用語の説明・留意事項の対策(30秒でわかる要点)
- 出題形式:躯体・仕上げの用語5つから3つ選んで説明+留意事項を記述
- 頻出用語:コールドジョイント、エフロレッセンス、セルフレベリング等
- 書き方:「用語の意味(1〜2文)」→「施工上の留意事項(2〜3文)」
- 攻略:過去10年の出題用語を30個覚えれば9割カバーできる
この問題の出題形式
第二次検定の問題2で出題されます。躯体工事・仕上げ工事の用語が5つ提示され、そのうち2つを選んで①用語の説明と②施工上の留意事項を記述します。第一次検定の知識をベースに、自分の言葉で正確に書ける力が問われます。
用語の説明・留意事項の問題とは?
結論から言います。第二次検定の問題2〜3では、建築施工で使われる用語の説明と施工上の留意事項を記述する問題が出ます。「○○とは何か、簡潔に説明しなさい」「○○を施工する際の留意事項を述べなさい」という形式です。
出題範囲は第二次検定の中でも幅広く、躯体工事と仕上げ工事の両方から出されます。用語の意味を正確に知っているだけでなく、「現場での注意点」を記述できるかがポイントです。ここでは頻出用語を躯体・仕上げに分けて整理し、記述のコツを解説します。建築施工管理ロードマップで学習全体の流れも確認しておきましょう。
出題傾向をチェック
用語の説明と留意事項は第二次検定の問題2・3で出題。躯体工事と仕上げ工事から各1問ずつ、計2問。配点は約20%。鉄筋工事、コンクリート工事、防水工事等の第一次検定の知識が直結するため、しっかり復習しておきましょう。
用語問題の解答テンプレート
具体的な数値・基準を入れると高得点
ポイントは「得意な用語を2つ選ぶ」こと。5つ中2つなので、知っている用語を確実に選びましょう。
用語問題の解答手順
用語の説明と留意事項を記述する際は、以下の3ステップを意識すると的確な解答が書けます。
躯体工事の頻出用語
躯体工事ではコンクリート工事・鉄筋工事・鉄骨工事からの出題が中心です。以下の用語は繰り返し出題されています。
コンクリート工事
| 用語 | 説明・留意事項 |
|---|---|
| スランプ | フレッシュコンクリートの軟らかさ(流動性)を示す値。スランプコーンを引き上げた後の沈下量(cm)で測定します。許容差は±2.5cm(スランプ8〜18cmの場合)。受入検査で必ず確認しましょう。 |
| コールドジョイント | 先に打設したコンクリートと後から打設したコンクリートの間に生じる不連続な面のこと。打重ね時間間隔を2時間以内(外気温25℃以上は1.5時間以内)にして防止します。漏水や構造的弱点の原因になります。 |
| かぶり厚さ | 鉄筋の表面からコンクリート表面までの最短距離。鉄筋を錆から守り、耐久性を確保します。スペーサーで所定のかぶりを確保し、配筋検査で測定します。 |
| 養生 | コンクリート打設後に適切な温度と湿度を保ち、強度発現を促す処理。湿潤養生を普通ポルトランドセメントで5日間以上継続します。詳しくはコンクリート工事の解説を参照してください。 |
| ブリーディング | 打設後のコンクリートから水分が浮き上がる現象。ブリーディング水が残ったまま次の層を打設すると、打継ぎ面の付着力が低下します。水が引いてから打ち継ぐことが大切です。 |
鉄筋工事・鉄骨工事
| 用語 | 説明・留意事項 |
|---|---|
| ガス圧接 | 鉄筋の端面をガス炎で加熱し、圧力を加えて接合する工法。圧接面は直角に切断して清掃し、ふくらみ径は鉄筋径の1.4倍以上を確保します。 |
| 高力ボルト | 鉄骨を接合するための高強度ボルト。締付け力で部材間に摩擦力を発生させます。接合面を清掃して赤錆状態にし、トルク管理で締付け力を確認します。 |
| 完全溶込み溶接 | 母材同士の断面全体を溶融金属で一体化させる溶接方法。超音波探傷試験(UT)で内部欠陥の有無を検査します。鉄骨工事の解説で接合方法の全体像を確認しましょう。 |
| 型枠の存置期間 | コンクリートが十分な強度を発現するまで型枠を外さない期間。柱・壁のせき板はコンクリートの圧縮強度が5N/mm²以上で取外し可能。梁下の支保工は設計基準強度の100%以上が必要です。 |
仕上げ工事の頻出用語
仕上げ工事では防水工事・タイル工事・塗装・内装工事が頻出分野です。第一次検定の知識がそのまま活かせます。
防水・左官・タイル工事
| 用語 | 説明・留意事項 |
|---|---|
| プライマー | 防水層やシーリング材と下地の接着力を高めるために塗布する下塗り材。下地を十分に乾燥させてから塗布し、乾燥前に次工程に入らないことが重要です。 |
| セルフレベリング材 | 床面に流し込むと自然に水平になる床仕上げ用の材料。施工中は窓を閉めて通風を防ぐ(表面が波打つため)。流し込みの厚さは一般に10mm程度です。 |
| 改良圧着張り | 下地面とタイル裏面の両方にモルタルを塗って張る工法。外壁の大型タイルに使用し、接着力が高く剥落防止に有効です。タイル裏面全体にモルタルが行き渡るよう注意します。 |
| ケレン | 塗装前の素地ごしらえで、錆や旧塗膜を除去する作業。ケレンが不十分だと塗膜の密着不良の原因になります。塗装工事で最も重要な工程です。 |
| シーリング工事 | 建物の目地や隙間にシーリング材を充填して防水・気密性を確保する工事。2面接着を基本とし、3面接着にならないようバックアップ材やボンドブレーカーを使用します。 |
