2級土木施工管理技士 ネットワーク工程表・バーチャート ミニテスト 第3回
第二次検定では、ネットワーク工程表やバーチャートに関する計算問題・記述問題が出題されます。第1回(基本計算)・第2回(工期短縮・応用)に続く最終回として、総合的な応用問題を5問出題します。
「ネットワーク工程表・バーチャートの解き方(記述式)」を復習してから挑戦しましょう。
テスト情報
形式:計算問題・記述式(模範解答付き)
問題数:5問
分野:総合応用(ダミー・複数クリティカルパス・出来高曲線)
目標時間:30分
ネットワーク工程表・バーチャート ミニテスト(全5問)
【問1〜問4】共通のネットワーク工程表
以下のアクティビティ表に基づくネットワーク工程表について、問1〜問4に答えなさい。
| 作業名 |
先行作業 |
所要日数 |
| A |
なし |
3日 |
| B |
なし |
6日 |
| C |
A |
8日 |
| D |
A, B |
5日 |
| E |
B |
4日 |
| F |
C, D |
4日 |
| G |
D, E |
5日 |
| H |
F, G |
2日 |
問1:全ルートとクリティカルパス
全ルートの所要日数をそれぞれ計算し、クリティカルパスと全体工期を求めなさい。
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各ルートの所要日数:
※DはA,Bの両方が先行。Aは3日、Bは6日なので、Dの開始は6日目以降。
ルート①:A→C→F→H = 3+8+4+2 = 17日
ルート②:A→D→F→H = (Dは6日目開始)6+5+4+2 = 17日
ルート③:A→D→G→H = 6+5+5+2 = 18日
ルート④:B→D→F→H = 6+5+4+2 = 17日
ルート⑤:B→D→G→H = 6+5+5+2 = 18日
ルート⑥:B→E→G→H = 6+4+5+2 = 17日
クリティカルパス:B → D → G → H(ルート⑤、18日)
※ルート③(A→D→G→H)も18日だが、DはBの完了(6日目)を待つのでBがクリティカルパスの起点。
全体工期:18日
問2:作業Cのフロート
作業Cのトータルフロートを求めなさい。計算過程も示すこと。
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作業Cを含むルート:
ルート①:A→C→F→H = 3+8+4+2 = 17日
トータルフロート = クリティカルパスの日数 − 作業Cを含む最長ルートの日数
= 18日 − 17日 = 1日
作業Cは1日まで遅れても全体工期に影響しない。ただし余裕が1日しかないため、ほぼクリティカルパスに近い作業である。
問3:複数作業の同時遅延
作業Eが2日遅延し、同時に作業Cが1日遅延した場合、全体工期にどのような影響があるか。理由とともに記述しなさい。
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作業Eが2日遅延した場合:
ルート⑥:B→E→G→H = 6+(4+2)+5+2 = 19日
作業Eのトータルフロート=18−17=1日。2日遅延はフロートを1日超過するため、全体工期が1日延びる。
作業Cが1日遅延した場合:
ルート①:A→C→F→H = 3+(8+1)+4+2 = 18日
作業Cのトータルフロートは1日。1日遅延はフロートぴったりなので、工期への影響はない。
結論:全体工期は1日延びて19日になる。作業Eの遅延(2日)により、ルート⑥(B→E→G→H=19日)が新たなクリティカルパスとなる。作業Cの遅延は単独ではフロート内に収まるが、同時にルート①も18日となり余裕がなくなる。
問4:工期短縮の記述
工期を短縮するための一般的な方法を2つ記述しなさい(ネットワーク工程表の観点から)。
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方法①:クリティカルパス上の作業の所要日数を短縮する
人員や機械を増やして作業速度を上げる、施工方法を変更する(例:プレキャスト化で現場作業を減らす)などにより、クリティカルパス上の作業日数を減らす。ただし、品質や安全を犠牲にしない範囲で行う必要がある。
方法②:作業の並行化(ファストトラッキング)
本来は直列(順番に行う)で計画していた作業を、一部並行して実施することで工期を短縮する。たとえば、コンクリート打設が完了した区画から順次次工程に着手する「区画分け施工」により、全体の待ち時間を減らすことができる。
問5:バーチャート進捗管理
以下のバーチャートにおいて、第6日目終了時点で計画と実績の累計出来高を比較し、工程の進捗状況を判断しなさい。
| 作業 |
計画期間 |
出来高 |
| A |
1〜3日目 |
30% |
| B |
2〜6日目 |
50% |
| C |
7〜10日目 |
20% |
実績:第6日目終了時点で作業Aは完了(30%)、作業Bは60%まで進行(出来高=50%×60%=30%分)
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計画の累計出来高(第6日目終了時点):
作業A:完了 → 30%
作業B:完了(1〜6日目で全5日分) → 50%
作業C:未着手(7日目開始) → 0%
計画累計:30% + 50% = 80%
実績の累計出来高(第6日目終了時点):
作業A:完了 → 30%
作業B:60%進行 → 50% × 60% = 30%
実績累計:30% + 30% = 60%
判定:計画80%に対して実績60%であり、20%の遅れが生じている。
作業Bが予定どおり完了していないことが遅れの原因。作業Bの残り(出来高で20%分)を急いで完了させるとともに、作業Cの開始にも影響が出る可能性があるため、人員の増強等の対策が必要である。
全3回のまとめ
全3回で学んだポイント
- 第1回:クリティカルパスの求め方、フロートの基本計算、出来高計算
- 第2回:工期短縮の考え方、バーチャートとの比較、応用計算
- 第3回:複数遅延の影響分析、工期短縮手法の記述、進捗管理
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