ロードマップ

1級土木施工管理技士 第二次検定の攻略法【2026年・経験記述対策】

最初に押さえる結論

  • 令和8年度の第二次検定は2026年10月4日、13時15分〜16時00分の165分です。
  • 公式の試験形式は記述式。令和7年度は問題1〜3が必須、問題4〜7から2問、問題8〜11から2問を選ぶ構成でした。
  • 経験記述は文章の丸暗記ではなく、実際の工事記録から課題・検討・措置・評価を再構成する練習が有効です。
  • 配点内訳と公式解答は公表されていません。本記事の答案点検法と時間配分は、公式採点基準ではなく学習用の提案です。

1級土木施工管理技士の第二次検定は、知識を知っているだけでなく、現場条件に合わせて施工管理上の判断を文章にできるかが問われます。この記事では、令和8年度の受検の手引と、最新公表済みの令和7年度試験問題を基準に、確認できる事実と当サイトの学習提案を分けて整理します。

更新日:2026年7月28日。試験年度によって設問・選択区分は変わる可能性があります。受検前は必ず試験実施機関の最新資料をご確認ください。

令和8年度・第二次検定の公式情報

試験日
2026年10月4日(日)
試験時間
13:15〜16:00(165分)
合格基準
得点60%以上

令和8年度の受検の手引では、施工管理法について記述式による筆記試験を行い、合格基準は得点60%以上とされています。ただし合格基準は、試験の実施状況などを踏まえて変更される可能性があります。入室時刻は13時00分までです。

申込みと受検資格も別に確認

新・旧受検資格の経過措置や申込期間は答案対策とは別の重要事項です。日程と必要書類は1級土木の受験資格・申込方法・試験日程で整理しています。

令和7年度の出題構成を正確に読む

令和7年度の公式問題は全11問が掲載されていますが、11問すべてに答える形式ではありません。解答するのは、必須3問と選択4問の合計7問です。

区分 令和7年度の内容 解答数
問題1〜3 経験記述(品質管理・環境対策)と安全管理 全問必須
問題4〜7 軟弱地盤、鉄筋、地下埋設物、施工計画 4問から2問
問題8〜11 コンクリート、ICT土工、機械掘削、擁壁施工 4問から2問

選択問題は、各区分で3問以上解答すると減点される旨が問題冊子に明記されています。最初に選択欄へ印を付け、解答数を最後にもう一度確認することが大切です。

また「記述式」には、長い論述だけでなく、空欄への語句・数値の記入、指定数の留意事項、施工手順表の補完なども含まれます。単に長文を書く試験だと考えず、設問が要求した個数と粒度で答える練習が必要です。

令和7年度11問の「答え方」を分類する

同じ記述式でも、必要な答え方は問題ごとに異なります。次の表は出題内容のコピーではなく、公式問題を学習目的で分類したものです。1年度分だけから次年度の出題を予想するためではなく、自分が苦手な回答形式を見つけるために使ってください。

問題 令和7年度の主題 要求された答え方
1 経験工事の品質管理 工事概要、課題・検討、処置・評価
2 同じ工事の環境対策 課題・検討、処置・評価
3 整地等の危険防止 法令上の措置を2つ記述
4〜7 軟弱地盤、鉄筋、埋設物、施工計画 語句・数値を補い、4問から2問選択
8 コンクリートの打継目 2項目へ留意点を各1つ
9 TS・GNSSによる盛土管理 4項目から2つ選び実施事項を記述
10 機械掘削・積込みの安全 事業者が行う防止対策を5つ
11 プレキャストL型擁壁 3工程から2つ選び、工種名と留意点

ここから分かるのは、専門用語の暗記だけでは足りないということです。「2つ」「5つ」の指定数、選択した番号、施工順序、理由や留意点まで含め、問題文の指示を解答欄へ変換する力を鍛える必要があります。

経験記述を最優先で準備する理由

経験記述を優先する理由は「配点が特に高いとされるから」ではありません。配点内訳は公表されていないため、そのような断定には根拠がありません。優先する理由は、令和7年度問題に次の厳しい条件が明記されていることと、事前に事実確認が必要な答案だからです。

  • 問題1の工事概要または設問1に無記載・記述漏れがある場合は不合格となる。
  • 設問で求められた内容以外を記述した場合も不合格となる。
  • 自分が経験した工事ではないことが判明した場合は失格となる。

令和7年度は、問題1で同じ工事の品質管理、問題2で環境対策が問われました。従来語られがちな「品質・安全・工程の3作文を丸暗記」という準備では、年度固有の問い方や自分の担当範囲に対応できません。

工事名を置き換えただけの答案は避ける

立場、工種、数量、現場条件、課題、検討理由、実施結果がつながっていない文章は、実務経験の説明として不自然になります。テンプレートは文章の骨格にだけ使い、事実は必ず自分の施工記録から組み立ててください。

経験記述は「事実台帳」から作る

いきなり完成答案を書くより、まず1工事につき次の事実を1枚にまとめます。現場で自分が確認できなかった数値や、仕様条件によって変わる管理値を後から作らないことが、答案の一貫性につながります。

