2級土木施工管理技士 用語の説明・施工上の留意事項 ミニテスト 第3回
第二次検定では、施工経験記述に加えて「土木用語の説明と施工上の留意事項」を記述する問題が出題されます。指定された用語について、その意味と施工時のポイントを簡潔かつ的確に書く力が求められます。
第3回では、施工管理・法規関連の頻出用語5つについて記述練習を行います。第1回(躯体工事・土工事関連)・第2回(コンクリート工事・基礎工事関連)に続く最終回です。「用語の説明・施工上の留意事項の対策」を参考に挑戦してください。
テスト情報
形式:記述式(模範解答付き)
問題数:5問(各用語について「説明」と「留意事項」を記述)
分野:施工管理・法規関連
目標時間:25分(1問あたり5分)
用語問題の書き方のコツ
- 「説明」は用語の定義・目的・意味を2〜3文で簡潔に書く
- 「留意事項」は施工時に気をつけるべき具体的なポイントを2〜3項目書く
- 数値基準がある場合は必ず数値を含める(「○○cm以下」「○○℃以上」など)
- 抽象的な記述(「注意する」「気をつける」)は避け、具体的に何をするかを書く
用語の説明・留意事項 ミニテスト(全5問)
問1:クリティカルパス
「クリティカルパス」について、以下の2点を記述しなさい。
(1)クリティカルパスとはどのようなものか説明しなさい。
(2)クリティカルパスに関する施工管理上の留意事項を2つ記述しなさい。
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(1)説明
クリティカルパスとは、ネットワーク工程表において、工事の開始から完了までの全経路の中で最も所要日数が長い経路のことである。この経路上の作業日数の合計が、工事全体の最短工期(最早完了日)となる。クリティカルパス上の作業にはフロート(余裕時間)がなく、1日でも遅れると工期全体が延びる。
(2)施工管理上の留意事項
①クリティカルパス上の作業は重点的に進捗管理を行い、遅延が発生した場合は直ちに対策(人員の増強、施工方法の変更など)を講じて工期の遅れを防止する。
②工期を短縮する必要がある場合は、クリティカルパス上の作業を短縮しなければ効果がない。クリティカルパス以外の作業を短縮しても工期は変わらないことに注意する。また、ある作業を短縮するとクリティカルパスが変わることがあるため、全体を再計算して確認する。
問2:ヒストグラム(品質管理)
「ヒストグラム」について、以下の2点を記述しなさい。
(1)品質管理におけるヒストグラムとはどのようなものか説明しなさい。
(2)ヒストグラムを品質管理で活用する際の留意事項を2つ記述しなさい。
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(1)説明
ヒストグラムとは、品質管理で用いるQC7つ道具の一つで、測定データを区間(階級)ごとに分類し、各区間に含まれるデータの個数を棒グラフで表したものである。たとえばコンクリートの圧縮強度試験の結果を区間ごとに集計すれば、強度のばらつき具合や平均値の位置が一目でわかる。データの分布の形状から工程の安定性を判断できる。
(2)品質管理上の留意事項
①ヒストグラムの分布が規格値(上限・下限)の範囲内に収まっているかを確認する。分布が規格値に近づいている場合や、はみ出している場合は工程に異常がある可能性があり、原因を調査して是正措置を講じる。
②ヒストグラムの形状が左右対称の山形(正規分布)でない場合(二山分布、裾引き型など)は、異なるロットの混在や測定方法の不備など、特殊な原因が潜んでいる可能性がある。形状の異常に注意して管理する。
問3:作業主任者
「作業主任者」について、以下の2点を記述しなさい。
(1)作業主任者とはどのようなものか説明しなさい。
(2)作業主任者の選任に関する留意事項を2つ記述しなさい。
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(1)説明
作業主任者とは、労働安全衛生法第14条に基づき、特に危険な作業を行う場合に事業者が免許所持者または技能講習修了者の中から選任しなければならない者である。作業主任者は、作業方法の決定、労働者の指揮、器具や安全装置の点検、保護具の使用状況の監視などの職務を行う。土木の現場では、型枠支保工の組立て・解体、足場の組立て、土止め支保工の作業などで選任が必要になる。
(2)選任に関する留意事項
①作業主任者は、その作業に対応した技能講習を修了した者から選任しなければならない。たとえば「土止め支保工作業主任者」の技能講習を修了した者でなければ、土止め支保工の組立て作業の作業主任者にはなれない。
②作業主任者を選任したときは、その者の氏名と職務内容を作業場の見やすい場所に掲示して、作業に従事する労働者に周知しなければならない(労働安全衛生規則第18条)。
問4:建設副産物
「建設副産物」について、以下の2点を記述しなさい。
(1)建設副産物とはどのようなものか説明しなさい。
(2)建設副産物に関する施工上の留意事項を2つ記述しなさい。
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(1)説明
建設副産物とは、建設工事に伴って副次的に生じる物品の総称で、建設発生土(掘削で生じた土砂)と建設廃棄物(コンクリート塊、アスファルト塊、建設発生木材など)に大別される。建設リサイクル法では、一定規模以上の工事においてコンクリート・アスファルト・木材の分別解体と再資源化が義務付けられている。
(2)施工上の留意事項
①建設廃棄物は現場内で種類ごとに分別して保管し、コンクリート塊は再生砕石に、アスファルト塊は再生アスファルトにリサイクルするなど、適切な再資源化施設に搬出する。混合廃棄物にしてしまうとリサイクルが困難になる。
②建設発生土については、他の工事現場での盛土材としての利用(土砂の相互利用)を優先的に検討し、やむを得ない場合は指定された受入地に搬出する。不法投棄は廃棄物処理法により厳しく罰せられる。
問5:指定仮設と任意仮設
「指定仮設と任意仮設」について、以下の2点を記述しなさい。
(1)指定仮設と任意仮設の違いを説明しなさい。
(2)仮設工事に関する施工上の留意事項を2つ記述しなさい。
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(1)説明
指定仮設とは、発注者が設計図書で仮設の構造・規模・施工方法などを具体的に指定したものである。施工者は原則として指定された内容に従って施工しなければならず、変更する場合は発注者の承認が必要となる。
任意仮設とは、仮設の構造や施工方法が施工者の裁量に任されているものである。施工者が自らの経験と技術力に基づいて最適な方法を選定できるが、安全性や品質を確保する責任は施工者が負う。公共工事では、仮設は原則として任意仮設とされることが多い。
(2)施工上の留意事項
①任意仮設であっても、仮設構造物の強度・安定性を計算で確認し、安全に施工できることを施工計画書に明記する。「任意」は「自由にやってよい」ではなく、安全確保の責任が施工者にあるということである。
②仮設構造物は本体工事完了後に速やかに撤去し、現場の原状回復を行う。また、仮設の設置・撤去にあたっては、周辺の交通や住民への影響を最小限に抑える計画を立てる。
自己採点チェックリスト
| チェック項目 |
OK? |
| 各用語の「定義・目的」を明確に書いたか |
□ |
| 留意事項に具体的な数値基準を含めたか |
□ |
| 「注意する」だけでなく「具体的に何をする」を書いたか |
□ |
| 各問題を5分以内で書けたか |
□ |
全3回の用語ミニテストまとめ
全3回で取り上げた用語(計15語)
- 第1回(躯体・土工事):コールドジョイント、法面保護工、土量の変化率、かぶり、締固め
- 第2回(コンクリート・基礎):スランプ、ブリーディング、AEコンクリート、土留め工、支持力
- 第3回(施工管理・法規):クリティカルパス、ヒストグラム、作業主任者、建設副産物、指定仮設と任意仮設
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