2級電気工事(第二次) ミニテスト

2級電気工事施工管理技士 経験記述(安全管理)練習問題③【無料・模範解答付き】

2級電気工事施工管理技士 施工経験記述(安全管理)ミニテスト 第3回

結論から言います。安全管理の第3回テーマは「火災防止・第三者災害防止」です。感電防止(第1回)、高所作業(第2回)と並ぶ重要テーマであり、特に改修工事では「電気火災の防止」と「建物利用者への安全配慮」が問われます。

電気工事には、溶断作業の火花による火災リスクや、既存建物でのケーブル更新時に防火区画を貫通するリスクがあります。さらに、テナント営業中のビルで工事する場合は一般利用者への安全配慮も不可欠です。「施工経験記述の書き方(安全管理)例文・採点ポイント」を参照しながら取り組みましょう。

テスト情報

形式:記述式(模範解答付き)

問題数:3問(工事概要+課題・対策・結果の記述練習)

テーマ:火災防止・第三者災害防止

目標時間:30分

問題1:工事概要の記述

【問題】

あなたが経験した電気工事のうち、火災防止または第三者災害防止に留意して施工した工事を1つ選び、以下の項目について記述しなさい。

  • 工事名
  • 工事場所
  • 工事の内容(建物の構造・規模、電気工事の概要)
  • 工期
  • あなたの立場

工事概要のポイント

  • 火気使用作業や防火区画貫通が発生する工事を選ぶ(ケーブルラック溶断、配管溶接、金属ダクトの加工など)
  • 改修工事・テナント営業中の建物は第三者災害防止のテーマに最適
  • 建物の用途(商業施設・病院・学校など)と利用者の存在を書くと具体性が増す
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【模範解答例】

工事名 ○○商業施設電気設備改修工事
工事場所 ○○県○○市○○町
工事の内容 SRC造、地上5階・地下1階建、延べ面積12,000m²の商業施設。1階〜3階は店舗が営業中の状態で、幹線ケーブルの更新(CVT325mm²×3本)、分電盤40面の取替え、照明設備のLED化工事。防火区画をまたぐケーブル敷設を含む
工期 令和○年4月~令和○年11月
あなたの立場 電気工事の主任技術者

問題2:技術的課題の記述

【問題】

上記の工事において、火災防止または第三者災害防止の観点から、安全管理上特に留意した技術的課題を1つ挙げ、その課題を選んだ理由とともに記述しなさい。

高得点の課題の書き方

  • 火災防止の場合 —火気使用作業(ガス溶断・溶接)の火花が可燃物に引火するリスクを具体的に書く
  • 防火区画貫通工事の場合 — 耐火構造を損なうと消防法違反になるリスクに触れる
  • 第三者災害防止の場合 — 一般利用者・通行人への飛来落下物・粉塵・騒音のリスクを具体的に
  • 「誰が」「どのような状況で」「どんな被害を受ける可能性があるか」を明記すると説得力が増す
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【模範解答例】

本工事では、1階〜3階の店舗が営業を継続している状態で、各階の防火区画を貫通するケーブルラックの撤去・新設および幹線ケーブルの更新作業を行う必要があった。既設ケーブルラックの撤去にガス溶断器を使用するため、火花や溶融金属(スラグ)が飛散し、直下階の天井仕上げ材や内装可燃物に着火する火災リスクがあった。また、防火区画貫通部の耐火処理を適切に行わなければ、消防法上の防火区画の機能を損なうこととなる。さらに、営業中の店舗への粉塵飛散や工事騒音による利用者への迷惑(第三者災害)も懸念された。このため、火災防止と第三者災害防止の両面での安全管理が技術的課題となった。

問題3:対策と結果の記述

【問題】

問題2で挙げた技術的課題に対して、あなたがとった具体的な対策と、その結果について記述しなさい。対策は2つ以上挙げること。

対策と結果の記述ルール

  • 火気使用作業 — 消火器の配置、火花養生シート、火元責任者の指名、作業後の残火確認を書く
  • 防火区画貫通 — 認定工法による耐火処理(モルタル充填・耐火パテ・ロックウール)に触れる
  • 第三者災害防止 — 仮囲い・養生シート・看板設置・作業時間の制限・粉塵対策を書く
  • 結果は「火災事故・第三者災害ともにゼロ」「無災害で完了」で締める
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<対策>

  1. ガス溶断作業に際し、火元責任者を指名して作業手順書を作成した。溶断箇所の直下および周囲2m以内の可燃物を撤去し、撤去できない部分には防炎シート(スパッタシート)を敷設した。溶断作業場所から5m以内に消火器(ABC粉末10型)を2本配置し、作業完了後30分間は火元責任者が残火確認を行う体制とした。
  2. 防火区画貫通部は、国土交通大臣認定の耐火処理工法を使用した。ケーブル敷設完了後、貫通部の隙間にロックウールを充填し、その両面に耐火パテを塗布して耐火性能を復元した。施工完了後、消防署の中間検査を受けて合格を確認した。
  3. 営業中の店舗区画との境界に仮囲い(軽量鉄骨+石膏ボード)を設置し、粉塵・騒音の飛散を防止した。ガス溶断作業は店舗の営業時間外(22時〜翌6時)に限定し、日中は騒音の少ないケーブル布設・結線作業に工程を組み替えた。工事案内看板を各階エレベーターホールに掲示し、利用者に注意喚起を行った。

<結果>

上記の対策により、ガス溶断作業中を含む全工事期間を通じて火災事故は1件も発生しなかった。防火区画貫通部の耐火処理も消防検査に全箇所合格した。また、店舗営業への影響を最小限に抑えることができ、利用者に対する第三者災害もゼロで工事を完了することができた。

自己採点のポイント

  • 工事概要:火気使用作業や防火区画貫通がある工事を選んでいるか?営業中の施設など第三者がいる環境か?
  • 技術的課題:火災リスク・第三者災害リスクの両方に触れているか?「誰が」「どんな被害を受けるか」が具体的か?
  • 対策:消火器配置・防炎シート・耐火処理・仮囲い・作業時間制限など具体的な対策が書けているか?
  • 結果:「火災ゼロ」「第三者災害ゼロ」と明記しているか?消防検査合格などの客観的評価があるか?

火災防止・第三者災害防止の記述で得点アップするコツ

  • 火気使用作業の手順を具体的に — 「防炎シート敷設→可燃物撤去→消火器配置→溶断→残火確認30分」のように作業手順を時系列で書くと実務力が伝わります
  • 防火区画貫通は「認定工法」を明記 — 「国土交通大臣認定の耐火処理工法」と書くことで法令遵守の姿勢を示せます
  • 第三者災害は「誰を守るか」を明確に — 「営業中の店舗利用者」「通行人」「近隣住民」など、保護対象を具体的に書きましょう
  • 消防検査の合格を結果に書く — 「消防署の中間検査に全箇所合格」は品質と安全の両面で強力な根拠になります

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