げると管がつぶれて電線の引入れが困難になる。

ケーブル工事|曲げ半径・防火区画貫通【頻出】

ケーブル工事とは、電線を金属管に入れずに、ケーブル(外装で保護された電線)をそのまま配線する方法です。ケーブルラック上やピット内での布設が一般的です。

記述で使える留意事項

① ケーブルの曲げ半径

ケーブルを曲げる場合は、ケーブルの仕上がり外径の6倍以上の曲げ半径とする(単心のものは8倍以上)。無理に曲げると絶縁体が損傷し、漏電や短絡の原因になる。

② ケーブルラック上の布設

ケーブルラック上にケーブルを布設する場合は、ケーブルが重ならないよう整然と並べて布設する。ケーブルが乱雑に積み重なると放熱が悪くなり、許容電流が低下する。水平部分では3m以下の間隔で固定する。

③ 防火区画の貫通処理

ケーブルが防火区画(壁や床)を貫通する場合は、貫通部を耐火パテやロックウールで埋め戻す。これにより、火災時に延焼が防止される。建設業法・労働安全衛生法電気事業法でも関連する規定があります。

接地工事(A種〜D種)の施工方法と留意事項【最頻出】

接地工事とは、電気機器と大地を電気的に接続する工事です。漏電時に電流を大地に逃がし、感電事故を防止する重要な工事です。接地工事にはA種・B種・C種・D種の4種類があります。

種類 接地抵抗値 主な用途
A種接地 10Ω以下 高圧機器の外箱、避雷器
B種接地 計算値(変圧器容量による) 変圧器の中性点(混触防止)
C種接地 10Ω以下 300Vを超える低圧機器の外箱
D種接地 100Ω以下 300V以下の低圧機器の外箱

接地工事の記述で使える留意事項

① 接地極の埋設

接地極(銅板や接地棒)は、地表面から75cm以上の深さに埋設する。凍結深度以下に埋設することで、凍結による接地抵抗の変動を防止する。

② 接地線の保護

接地線は、地表から地下75cmまでの部分を合成樹脂管(硬質ビニル管等)で保護する。これにより、接地線の機械的損傷や腐食を防止する。

③ 接地線の太さ

接地線の最小太さは種類によって異なる。A種・B種は直径2.6mm以上(断面積5.5mm²以上)、C種は1.6mm以上、D種は1.6mm以上(ただし引張強さ0.39kN以上)。

④ 接地抵抗の測定

接地工事の完了後は、接地抵抗計を用いて接地抵抗値を測定し、規定値以下であることを確認する。測定は地面が乾燥している時期に行うのが望ましい(雨天時は接地抵抗が低くなりすぎるため、正確な値が得られない場合がある)。

配線工事や接地工事の知識は、施工経験記述(品質管理)を書く際にも役立ちます。

出題パターン別の解答テクニック

パターン1:「用語の説明を2つ述べよ」

この形式では、用語の定義目的・役割を書きます。

解答例:「ボンド線」について

① ボンド線とは、金属管相互や金属管とボックスの接続部に取り付ける接地用の銅線である。

② ボンド線の目的は、金属管全体の電気的接続を確保し、漏電発生時に確実に接地回路を形成して感電事故を防止することである。

パターン2:「施工上の留意事項を述べよ」

この形式では、何をするかなぜそうするか(理由)をセットで書きます。

解答例:「ケーブル工事の留意事項」

ケーブルを曲げる場合は、仕上がり外径の6倍以上の曲げ半径とする。無理に曲げると絶縁体が損傷し、漏電や短絡(ショート)の原因になるためである。

よくある質問と記述のポイント

Q. PF管とCD管の最大の違いは?

A. PF管耐燃性がある→露出配管・隠蔽配管どちらもOK。CD管耐燃性がない(自己消火性なし)→コンクリート埋設専用。CD管を露出で使うのは禁止です。試験の超定番ひっかけです。

Q. 接地極の埋設深さは?

A. 75cm以上です(地表面から接地極の上端まで)。凍結深度以上に埋設するのが原則。接地線は緑色の被覆を使用し、他の電線と区別します。

Q. 防火区画をケーブルが貫通する場合は?

A. 貫通部の隙間を耐火パテ・モルタル等の不燃材料で充填します。電気工事ではケーブルラックやバスダクトの貫通処理も重要。建築基準法の規定に基づく処理が必要です。

合格答案 vs 不合格答案|配線工事の記述比較

合格パターン

  • 「CD管はコンクリート埋設専用とし、露出部分にはPF管を使用する」
  • 「ケーブルの曲げ半径は仕上がり外径の6倍以上を確保する」
  • 「接地極は地表面から75cm以上の深さに埋設する」

→管種の区別+数値基準が正確

不合格パターン

  • 「管を適切に配管する」
  • 「ケーブルを曲げすぎない」
  • 「接地工事をする」

→管種の区別なし・数値なし

独学の壁:配線工事の記述は数値の正確さが合否を分ける

添削サービスで客観的なフィードバックを受けることが合格への近道です。

理解度チェック

記述試験で問われるポイントを確認しましょう。

【問1】金属管工事において、管を切断した後に行う処理として正しいものはどれか。

(1)管端をハンダで溶接する
(2)切り口のバリをリーマで取り除く
(3)切り口に防錆油を塗布する
(4)管端をかしめて密封する

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正解:(2)切り口のバリをリーマで取り除く
バリ(突起)が残っていると電線の引き入れ時に絶縁被覆を傷つけ、漏電の原因になります。面取り(リーマ処理)は金属管工事の基本作業です。

【問2】CD管に関する記述として、正しいものはどれか。

(1)CD管は自己消火性があるため露出配管に使用できる
(2)CD管はコンクリート埋込専用で、露出配管には使用できない
(3)CD管は金属管の代替として全ての場所で使用できる
(4)CD管とPF管は性能が同じで区別する必要はない

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正解:(2)CD管はコンクリート埋込専用で、露出配管には使用できない
CD管は自己消火性がないため、露出場所では使用禁止です。天井裏などの隠蔽場所にはPF管(自己消火性あり)を使用します。

【問3】接地極の埋設深さとして、正しいものはどれか。

(1)地表面から30cm以上
(2)地表面から50cm以上
(3)地表面から75cm以上
(4)地表面から100cm以上

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正解:(3)地表面から75cm以上
接地極は凍結深度以下に埋設する必要があり、75cm以上の深さが基準です。接地線も地表から75cmまでの部分を合成樹脂管で保護します。

独学の最大の壁:「記述の正確さを自分では判断しにくい」

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第一次検定の関連知識もあわせて復習しておきましょう。

まとめ|配線工事と接地工事の数値基準を暗記して記述力UP

この記事のポイント

  • 金属管工事:面取り・曲げ半径(内径の6倍以上)・ボンド線・支持間隔(2m以下)
  • 合成樹脂管工事:CD管とPF管の使い分け・コンクリート埋込時の固定・管端のキャップ
  • ケーブル工事:曲げ半径(外径の6倍以上)・ケーブルラック上の整然布設・防火区画の貫通処理
  • 接地工事:A種〜D種の接地抵抗値・接地極の埋設深さ(75cm以上)・接地線の保護
  • 解答は「何をするか」+「なぜそうするか」をセットで書く

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