2級電気工事 第一次検定の攻略法(30秒でわかる要点)
- 形式:四肢択一、64問出題・40問選択解答、合格基準60%
- 最大の武器:64問中40問だけ解答→24問も捨てられる!
- 重要分野:電気理論+構内電気設備+施工管理法で大半をカバー
- 電気固有:電力系統(発電・送電・配電)は選択で回避も可能
結論から言います。2級電気工事施工管理技士の第一次検定は、64問中40問を選んで解答する「選択問題制」が最大の特徴です。つまり24問は最初から解かなくてOK。苦手分野を丸ごと捨てられるので、全範囲を完璧にする必要はありません。
「64問もあるの……?」と思うかもしれませんが、むしろ選択肢が多いのは受験者にとって有利です。得意な問題だけを選んで40問解答し、そのうち24問(60%)正解すれば合格。戦略の立て方ひとつで、合格率が大きく変わります。
この記事では、第一次検定の出題範囲・分野別の配点・頻出テーマ・攻略の優先順位を徹底解説します。
試験の基本情報をまだ確認していない方は、先に「2級電気工事施工管理技士とは?資格概要・仕事内容・できること」をチェックしておくとスムーズです。
第一次検定の基本情報
まずは試験の全体像を押さえましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出題形式 | 四肢択一(マークシート) |
| 出題数 / 解答数 | 64問出題 / 40問解答(選択制) |
| 合格基準 | 60%以上(24問/40問) |
| 試験時間 | 2時間30分(150分) |
| 受験資格 | 17歳以上(実務経験不要) |
40問中24問正解で合格。16問も間違えてよいと考えると、気持ちがかなり楽になりませんか?しかも64問から40問を選べるので、自信がない問題はスキップできます。
試験時間は150分で40問解答。1問あたり約3分45秒。四肢択一なので、知識があればサクサク解けます。時間が足りなくなることはほぼありません。
分野別の出題構成と選択方式
64問の内訳を分野別に見てみましょう。どこが選択でどこが必須かを知っておくことが、戦略的な学習の第一歩です。
| 分野 | 出題→解答 | 選択/必須 |
|---|---|---|
| 電気工学等 | 12問→8問 | 選択 |
| 電気設備 | 20問→11問 | 選択 |
| 関連分野 | 8問→3問 | 選択 |
| 施工管理法 | 12問→12問 | 必須 |
| 法規 | 12問→6問 | 選択 |
| 合計 | 64問→40問 | — |
最大のポイント:施工管理法だけが「全問必須」!
施工管理法12問は全員が解答しなければなりません。ここは逃げられないので、最優先で対策する分野です。逆に、電気設備は20問中11問だけ選べばいいので、苦手テーマは丸ごと飛ばせます。
分野別の出題傾向と攻略ポイント
① 電気工学等(12問→8問選択)— 理論を固める分野
電気理論・電気機器・電力系統の3テーマから出題されます。電気の基礎知識が問われるエリアです。
頻出テーマ
- 電気理論:オームの法則・キルヒホッフの法則・交流回路(インピーダンス・力率)・電磁力
- 電気機器:変圧器の原理と損失・誘導電動機の始動法・同期発電機・整流器
- 電力系統:水力発電・火力発電・太陽光発電・送電線の電圧降下・配電方式
攻略のコツ:電気理論は計算問題が含まれるので「苦手」と感じる人が多い分野です。ただし、出題パターンは限られています。たとえば交流回路の問題なら、「抵抗R=30Ω、リアクタンスX=40Ω のとき、インピーダンスZ=?」という三平方の定理(Z=√(R²+X²)=50Ω)の計算がド定番。公式をいくつか覚えれば得点源になります。
電気機器では、変圧器が鉄板テーマ。「電圧を変えるとき、巻線の巻数比で電圧比が決まる」という原理さえ理解すれば、関連する問題はほぼ解けます。普段コンセントから100Vを使っていますが、発電所から届く電気は6,600Vや66,000V。これを使える電圧に変えているのが変圧器です。
12問中8問を選べるので、計算が苦手なら理論の計算問題を2〜3問捨てて、電気機器と電力系統の暗記問題で確実に得点する戦略が有効です。
② 電気設備(20問→11問選択)★最も選択幅が広い★
構内電気設備・電車線の2分野から出題されます。20問中11問だけ選べばいいので、最も戦略的に動ける分野です。
| テーマ | 頻出内容 |
|---|---|
| 照明設備 | 照度計算、光源の種類(LED・蛍光灯・HID)、照明方式 |
