2級電気工事施工管理技士 電気設備の施工 ミニテスト 第3回
第3回では試験・検査と受変電設備の据付に関する記述問題を出題します。電気工事が完了した後、絶縁抵抗測定・接地抵抗測定・竣工検査などを行って施工品質を確認する手順は、第二次検定でも頻出のテーマです。
「電気設備の施工②(機器据付・試験調整の記述対策)」を復習してから挑戦しましょう。
テスト情報
形式:記述式(模範解答付き)
問題数:5問(用語の説明+施工上の留意事項)
分野:試験・検査・受変電設備の据付
目標時間:25分(1問あたり5分)
電気設備の施工 ミニテスト(全5問)
問1:絶縁抵抗測定
「絶縁抵抗測定」について、以下の2点を記述しなさい。
(1)絶縁抵抗測定の目的と使用する測定器を説明しなさい。
(2)絶縁抵抗測定の施工上の留意事項を2つ記述しなさい。
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(1)説明
絶縁抵抗測定とは、電線やケーブルの絶縁体(ビニルや架橋ポリエチレン)が正常に機能しているかを確認するための測定である。絶縁抵抗計(メガー)を使用して、電線と大地間(線路と対地間)および電線相互間の絶縁抵抗値を測定する。絶縁抵抗値が基準値を下回ると漏電のリスクがあるため、竣工検査や定期検査で必ず実施する重要な試験である。
(2)施工上の留意事項
①測定前に被測定回路の電源を遮断(停電)し、残留電荷を放電してから測定する。測定電圧は、対地電圧150V以下の回路では125Vのメガーを、対地電圧150V超300V以下の回路では250Vのメガーを、300V超の回路では500Vのメガーを使用する。
②電子機器・インバータ・漏電遮断器などメガーの測定電圧で故障する恐れのある機器は、測定前に回路から切り離す。絶縁抵抗値の判定基準は、対地電圧150V以下の場合は0.1MΩ以上、150V超300V以下の場合は0.2MΩ以上、300V超の場合は0.4MΩ以上である。
問2:接地抵抗測定
「接地抵抗測定」について、以下の2点を記述しなさい。
(1)接地抵抗測定の目的と使用する測定器を説明しなさい。
(2)接地抵抗測定の施工上の留意事項を2つ記述しなさい。
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(1)説明
接地抵抗測定とは、接地極と大地との間の電気抵抗値を測定し、接地工事が所定の基準値(A種10Ω以下、B種計算値以下、C種10Ω以下、D種100Ω以下)を満たしているかを確認する試験である。接地抵抗計(アーステスタ)を使用して測定する。接地抵抗値が基準を超えると、漏電時に感電防止や漏電遮断器の動作が確保できないため、竣工時と定期的に測定が必要である。
(2)施工上の留意事項
①接地抵抗計には補助接地極(P極・C極)が必要であり、被測定接地極から10m以上の間隔を取って一直線上に打ち込む。補助接地極の間隔が近すぎると、各接地極の電位分布が重なり合い、正確な測定値が得られない。
②測定は晴天が数日続いた後の乾燥した状態で行うのが原則である。雨天直後は地面が湿っており接地抵抗値が低く出るため、乾燥時(最も条件が厳しい状態)の値を確認する必要がある。基準値を超える場合は、接地極の追加打ちや、接地抵抗低減剤の使用などの対策を行う。
問3:受変電設備(キュービクル)の据付
「キュービクル式受変電設備の据付」について、以下の2点を記述しなさい。
(1)キュービクル式受変電設備の役割と構成を説明しなさい。
(2)キュービクルを据え付ける際の施工上の留意事項を2つ記述しなさい。
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(1)説明
キュービクル式受変電設備とは、電力会社から高圧(6,600V)で受電した電気を、変圧器によって低圧(200V・100V)に変圧し、建物内の各分電盤へ供給する設備を金属製の箱(キュービクル)に収めたものである。主な構成機器は、断路器(DS)、高圧遮断器(VCB)、高圧負荷開閉器(LBS)、変圧器、進相コンデンサ、計器用変成器(VT・CT)などである。
(2)施工上の留意事項
①キュービクルの周囲には、点検・操作のための保有距離を確保する。操作面(扉のある面)は1m以上、点検面は0.6m以上の空間を設ける。保有距離が不足すると日常の保守点検や緊急時の操作に支障をきたし、消防法や電気設備技術基準への適合が得られない。