塗装・内装・建具工事
| 用語 | 説明・留意事項 |
|---|---|
| オープンタイム | 接着剤を塗ってから張り付けるまでの待ち時間。不足すると壁紙の「目開き」の原因になります。メーカー指定時間を遵守しましょう。塗装・内装工事の解説も参照してください。 |
| GL工法 | GLボンド(石膏系接着剤)をだんご状に塗りつけ、石膏ボードをコンクリート壁に直接張る工法。ボンドの塗り付け間隔を守り、ボードが変形しないよう仮止めします。 |
| 吹付け塗装 | スプレーガンで塗料を噴霧する塗装方法。広い面積を均一に塗れますが、周囲への飛散防止措置が必要です。気温5℃以上、湿度85%以下で施工します。 |
| 建具の取付け | 建具工事では、枠の垂直・水平を確認してから固定します。アルミサッシはモルタル充填前にくさびで仮固定し、建付け調整後に本固定します。 |
記述のコツ:合格点を取る書き方
記述のポイント
- 用語の説明は「何のために使うか」「どういう仕組みか」を2〜3文で簡潔に
- 留意事項は「なぜそれが重要か」を1文 + 「具体的にどうするか」を1〜2文
- 数値を入れると説得力が格段にアップ(温度、日数、厚さ、間隔など)
- 「品質が低下する」「事故が起きる」等のリスクを示すと評価が高い
- 知らない用語が出ても空白にしない。部分点を狙って関連知識を書く
記述問題全般の解答テクニックは「記述問題の解答テクニック」で詳しく解説しています。第二次検定では施工経験記述(品質管理)・施工経験記述(工程管理)・施工経験記述(安全管理)も出題されるため、あわせて準備しておきましょう。
記述例
問題:「コールドジョイント」について説明し、施工上の留意事項を述べなさい。
【解答例】
コールドジョイントとは、先に打設したコンクリートが硬化し始めた後に次のコンクリートを打設したとき、新旧のコンクリートが一体化せずに生じる不連続な面のことである。コールドジョイントが発生すると、その部分から漏水したり、構造的な弱点となったりする。
留意事項として、打重ね時間間隔を外気温25℃未満で2時間以内、25℃以上で1.5時間以内とする。また、打継ぎ面が乾燥しないよう散水し、バイブレーターで十分に締め固めて新旧コンクリートを一体化させる。
問題:「改良圧着張り」について説明し、施工上の留意事項を述べなさい。
【解答例】
改良圧着張りとは、下地面とタイル裏面の両方に張付けモルタルを塗り、タイルを押さえ込んで張る工法である。圧着張りに比べ接着力が高く、外壁の大型タイルの剥落防止に有効である。
留意事項として、張付けモルタルの1回の塗付け面積は2㎡以内とし、塗り置き時間が長くならないよう注意する。タイル裏面にもモルタルを塗り、たたき押さえで十分に密着させる。目地のはみ出しモルタルは早めに除去する。
躯体と仕上げの学習優先順位
用語問題は躯体工事と仕上げ工事から各1問ずつ出題されるため、両方をバランスよく学習する必要があります。特に以下の分野は出題頻度が高い順です。
品質管理のポイントで学ぶ検査基準の数値は、留意事項の記述でそのまま使えます。また、経験記述の対策とあわせて第二次検定全体の得点力を高めましょう。
記述式は自己採点が難しい
用語の記述は「書けているつもり」が一番危険です
第一次検定のマークシートは過去問で自己採点できますが、記述式は「自分の文章が合格レベルかどうか」を自分で判断するのが難しいのが現実です。
特に用語の説明は、定義が不正確でも自分では気づきにくく、留意事項の具体性不足も客観的に判断しづらいポイントです。
添削サービスのある通信講座を活用すれば、プロの目で「定義が正確か」「留意事項に具体性があるか」をチェックしてもらえます。第二次検定の合格率を上げるための有効な手段です。
独学最大の壁 — 「自分の記述が合格レベルかわからない」
第二次検定の記述式は、マークシートと違って自己採点が極めて難しいのが最大の課題です。「具体性が足りない」「因果関係が不明確」といった減点ポイントは、自分では気づきにくいものです。
対策: 職場の上司・先輩に添削を頼むのが理想ですが、難しい場合は通信講座の添削サービス(SAT・JTEX・独学サポート事務局など)の活用を検討してください。プロの採点基準で文章をチェックしてもらえるため、合格率が大きく上がります。
まとめ
- 用語の説明は「何のためのものか」を簡潔に2〜3文で書く
- 留意事項は数値を含めた具体的な注意点を記述する
- 躯体工事はコンクリート・鉄筋・鉄骨、仕上げ工事は防水・タイル・塗装・内装が頻出
- 解答手順は「定義→目的→具体的な留意事項(数値入り)」の3ステップ
- 第一次検定の知識(コンクリート・鉄筋・防水・タイル・塗装・内装など)がそのまま使える
- 施工経験記述・経験記述の対策と並行して準備し、第二次検定の総合力を高めましょう
合格のコツや経験記述の総論も参考にしてください。2級建築施工管理技士の学習全体は「建築施工管理ロードマップ」から計画しましょう。受験概要は「試験の概要」、効率的な勉強法は「勉強法まとめ」で解説しています。第一次検定から始める方は「第一次検定の出題傾向」「第一次検定の攻略法」も確認しておきましょう。
実践練習 — ミニテスト&模擬試験で腕試し
用語説明・留意事項をミニテストで練習しましょう。
第二次検定の本番形式模擬試験もどうぞ。