1級建築施工管理技士 躯体施工 用語・留意事項 ミニテスト 第2回
第2回では鉄骨工事・型枠工事に関する用語を練習します。鉄骨の接合方法・溶接欠陥・型枠の構造に関する用語は頻出です。
「躯体施工 用語・留意事項」を復習してから挑戦しましょう。
テスト情報
形式:記述式(模範解答付き)
問題数:5用語から3つを選択して記述
テーマ:鉄骨工事・型枠工事
目標時間:30分
【問題】
次の5つの用語から3つを選び、それぞれについて「用語の説明」と「施工上の留意事項」を記述しなさい。
- トルシア形高力ボルト
- アンダーカット
- スタッド溶接
- 型枠の側圧
- 支保工
鉄骨・型枠用語の記述ポイント
- 鉄骨関連の用語は検査方法・品質基準をセットで書く
- 溶接欠陥は「欠陥の状態」→「発生原因」→「防止対策」の流れ
- 型枠は安全と品質の両面から留意事項を書ける
用語1:トルシア形高力ボルト
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用語の説明
ボルト軸部の先端にピンテールが設けられた高力ボルト。専用の電動レンチで締め付けると、所定のトルクに達した時点でピンテールが破断し、締付け完了を目視で確認できる。締付け管理が容易で品質が安定するため、建築鉄骨の摩擦接合に最も多く使用される。
施工上の留意事項
締付けは1次締め→マーキング→本締めの順で行う。ボルト群の締付け順序は中央から外側に向かって締め付ける。本締め後にマーキングのずれを確認し、共回り(ナットとボルトが一緒に回転する現象)が発生したボルトは新しいセットに全数交換する。ボルトは未開封のまま工事現場に搬入し、開封は施工当日とする。湿気や錆がトルク係数に影響するため、乾燥した場所で保管する。
用語2:アンダーカット
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用語の説明
溶接ビードの止端部(ビードと母��の境界)に沿って、母材がえぐれて溝状になった溶接欠陥。断面が減少するとともに応力集中の原因となり、疲労強度を低下させる。
施工上の留意事項
アンダーカットの深さが0.3mm以下であれば許容されるが、超える場合は補修溶接を行う。発生原因は溶接電流が過大、溶接速度が速すぎる、ウィービング幅が大きすぎるなどである。溶接条件(電流・電圧・速度)を適切に管理し、溶接工の技量確認(試験溶接)を事前に行う。外観検査は全溶接部について目視で実施する。
用語3:スタッド溶接
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用語の説明
鉄骨梁の上フランジに頭付きスタッド(シアコネクター)をアーク溶接で取り付ける工法。合成梁としてコンクリートスラブと鉄骨梁を一体化し、せん断力を伝達する役割を持つ。
施工上の留意事項
溶接後の検査は打撃曲げ検査(15°曲げて溶接部に割れがないことを確認)を1ロットにつき1本実施する。スタッドの軸方向の仕上がり高さの許容差は±2mm、傾きは5°以内とする。溶接前にフランジ面の錆・塗料・水分を除去する。デッキプレートを貫通して溶接する場合は、デッキプレート厚さが1.2mm以下であることを確認する。
用語4:型枠の側圧
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用語の説明
フレッシュコンクリートを型枠に打ち込んだ際に、型枠の側面に作用する水平方向の圧力。液体と同様にコンクリートの打込み高さに比例して増大するが、凝結の進行とともに液圧より小さくなる。
施工上の留意事項
側圧は打込み速さが速いほど、スランプが大きいほど、コンクリート温度が低いほど大きくなる。型枠の設計にあたっては、想定する打込み速さとコンクリート温度から側圧を計算し、セパレーターの間隔とフォームタイの本数を決定する。側圧に対して型枠の強度が不足すると型枠のはらみ・破壊が生じ、コンクリートが漏出して形状不良や安全事故の原因となる。
用語5:支保工
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用語の説明
コンクリート打設時にスラブ・梁の型枠を支持するための仮設の支持構造物。パイプサポート・枠組・システム支保工などの種類がある。コンクリートが所定の強度を発現するまで荷重を支える。
施工上の留意事項
支保工の存置期間はコンクリートの圧縮強度で管理する。スラブ下は設計基準強度の85%以上、梁下は100%以上に達するまで支保工を取り外してはならない。パイプサポートは3本以上の継ぎを禁止し、高さが3.5mを超える場合は2m以内ごとに水平つなぎを設ける。支保工の組立ては「型枠支保工の組立て等作業主任者」(技能講習修了者)の直接指揮のもとで行う。
自己採点のポイント
- 用語の正確さ:トルシア形のピンテール破断、アンダーカットの溝状欠陥など核心を突いた説明か?
- 数値の正確さ:アンダーカット0.3mm、スタッド傾き5°、支保工存置85%/100%等の数値が入っているか?
- 施工手順:高力ボルトの「1次締め→マーキング→本締め」のような手順が正しいか?
- 不合格時の処置:共回りは交換、アンダーカットは補修溶接など、不合格時の対応まで書けているか?
鉄骨・型枠の用語で得点アップするコツ
- 高力ボルトは手順と順序 — 締付け手順(1次→マーキング→本締���)と締付け順序(中央→外側)の両方を書く
- 溶接欠陥は「深さの許容値」を書く — アンダーカット0.3mmなど、数値基準を書くと定量的で説得力がある
- 型枠は「側圧の3要因」を押さえる — 打込み速さ・スランプ・温度。この3つは頻出中の頻出
- 支保工は法的要件を書く — 作業主任者の選任、存置期間の強度基準(85%/100%)は法令知識のアピール