確認項目 記録から拾う内容 確認先の例
工事概要 工事名、発注者、場所、工期、主な工種・施工量 契約書、工事台帳
自分の役割 立場、担当範囲、判断・確認した事項 施工体制、業務記録
現場条件 地盤、地下水、周辺環境、交通、作業時間など 図面、調査資料、写真
管理の証拠 試験値、測定頻度、出来形、是正前後、評価 品質・出来形記録

令和7年度の設問に合わせる4段階

1. 現場状況と技術的課題
どの条件により、何を確保することが難しかったか。
2. 検討した項目
候補や確認事項を挙げ、選定判断が見えるようにする。
3. 対応処置
誰が、何を、どの時点・方法で実施したか。
4. 評価
記録や測定で何を確認し、課題がどう収束したか。

数値は多ければよいのではありません。設計図書、施工計画書、試験成績、出来形記録などで確認でき、課題や評価に関係する数値だけを使います。たとえばコンクリート温度やスランプの基準は施工条件・仕様で変わるため、記憶だけで一律の値を書かないようにします。

品質管理と環境対策の答案点検

次のチェックは当サイト独自の自己点検用で、公式採点基準ではありません。完成答案を読むときは、一文ごとの美しさより、設問との対応と事実のつながりを確認してください。

品質管理(令和7年度・問題1)

  • 「品質を確保した」ではなく、確保対象となる品質特性を特定しているか。
  • 現場状況が、その技術的課題を生じさせた理由になっているか。
  • 検討項目と採用した対応処置の間に飛躍がないか。
  • 評価が感想で終わらず、試験・測定・出来形などの確認結果に結び付いているか。

環境対策(令和7年度・問題2)

  • 周辺生活環境、自然環境、建設副産物のどの影響を扱うか明確か。
  • 騒音・振動などを挙げるだけでなく、発生源と周辺条件を説明しているか。
  • 対策後の評価方法があるか。苦情がなかったことだけを唯一の評価にしていないか。
  • 自分の立場で実施・確認した範囲を超えていないか。

知識・選択問題は「選べる得点源」を作る

令和7年度は、問題4〜7と問題8〜11で、それぞれ2問を選びました。選択戦略は、頻出語を広く眺めるより、過去問題を一度解いて「設問どおりの数を短く書ける分野」を見極めるのが先です。

  1. 公式問題を時間を測らず解く:用語を知っていても文章にできない分野を分ける。
  2. 同じ区分で候補を3分野持つ:本番で難しい問いが出ても2問を選べる余裕を作る。
  3. 誤答を要求動詞で分類する:「語句」「理由」「留意点」「実施事項」「施工手順」のどこで外したか記録する。
  4. 条件付き数値は出典へ戻る:法令、設計図書、共通仕様書など、適用条件と一緒に覚える。

試験実施機関は第二次検定の公式解答を公表していません。過去問題を復習するときは、市販教材の解説を照合し、法令や仕様に関わる内容は一次資料で再確認してください。教材選びは1級土木のおすすめテキスト・参考書も参考にできます。

165分の時間配分を決めてから演習する

下表は当サイトの練習用モデルです。得意分野や筆記速度に合わせて調整し、必ず165分の通し演習で検証してください。

工程 目安 確認すること
全体確認・選択 10分 選択欄、要求数、経験記述テーマを読む
問題1・2 55分 工事概要と課題・措置・評価の整合
問題3 15分 要求された2つを重複なく記述
問題4〜7 35分 選択2問だけに解答
問題8〜11 35分 選択2問だけに解答
見直し 15分 無記載、選択数、単位、主語を確認

経験記述を最後に回すと、工事概要と設問の対応を点検する時間が不足しやすくなります。一方で最初から清書を始めるのも危険です。全設問を見て選択問題を決めた後、答案の骨子を短く作ってから書き始めます。

6週間で仕上げる学習順序

期間 中心課題 完了条件
1週目 公式問題で構成と要求動詞を把握 必須・選択を説明できる
2〜3週目 経験工事の事実台帳と答案骨子 記録と全記述が対応する
4週目 選択候補を各区分3分野へ絞る 指定数で短く書ける
5週目 165分の通し演習 選択ミス・時間超過がない
6週目 誤答と答案の事実確認 同じ誤りを再現しない

難易度や直近の合格率を学習計画に反映したい方は、1級土木の合格率・難易度の推移もあわせて確認してください。

失点につながりやすい5つの準備ミス

  1. 過去のテーマを次年度にも断定する:令和7年度の品質管理・環境対策は重要な資料ですが、令和8年度の出題を保証しません。
  2. 配点推測で勉強時間を決める:非公表の内訳ではなく、失格条件、解答数、現在の弱点で優先順位を決めます。
  3. 完成作文だけを暗記する:設問の切り口が変わると対応できません。事実台帳と論理の順序を再現できるようにします。
  4. 具体性のために数値を作る:誤った数値は具体性ではありません。記録で確認できる値だけを書きます。
  5. 選択数を確認しない:令和7年度問題では各選択区分で3問以上の解答は減点対象です。

公式資料と次に読む記事

最後の自己点検

公式問題で解答区分を確認し、経験記述は工事記録と照合し、165分で選択数まで見直せるかを通し演習してください。「覚えた文章を書く」のではなく、「問われた条件に、実際の経験と根拠で答える」ことが第二次検定対策の中心です。

-ロードマップ