| 動力設備 | 電動機の選定、始動方式、制御盤、配線用遮断器 |
| 受変電設備 | 受電方式(1回線・2回線)、変圧器容量、保護継電器、接地工事 |
| 非常電源・自家発電 | 非常用発電機、蓄電池設備、無停電電源装置(UPS) |
| 情報通信・防災設備 | LAN配線、電話設備、自動火災報知設備、非常放送設備 |
| 電車線 | 架空電車線方式、第三軌条方式、き電方式 |
攻略のコツ:構内電気設備(照明・動力・受変電・防災)は、実際のビルや工場で見かける設備そのものです。たとえば受変電設備。オフィスビルの地下にある「電気室」に入ると、大きなキュービクル(金属製の箱型変電設備)が並んでいますよね。電力会社から6,600Vで受電し、変圧器で200Vや100Vに下げて各フロアに供給する——この流れがわかれば、受変電設備の問題はかなり解きやすくなります。
一方、電車線は鉄道関係の仕事をしていない人にはなじみが薄い分野です。「架空電車線」「パンタグラフ」と言われてもピンとこないなら、思い切って捨てるのも賢い選択。20問中11問を選べるので、構内電気設備だけで十分にカバーできます。
③ 関連分野(8問→3問選択)— 知っていればボーナス
機械設備・土木・建築の基礎知識が問われます。
頻出テーマ
- 機械設備:空調設備の冷暖房方式、給排水設備の基礎知識
- 土木:地盤の種類、基礎工事の分類、コンクリートの基本
- 建築:建物の構造種別(RC造・S造)、鉄骨の接合方法
攻略のコツ:8問中3問だけでOKなので、ハードルは低めです。電気工事の現場では機械設備や建築の知識も必要になることが多いので、実務経験がある方は勉強しなくても解ける問題も含まれます。
逆に、電気専門で機械や建築にまったく触れたことがない方は、無理にここで得点を狙わなくても大丈夫。他の選択分野で稼ぐ方が効率的です。ただし3問は解答が必要なので、最低限の知識は入れておきましょう。
④ 施工管理法(12問→12問必須)★最重要・全問必須★
施工計画・工程管理・品質管理・安全管理の4テーマから出題されます。唯一の全問必須分野であり、配点30%を占める最重要エリアです。
| テーマ | 頻出内容 |
|---|---|
| 施工計画 | 施工計画書の作成、仮設計画、工事届出、施工体制台帳 |
| 工程管理 | バーチャート工程表、ネットワーク工程表(クリティカルパス・フロート計算) |
| 品質管理 | 品質特性、QC7つ道具(ヒストグラム・管理図・特性要因図)、検査試験 |
| 安全管理 | 感電防止対策、活線作業・活線近接作業、高所作業の墜落防止、KY活動 |
攻略のコツ:施工管理法は「選べない」分野なので、ここで取りこぼすとダメージが大きいです。逆に、ここを得点源にできれば合格がグッと近づきます。
特に力を入れるべきは安全管理。電気工事の現場では「感電」が命に直結するリスクです。たとえば活線作業(通電状態での作業)では、絶縁用保護具(ゴム手袋・ゴム長靴)を着用し、充電部に絶縁用防具を装着するのが鉄則。労働安全衛生規則で細かく定められており、試験でも頻出です。「なぜこの規則があるのか?」を考えると、答えはシンプル——人が死ぬからです。電気は目に見えないぶん、ルールを守らなければ一瞬で重大災害につながります。
工程管理ではネットワーク工程表の計算問題が毎年出ます。クリティカルパス(最長経路)を見つけて、フロート(余裕日数)を計算する——パターンが決まっているので、過去問を3〜4年分練習すれば確実に解けるようになります。
⑤ 法規(12問→6問選択)— 暗記で確実に得点
各種法令からの出題で、条文の知識が問われます。
出題される主な法令
- 建設業法:建設業の許可、技術者の配置、請負契約
- 労働安全衛生法:作業主任者、安全衛生管理体制、特別教育
- 電気事業法:電気工作物の区分、自家用電気工作物の保安規程
- 電気工事士法:電気工事士の種類、作業範囲
- 電気用品安全法:PSEマーク、特定電気用品
攻略のコツ:法規は12問中6問を選べるので、建設業法と労働安全衛生法を重点的に勉強すれば効率的です。この2つは他の施工管理技士(建築・土木・管工事)でも共通して出題される法律なので、情報源も多く対策しやすいです。
電気工事ならではの法規として電気事業法も重要。たとえば「自家用電気工作物」とは、工場やビルに設置された受変電設備のこと。600Vを超える電圧で受電する設備は自家用電気工作物に該当し、電気主任技術者の選任が必要です。普段見ているキュービクルが法律上どう位置づけられているかを理解すると、条文の内容がすんなり頭に入ります。
