躯体施工 用語・留意事項のポイント(30秒で押さえる)
- 出題形式:躯体施工に関する用語の説明と施工上の留意事項を記述する
- 頻出用語:ブリーディング、コールドジョイント、かぶり厚さ、トルシア形高力ボルト等
- 記述のコツ:用語の定義を正確に書き、留意事項は「なぜ」と「どうする」をセットで
- 配点:問題3で出題。1用語につき「用語の説明」+「留意事項」の2パート構成
第二次検定の問題3では、躯体施工に関する用語の説明と施工上の留意事項を記述する問題が出題されます。用語を正確に定義し、留意事項を具体的に書く力が問われます。
頻出用語と記述例
1. ブリーディング
用語の説明
フレッシュコンクリートにおいて、打設後に練混ぜ水の一部がコンクリートの表面に浮き上がる現象。表面に脆弱な層(レイタンス)が形成される。
施工上の留意事項
打継ぎ部では、先打ちコンクリートのブリーディング水が引いた後にレイタンスを除去してから上階コンクリートを打設する。レイタンスが残っていると打継ぎ部の付着が悪くなり、構造上の弱点となる。
2. コールドジョイント
用語の説明
先に打ち込んだコンクリートが凝結した後に次のコンクリートを打ち重ねたために、一体化していない不連続な面が生じた状態。
施工上の留意事項
打重ね時間間隔を管理する(外気温25℃以下で150分以内、25℃超で120分以内)。連続打設を原則とし、暑中コンクリートでは遅延剤の使用や打設人員の増強を行う。
3. かぶり厚さ
用語の説明
鉄筋の表面からコンクリートの表面までの最短距離。RC造の耐久性と耐火性を確保するために重要な寸法。
施工上の留意事項
スペーサーを適切に配置して所定のかぶりを確保する。配筋検査時にかぶり厚さを測定し、不足している場合は是正する。スペーサーの材質はコンクリート製または鋼製とする。
4. トルシア形高力ボルト
用語の説明
ボルト頭部にピンテールが設けられた高力ボルト。所定のトルクでピンテールが破断することで締付け完了を確認できる。
施工上の留意事項
1次締め→マーキング→本締めの順で施工する。締付けはボルト群の中央から外側に向かって行う。共回りが発生したボルトは新しいセットに交換する。保管は乾燥した場所で行い、開封は施工当日とする。
5. ガス圧接
用語の説明
鉄筋の端面を突き合わせ、酸素-アセチレン炎で加熱しながら圧力を加えて接合する継手工法。D16以上の異形鉄筋に使用する。
施工上の留意事項
圧接部のふくらみ直径は鉄筋径の1.4倍以上、長さは1.1倍以上を確保する。外観検査は全数実施し、超音波探傷検査を1ロットにつき30か所以上抜取り検査する。不合格の圧接部は切り取って再圧接する。
6. アンダーカット(溶接欠陥)
用語の説明
溶接ビードの止端部で母材がえぐれて溝状になった欠陥。応力集中の原因となり、疲労強度を低下させる。
施工上の留意事項
溶接速度が速すぎるとアンダーカットが生じやすい。適切な電流・電圧・速度で溶接する。外観検査で発見した場合は補修溶接を行い、再検査で合格を確認する。
記述のコツ
高得点を取る記述の書き方
- 用語の説明:「〜する現象」「〜のための寸法」「〜する工法」と明確に定義
- 留意事項:「何を」「どうする」「なぜ」の3要素で記述
- 具体的な数値を入れると得点が上がる(かぶり厚さ○mm、ふくらみ1.4d以上 等)
- 専門用語は正式名称で記述する(「バイブレーター」→「棒形振動機(内部振動機)」)
まとめ
この記事のポイント
- 用語は定義を正確に。留意事項は何を・どうする・なぜの3要素で記述
- 頻出用語:ブリーディング、コールドジョイント、かぶり厚さ、トルシア形、ガス圧接、アンダーカット
- 数値を入れると高得点(1.4d以上、150分以内、中央から外側 等)
1級建築 第二次検定の対策
躯体施工で答案に入れる視点
躯体施工の用語・留意事項は、鉄筋、型枠、コンクリート、鉄骨を別々に暗記するだけでは得点が安定しません。第二次検定では、工種ごとの品質管理、安全管理、工程上の注意点を、実際の施工順序に沿って説明できることが重要です。
| 躯体分野 | 答案に入れたい管理視点 |
|---|---|
| 鉄筋工事 | 径、本数、間隔、かぶり厚さ、定着・継手、スペーサー、清掃を確認する。 |
| 型枠工事 | 建込み精度、支保工、締付け、はらみ、セパレーター、脱型時期を整理する。 |
| コンクリート工事 | 受入検査、打込み順序、締固め、打継ぎ、養生、温度・時間管理を書く。 |
| 鉄骨工事 | 建方精度、ボルト締付け、溶接管理、建入れ直し、揚重計画、安全帯使用設備を確認する。 |
鉄筋・型枠・コンクリートを工程で覚える
工程の前後関係で整理する
- 施工前:施工図、配筋図、型枠支保工計画、打込み計画、材料受入れ、試験計画を確認する。
- 施工中:配筋検査、型枠建込み、コンクリート受入検査、打込み速度、締固め、打継ぎ位置を管理する。
- 施工後:養生、脱型、出来形、強度確認、ジャンカやひび割れの有無を確認する。
- 安全管理:高所作業、型枠支保工の倒壊、揚重作業、開口部、鉄筋端部、重機接触を具体的に書く。
記述答案の組み立て例
躯体施工の答案では、「確認した」だけでは弱くなります。対象、確認方法、理由、防止した不具合を一文でつなげると、施工管理として伝わりやすくなります。
公式情報とあわせて確認すること
当サイトの記述例は、学習しやすいように整理したオリジナル例です。試験制度、受検資格、日程、出題範囲の最終確認は、1級建築施工管理技士の試験実施機関である 一般財団法人 建設業振興基金 の公式情報を確認してください。躯体施工の基準は、現場の設計図書、仕様書、JASS、公共建築工事標準仕様書などもあわせて確認します。
次に取り組む記事
- 第二次検定の出題傾向と攻略法で、記述問題全体の型を確認する。
- 仕上げ施工 用語・留意事項で、躯体後工程とのつながりを押さえる。
- 施工管理法の記述対策で、工程・品質・安全の答案型を確認する。
- 仮設計画・安全管理の記述対策で、高所作業や揚重作業の安全管理を補強する。