2級電気工事(第二次) ミニテスト

2級電気工事施工管理技士 ネットワーク工程表 練習問題③【無料・解答解説付き】

2級電気工事施工管理技士 ネットワーク工程表 ミニテスト 第3回

第3回ではバーチャート工程表との比較・ダミー作業・最早/最遅の計算を中心に出題します。第二次検定では「ネットワーク工程表とバーチャート工程表の特徴の違い」を記述させる問題も出題されるため、しっかり押さえましょう。

ネットワーク工程表の記述計算問題対策」を復習してから挑戦しましょう。

テスト情報

形式:計算問題・記述式(模範解答付き)

問題数:5問

分野:バーチャートとの比較・ダミー・最早/最遅計算

目標時間:30分

ネットワーク工程表 ミニテスト(全5問)

問1:バーチャート工程表との比較

ネットワーク工程表とバーチャート工程表について、以下の2点を記述しなさい。

(1)それぞれの特徴を比較して説明しなさい。

(2)ネットワーク工程表がバーチャート工程表より優れている点を2つ記述しなさい。

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(1)特徴の比較

バーチャート工程表は、横棒(バー)で各作業の開始日・終了日・工期を表す図表である。作成が簡単で、各作業の開始・終了時期と進捗状況が一目でわかる。しかし、作業間の相互関係(順序関係・依存関係)が明確でないため、ある作業の遅れが全体工期にどう影響するかを判断しにくい。

ネットワーク工程表は、矢印と結合点で各作業の順序関係と所要日数を表す図表である。作業間の依存関係が明確であり、クリティカルパスやフロートの計算によって、工期に影響する作業を特定できる。ただし、作成に専門知識が必要で、小規模な工事にはやや煩雑である。

(2)ネットワーク工程表の優位性

クリティカルパスが明確になるため、工期を左右する重点管理作業を特定でき、資源(人員・資材)の最適配分が可能になる。

フロート(余裕日数)が計算できるため、ある作業が何日遅れまでなら全体工期に影響しないかを定量的に判断でき、遅延時の対策を合理的に検討できる。

問2:ダミー作業

ネットワーク工程表における「ダミー」について、以下の2点を記述しなさい。

(1)ダミーとは何か説明しなさい。

(2)ダミーが必要となる場面を具体例を挙げて説明しなさい。

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(1)ダミーとは

ダミーとは、ネットワーク工程表において点線の矢印で表される架空の作業であり、所要日数は0日である。実際の作業を表すものではなく、作業間の順序関係(前後関係)だけを示すために用いられる。

(2)ダミーが必要な場面

たとえば、電気工事で「作業E(入線)の先行作業は作業B(配管)と作業C(ケーブルラック)の両方」だが、「作業D(接地工事)の先行作業は作業Bだけ」という場合を考える。もし作業Bの終点と作業Cの終点を同じイベントにすると、作業Dの先行作業にも作業Cが含まれてしまい、実際の順序関係と異なってしまう。

このような場合、作業Bの終点と作業Cの終点を別のイベントにして、その間にダミー(所要日数0の点線矢印)を入れることで、「作業Eは作業Bと作業Cの両方が完了しないと開始できない」が「作業Dは作業Bの完了だけで開始できる」という正しい順序関係を表現できる。

【問3〜問4】共通のネットワーク工程表

以下のアクティビティ表に基づくネットワーク工程表について、問3〜問4に答えなさい。

作業名 先行作業 所要日数
A なし 3日
B なし 5日
C A 4日
D A, B 6日
E B 3日
F C, D 4日
G E, F 2日

問3:最早開始時刻と最遅完了時刻

各作業の最早開始時刻(EST)と最遅完了時刻(LFT)を求め、全体工期を算出しなさい。

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【前進計算(最早開始時刻EST)】

作業A:EST=0日

作業B:EST=0日

作業C:EST=0+3=3日(Aの完了後)

作業D:EST=max(0+3, 0+5)=5日(AとBの両方の完了後。Bが5日かかるので5日目から開始)

作業E:EST=0+5=5日(Bの完了後)

作業F:EST=max(3+4, 5+6)=max(7, 11)=11日(CとDの完了後。D完了が11日目なので11日目から開始)

作業G:EST=max(5+3, 11+4)=max(8, 15)=15日(EとFの完了後。F完了が15日目なので15日目から開始)