合格するための学習優先順位
限られた時間で合格するために、以下の順番で勉強するのがおすすめです。
第1優先
施工管理法(12問)
全問必須で配点30%。ここを8割取れれば、他の分野の負担が大幅に減る
第2優先
電気設備(11問)
構内電気設備に絞れば効率的。実務経験が活かせるテーマが多い
第3優先
電気工学等(8問)
計算問題は公式を覚える。暗記問題は確実に。苦手なら一部捨ててもOK
第4優先
法規(6問)+ 関連分野(3問)
暗記が中心。過去問パターンを押さえれば短期間で得点できる
選択問題の活用戦略 — 24問を「捨てる」技術
64問中40問を解答するということは、24問は解答しなくていいということ。この「捨てる技術」こそが合格への近道です。
具体的には、以下のように選択を計画しましょう。
| 分野 | 捨てる問題数 | 捨てる候補 |
|---|---|---|
| 電気工学等 | 4問 | 計算が苦手なら電気理論の複雑な計算問題 |
| 電気設備 | 9問 | 電車線(鉄道未経験なら丸ごと)、馴染みのない設備分野 |
| 関連分野 | 5問 | 経験がない分野(土木・建築の細かい知識) |
| 施工管理法 | 0問 | 全問必須(捨てられない) |
| 法規 | 6問 | 馴染みの薄い法律(電気用品安全法の細かい規定など) |
| 合計 | 24問 | — |
実践テクニック:本番での選択の進め方
試験開始後、まず問題全体をざっと眺めて「確実に解ける問題」にチェックをつけます。次に「たぶん解ける問題」をマーク。確実な問題 → たぶん解ける問題 → 残りから選ぶの順番で解答すると、時間のロスが少なく、得点を最大化できます。
合格ラインのシミュレーション
「どのくらい正解すれば合格なのか」を具体的にイメージしてみましょう。
| 分野 | 解答数 | 目標正解数 |
|---|---|---|
| 電気工学等 | 8問 | 5問 |
| 電気設備 | 11問 | 7問 |
| 関連分野 | 3問 | 2問 |
| 施工管理法 | 12問 | 8問 |
| 法規 | 6問 | 4問 |
| 合計 | 40問 | 26問(65%)合格! |
各分野で6〜7割取れれば、トータル26問/40問=65%で余裕を持って合格ラインを超えます。どの分野も「満点」を狙う必要はありません。「6〜7割をまんべんなく」が合格の王道パターンです。
よくある質問・間違いやすいポイント
Q. 選択問題を間違えて多く解答したらどうなる?
指定された解答数を超えてマークした場合、超過した分は採点対象外になる可能性があります(減点対象のケースも)。問題冊子に「No.1〜No.12のうちから8問を選択し解答してください」と書いてあるので、必ず指定数を守りましょう。
Q. 電気の実務経験がなくても大丈夫?
第一次検定は17歳以上なら実務経験不要で受験できます。電気工学等の基礎から学べるテキストを使えば、実務経験がなくても合格は十分可能です。ただし、実務経験がある人は「構内電気設備」や「安全管理」で圧倒的に有利です。
Q. 2級電気工事士と何が違う?
2級電気工事士は「自分で電気工事をする」ための資格。2級電気工事施工管理技士は「電気工事の現場全体を管理する」ための資格です。施工管理技士は工事の計画・品質・安全・工程を管理する立場で、電気工事士よりも広い視野の知識が必要になります。
各分野の解説記事
電気理論・電気機器
電力系統
構内電気設備
受験準備
理解度チェック
ここまでの内容を理解できているか、確認してみましょう。
Q1. 2級電気工事施工管理技士 第一次検定の出題数と解答数は?
Q2. 全問必須で解答しなければならない分野はどれ?
Q3. 電気設備の分野で「捨てやすい」テーマは何?
Q4. 学習の最優先分野はどこ?その理由は?
分野別の解説記事で深く学ぶ
まとめ
2級電気工事施工管理技士の第一次検定は、「選択制」を戦略的に活かすことが合格のカギです。
- 64問中40問を選択して解答。24問は解かなくてOK
- 施工管理法(12問)だけが全問必須。ここを最優先で対策
- 電気設備は20問→11問選択。最も「捨てる自由度」が大きい
- 苦手分野(電車線・計算問題など)は戦略的に捨てる
- 各分野6〜7割の正解率で合格ライン(60%)をクリアできる
選択問題の戦略について、さらに詳しく知りたい方は選択問題の戦略記事(近日公開)もあわせてご覧ください。
実践練習で得点力を鍛える
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