ネットワーク工程表・バーチャートの記述対策(30秒でわかる)
- 出題位置:第二次検定・問題4で毎年出題→唯一「明確な正解がある」計算問題
- 解法4ステップ:全ルート洗い出し→日数合計→最長=CP→フロート計算
- 記述のコツ:計算過程を省略せず書く+用語(CP・TF・FF)の定義も添える
- バーチャート:出来高曲線の作成+予定と実績の比較が出題される
- 得点戦略:計算問題で満点を取れば他の記述問題に余裕ができる
結論から言います。第二次検定のネットワーク工程表・バーチャートの問題は、解き方のパターンさえ覚えれば確実に満点が取れるボーナス問題です。第一次検定(マークシート)と違い、記述式では計算過程や用語の説明も求められますが、やることは同じ。落ち着いて手順どおりに解けば得点源になります。
なぜネットワーク工程表の問題は得点源になるのか?
第二次検定の記述問題のなかで、ネットワーク工程表・バーチャートの問題は唯一「明確な正解がある計算問題」です。施工経験記述や用語説明は採点者の主観が入りますが、クリティカルパスやフロートの計算は答えが1つに決まるため、手順を正しく踏めば満点が取れます。逆に言えば、ここで落とすのは非常にもったいない。配点も大きいため、最優先で対策すべき分野です。
ネットワーク工程表の出題傾向|第二次検定で毎年出題
出題データ
ネットワーク工程表の記述問題は第二次検定の問題4で出題。「工程管理(第一次検定の解説)」で学んだクリティカルパス・フロートの計算を手書きで解く力が問われます。毎年ほぼ確実に出題されるため、対策しない手はありません。
第二次検定の全体像は「2級土木 第二次検定の出題傾向と攻略法」で解説しています。「2級土木の勉強法」の記事も参考にしてください。
第二次検定の出題パターン|CP計算・フロート・出来高曲線
第二次検定では、ネットワーク工程表またはバーチャートが与えられ、以下のような設問が出されます。
📜 よくある設問パターン
- クリティカルパスを求めよ
- 全体の所要工期を求めよ
- 指定された作業のフロート(余裕時間)を求めよ
- ある作業が○日遅延した場合、工期への影響を答えよ
- バーチャートから出来高曲線を作成せよ
ネットワーク工程表の解き方|記述式4ステップ
開始→終了まで、すべての経路を書き出す
ダミー(点線矢印)は0日として計算
最も日数が多い経路が全体工期を決める
CP日数 − そのルート日数 = トータルフロート
手順1:全ルートの洗い出し
開始イベントから終了イベントまで、すべてのルート(経路)を書き出します。ダミー矢印も忘れずに経路に含めてください。試験本番ではルートの書き漏らしが最大のミスです。
手順2:各ルートの所要日数を合計
各ルートのアクティビティ(作業)の所要日数を足します。ダミー(点線矢印)の日数は0日です。
手順3:最長ルート=クリティカルパス
💡 計算例
ルート①:A(3日)→B(5日)→E(4日)→G(3日)=15日
ルート②:A(3日)→C(7日)→F(2日)→G(3日)=15日
ルート③:A(3日)→C(7日)→ダミー(0日)→E(4日)→G(3日)=17日
ルート④:A(3日)→D(4日)→F(2日)→G(3日)=12日
→ 最長のルート③(17日)がクリティカルパス
→ 全体工期=17日
手順4:フロートの計算
| フロートの種類 | 計算方法 |
|---|---|
| トータルフロート | クリティカルパスの日数 − その作業を含む最長ルートの日数 |
| フリーフロート | 後続イベントの最早開始時刻 − 当該作業の最早完了時刻 |
上の例でルート①の作業Bのトータルフロートは:17日−15日=2日。つまり作業Bは2日まで遅れても工期に影響しません。
なぜフロートの理解が重要なのか?