全体工期=15+2=17日

【後退計算(最遅完了時刻LFT)】

作業G:LFT=17日

作業F:LFT=17−2=15日

作業E:LFT=17−2=15日

作業D:LFT=15−4=11日

作業C:LFT=15−4=11日

作業B:LFT=min(11−6, 15−3)=min(5, 12)=5日

作業A:LFT=min(11−4, 5−6)... → AはCとDの先行。C起点:LFT=11−4=7、D起点:LFT=11−6=5 → min(7, 5)=5日

クリティカルパス:EST=LFT−所要日数 の作業がクリティカル

A: EST=0, LFT=5, 所要3日 → LFT-所要=2 ≠ EST → TF=2日

B: EST=0, LFT=5, 所要5日 → LFT-所要=0 = EST → クリティカル

D: EST=5, LFT=11, 所要6日 → LFT-所要=5 = EST → クリティカル

F: EST=11, LFT=15, 所要4日 → LFT-所要=11 = EST → クリティカル

G: EST=15, LFT=17, 所要2日 → LFT-所要=15 = EST → クリティカル

クリティカルパス:B → D → F → G(17日)

問4:フロートの計算

問3のネットワーク工程表において、作業A、作業C、作業Eのトータルフロートをそれぞれ求めなさい。

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トータルフロート=LFT − EST − 所要日数

作業A:TF = 5 − 0 − 3 = 2日

(作業Aを含む最長ルート:A→C→F→G = 3+4+4+2 = 13日。クリティカルパス17日 − 13日 = 4日 …ではなくA→D経由で考えると A→D→F→G = 3+6+4+2 = 15日。17-15=2日。LFT法でもTF=5−0−3=2日で一致。)

作業C:TF = 11 − 3 − 4 = 4日

(作業Cを含む最長ルート:A→C→F→G = 3+4+4+2 = 13日。17−13 = 4日。)

作業E:TF = 15 − 5 − 3 = 7日

(作業Eを含む最長ルート:B→E→G = 5+3+2 = 10日。17−10 = 7日。)

問5:工程管理の記述問題

電気工事の工程管理において、ネットワーク工程表を使用する際の留意事項を3つ記述しなさい。

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①クリティカルパス上の作業を重点管理する

クリティカルパス上の作業はフロートが0であり、遅延がそのまま全体工期の延長に直結する。毎日の進捗確認でクリティカルパス上の作業が予定どおり進んでいるかを最優先でチェックし、遅延の兆候があれば早期に対策を講じる。

②工程表を定期的に見直す

工事の進捗に応じて、実際の所要日数が当初計画と異なる場合は工程表を更新(リスケジュール)する。作業の遅延によりクリティカルパスが変動することがあるため、現時点でのクリティカルパスを常に把握しておく。

③他工種(建築・設備)との取り合いを考慮する

電気工事は建築工事(天井下地の施工、仕上げ工事)や機械設備工事と並行して進むことが多い。ネットワーク工程表を作成する際は、他工種の作業完了を先行条件として正しく設定し、作業の輻輳(ふくそう)による手待ちや手戻りが発生しないようにする。

自己採点のポイント

  • 用語の理解:バーチャート・ネットワーク・ダミーの定義を正確に説明できているか?
  • 前進/後退計算:EST・LFTの計算手順を正しく行えているか?
  • フロートの計算:TF=LFT−EST−所要日数 の公式を正しく使えているか?
  • 実務的な記述:工程管理の留意事項が具体的に書けているか?

ネットワーク工程表の総合問題で得点アップするコツ

  • 出題パターンを把握 — ①クリティカルパスの特定②所要工期の計算③フロートの計算④工期短縮。この4パターンが繰り返し出題されます
  • 最早・最遅の計算は「前進計算→後退計算」 — 最早開始は左から右へ(前進)、最遅完了は右から左へ(後退)。この順序を守れば間違えません
  • ダミー(破線矢印)を見落とさない — ダミーは所要日数ゼロの作業で、先行関係だけを示します。ダミーを無視するとクリティカルパスの特定を間違えます
  • 検算の習慣をつける — クリティカルパスの合計日数=工期。これが一致しなければ計算ミスがあります。5分の検算で致命的な失点を防げます

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