②キュービクルの基礎はコンクリート製とし、高さは床面から150mm以上とする。これはケーブルの引込みスペースを確保するとともに、床面の水が浸入するのを防ぐためである。基礎天端は水平に仕上げ、アンカーボルトでキュービクルを確実に固定する。キュービクルの金属製外箱にはA種接地工事(接地抵抗10Ω以下)を施す。
問4:竣工検査の手順
「電気工事の竣工検査」について、以下の2点を記述しなさい。
(1)竣工検査で実施する主な試験・検査項目を3つ挙げなさい。
(2)竣工検査における留意事項を2つ記述しなさい。
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(1)主な試験・検査項目
①絶縁抵抗測定 — 全回路の電線と大地間、電線相互間の絶縁抵抗値を絶縁抵抗計で測定し、基準値以上であることを確認する。
②接地抵抗測定 — 各接地極の接地抵抗値を接地抵抗計で測定し、種別ごとの基準値(A種10Ω以下、D種100Ω以下等)を満たしていることを確認する。
③導通試験 — 全回路の電線が設計図書どおりに接続されているかを、テスター(回路計)やブザーを用いて確認する。分電盤の各ブレーカーと末端のコンセント・照明器具が正しく対応しているかを確認する。
(2)竣工検査における留意事項
①全ての試験・検査結果は竣工検査記録として書面に記録し、発注者に提出する。測定値・測定日時・測定者・使用計器の型式と校正日を記録する。試験結果の記録は、引渡し後のトラブル時の原因究明にも必要となる。
②試験・検査で基準値を満たさない箇所が発見された場合は、原因を調査して是正処置を行い、再測定して基準値を満たすことを確認する。是正処置の内容と再測定結果も記録に残す。基準値を満たさないまま引渡しを行うことは認められない。
問5:耐圧試験(耐電圧試験)
「耐圧試験(耐電圧試験)」について、以下の2点を記述しなさい。
(1)耐圧試験の目的と対象設備を説明しなさい。
(2)耐圧試験の施工上の留意事項を2つ記述しなさい。
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(1)説明
耐圧試験(耐電圧試験)とは、高圧の電気機器やケーブルに通常使用電圧を超える試験電圧を加えて、絶縁耐力(絶縁が破壊されずに耐えられる能力)が十分であるかを確認する試験である。主に受変電設備の新設時や改修後に実施する。6,600Vの高圧機器の場合、最大使用電圧の1.5倍の電圧(10,350V)を10分間連続して加え、絶縁破壊が起こらないことを確認する。
(2)施工上の留意事項
①耐圧試験は高電圧を使用するため、感電事故防止措置を徹底する。試験区域をロープ・バリケードで囲い「高電圧危険」の表示を行う。試験中は監視員を配置し、関係者以外の立入りを禁止する。試験担当者は絶縁用保護具を着用する。
②試験電圧を印加する前に、被試験機器に接続されている計器用変成器(VT・CT)や避雷器(LA)など、試験電圧で損傷する恐れのある機器を回路から切り離す。試験完了後は、被試験機器に残留している電荷を放電棒で確実に放電してから、試験機器の取り外し作業を行う。
自己採点のポイント
- 測定器:絶縁抵抗計(メガー)、接地抵抗計(アーステスタ)を正しく書けているか?
- 基準値:絶縁抵抗の判定基準(0.1MΩ・0.2MΩ・0.4MΩ)、接地抵抗値(10Ω・100Ω)を正確に書けているか?
- 安全対策:停電操作・放電・立入禁止など、試験時の安全措置に触れているか?
- 記録:測定結果の記録・保管について言及しているか?
試験・検査の記述で得点アップするコツ
- 測定器の名称を正確に書く — 「絶縁抵抗計(メガー)」「接地抵抗計(アースハイテスタ)」「検相器」など、正式名称と通称の両方を使えると高評価です
- 判定基準値を暗記 — 絶縁抵抗:低圧回路0.1MΩ以上(対地電圧150V以下)/0.2MΩ以上(150V超300V以下)。接地抵抗:A種10Ω以下、D種100Ω以下。これらは必ず出ます
- 測定手順を時系列で書く — 「停電→検電→測定→記録→通電」のように手順を時系列で書くと実務理解が伝わります
- 竣工検査の項目を具体的に — 「絶縁抵抗測定・接地抵抗測定・導通試験・相回転確認・照度測定」など、検査項目を列挙できると差がつきます
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