実際の土木工事現場では、天候不良や資材の遅れなど予定どおりに進まないことが日常です。フロートを正しく把握していれば「この作業は2日遅れても大丈夫」「この作業は1日も遅れてはいけない」と判断でき、限られた人員や重機を最も効果的に配置できます。試験だけでなく現場でも必須の知識です。
バーチャートと出来高曲線の問題|作成手順と読み取り方
📜 出来高の計算手順
- 各作業の1日あたりの出来高(%)を求める(その作業の出来高÷所要日数)
- 各日ごとに進行中の作業の出来高を合算する
- 累計出来高を時系列でプロットすれば出来高曲線(S字カーブ)になる
出来高曲線がS字カーブになるのは、工事序盤は準備作業が多く進捗が緩やか、中盤に多くの作業が並行して進み急上昇、終盤は仕上げ作業で再び緩やかになるためです。この形を理解しておくと、「曲線がおかしい」=「計算ミス」の自己チェックに使えます。
記述式の解答の書き方|計算過程の示し方【重要】
⚠ 記述式で注意すること
- 計算過程を書く:答えだけでなく、各ルートの合計日数を示す
- クリティカルパスは経路で表記:「A→C→ダミー→E→G」のように矢印で示す
- フロートの計算式も書く:「17日−15日=2日」のように
- 単位を忘れない:「17日」「2日間」など
💡 記述式の模範解答例
問:クリティカルパスを求め、全体工期を答えよ。
「各ルートの所要日数を求めると、
ルート①:A→B→E→G=3+5+4+3=15日
ルート②:A→C→F→G=3+7+2+3=15日
ルート③:A→C→ダミー→E→G=3+7+0+4+3=17日
ルート④:A→D→F→G=3+4+2+3=12日
最長経路はルート③(17日)であるため、
クリティカルパス:A→C→ダミー→E→G
全体工期:17日」
第二次検定の対策に通信講座・添削を活用する
独学の壁:計算問題は解けても、記述全体で合格点を取る必要がある
ネットワーク工程表の計算問題はパターンを覚えれば独学でも十分に対策できます。しかし第二次検定は工程表だけで合否が決まるわけではありません。問題1の施工経験記述や、問題2・3の用語説明・施工管理法の記述など、「自分の文章が合格レベルか判断できない」問題が大半を占めます。
特に施工経験記述は配点が大きく、独学では「この書き方で合格ラインに届いているか」がわかりません。通信講座の添削サービスを利用すれば、プロの採点者から「この表現は減点される」「数値をここに入れると説得力が増す」といった具体的なフィードバックを受けられます。計算問題で確実に点を取りつつ、記述問題も添削で仕上げることが合格への最短ルートです。
よくある質問と記述のひっかけポイント
Q. 記述式でクリティカルパスを答えるとき、どう書けばいい?
A. 「クリティカルパスは①→③→⑤→⑥で、所要工期は25日」のように、経路(イベント番号の列挙)と所要日数の両方を書きましょう。経路だけ書いて日数を書き忘れる、日数だけ書いて経路を示さない、はどちらも減点対象です。
Q. ダミー(点線矢印)を含むルートも書き出す必要がある?
A. はい、必ず含めます。ダミーの所要日数は0日ですが、前後関係を正しく反映するためにルートに含める必要があります。ダミーを無視するとルートの漏れが発生し、クリティカルパスを間違える原因になります。
Q. フロートの計算で「トータルフロート」と「フリーフロート」を間違えやすいのですが…
A. トータルフロート(TF)=その作業の最遅完了日−最早完了日(全体工期に影響しない最大余裕)。フリーフロート(FF)=後続作業の最早開始日−当該作業の最早完了日(後続に影響しない余裕)。問題文で「フロート」とだけ聞かれたら通常はTFを指しますが、FF指定がある場合は区別して解答しましょう。
合格答案 vs 不合格答案|ネットワーク工程表の記述比較
合格パターン
- 「全ルートを列挙:A→C→E=22日、A→D→E=18日、B→D→E=20日」
- 「最長ルートA→C→E=22日がクリティカルパス」
- 「作業Dのトータルフロート=22−18=4日」
→全ルート列挙+計算過程+答えが明確
不合格パターン
- 「クリティカルパスは22日」(経路が未記載)
- 「フロートは4日」(計算過程が不明)
- ダミーを含むルートを見落としている
→計算過程なし・経路未記載・ルート漏れ
理解度チェック
Q1. クリティカルパス上の作業のフロートは何日ですか?
Q2. 工期を短縮するには、どの経路の作業を短縮すればよいですか?
Q3. 上の計算例で、作業Dのトータルフロートは何日ですか?
まとめ|ネットワーク工程表は満点を狙える得点源
この記事のポイント
- ネットワーク工程表は第二次検定・問題4で毎年出題される得点源
- 全ルートを書き出し、最長ルート=クリティカルパス
- フロート=クリティカルパスの日数 − そのルートの日数
- 記述式では計算過程と経路表記を必ず書く(答えだけでは減点)
- バーチャートの出来高問題は1日あたりの出来高を各日で合算
- 計算問題で確実に点を取り、記述問題は添削で仕上げるのが合格の最短ルート
工程管理の第一次検定レベルの知識は「工程管理(第一次検定の解説)」で復習できます。他の第二次検定対策は「出題傾向と攻略法」で全体像を確認してください。
第二次検定 対策シリーズ
- 施工経験記述(品質管理)
- 施工経験記述(工程管理)
- 施工経験記述(安全管理)
- 用語の説明・施工上の留意事項
- この記事 → ネットワーク工程表(記述式)
- 施工管理法の記述対策
- 法規対策(穴埋め・条文記述)