1級土木(第一次)

1級土木 土工②(軟弱地盤対策・法面保護)【第一次検定の科目別解説】

土工②のポイント(30秒で押さえる)

  • 軟弱地盤対策:載荷盛土・バーチカルドレーン・深層混合処理など工法の分類と使い分け
  • 法面保護工:植生工(種子吹付等)と構造物工(コンクリート吹付等)の使い分け
  • 建設機械:ブルドーザ・バックホウ・振動ローラ等の用途と選定
  • 出題頻度:軟弱地盤対策は毎年1〜2問、法面保護は1問程度

軟弱地盤対策工法

軟弱地盤上に盛土や構造物を築造する場合、沈下やすべり破壊を防止するための対策が必要です。工法は大きく「置換工法」「圧密促進工法」「締固め工法」「固化工法」に分類されます。

主な工法の分類と特徴

分類 工法名 原理・特徴
置換工法 掘削置換工法 軟弱土を良質土に入れ替える。浅い層(3m程度まで)に有効
強制置換工法 盛土の自重で軟弱土を側方に押し出す
圧密促進 載荷盛土工法 盛土荷重で圧密沈下を促進。サーチャージ工法(余盛り)を含む
バーチカルドレーン工法 砂杭やプラスチックドレーンを打設し、排水距離を短縮して圧密を促進
真空圧密工法 地盤を気密シートで覆い、真空圧で圧密を促進
締固め サンドコンパクションパイル工法 振動で砂杭を造成し、周辺地盤を締め固める。砂質土の液状化対策にも有効
バイブロフローテーション工法 振動棒を貫入して砂質土を締め固める
固化工法 深層混合処理工法 セメント系固化材を地盤と攪拌混合して柱状改良体を造成
薬液注入工法 水ガラス系等の薬液を注入して地盤を固化・止水する

試験で問われやすいポイント

  • バーチカルドレーンの原理:「排水距離を短縮」がキーワード。垂直方向の排水距離を水平方向に置き換える
  • 載荷盛土とサーチャージ工法の違い:サーチャージは所定の沈下量に達したら余盛り分を撤去する
  • 深層混合処理:柱状改良体の強度は一軸圧縮強さで管理。改良深度は最大30〜50m程度
  • サンドコンパクション:砂質土の締固めだけでなく、粘性土地盤の強度増加にも使用される

法面保護工

切土や盛土で生じた法面を侵食や崩壊から保護する工法です。植生工(植物による保護)と構造物工(コンクリート等による保護)に大別されます。

植生工

工法 特徴 適用
種子吹付工 種子・肥料・糊材を水と混合して法面に吹き付け 緩い勾配の盛土法面
客土吹付工 種子と客土を吹き付け。種子吹付より厚い土層を形成 やせた土壌の法面
植生マット工 種子入りマットを法面に張り付け 緩い勾配の法面
筋芝工 芝を水平方向に帯状に張る 盛土法面

構造物工

工法 特徴 適用
モルタル吹付工 モルタルを法面に吹き付けて被覆 風化しやすい岩盤法面
コンクリート吹付工 コンクリートを法面に吹き付け 急勾配の岩盤法面
石張り・ブロック張り 石またはコンクリートブロックを法面に張る 河川護岸・急勾配法面
法枠工 コンクリートの格子状フレームを法面に構築 大規模な切土法面・地すべり地
グラウンドアンカー工 アンカーで法面を地盤に固定 すべり面が深い大規模法面

使い分けのポイント

  • 植生工:法面勾配が緩く(1:1.5以上)、土砂の法面に適用。環境にやさしく景観性が良い
  • 構造物工:急勾配(1:1.0以下)や岩盤法面、浸食が激しい法面に適用
  • 併用:法枠工の内部に植生工を施す「緑化法枠」が増えている

建設機械の選定

機械 主な用途 特徴
ブルドーザ 掘削・押土・敷均し 60m以内の短距離運搬に適する
バックホウ 掘削・積込み 機械位置より低い地盤の掘削に適する。最も汎用性が高い
クラムシェル 深い掘削・水中掘削 垂直方向の深い掘削に適する
振動ローラ 締固め 砂質土の締固めに特に効果的。粒子間の摩擦を低減
タイヤローラ 締固め 粘性土の締固めに適する。こね返し効果がある
モーターグレーダ 敷均し・整地 路面の精密な整形に適する

まとめ

この記事のポイント

  • 軟弱地盤対策は置換・圧密促進・締固め・固化の4分類を覚える
  • バーチカルドレーンは「排水距離の短縮」、深層混合処理は「柱状改良体の造成」がキーワード
  • 法面保護は植生工と構造物工の使い分け(勾配と地質で判断)
  • 建設機械は用途と適用条件をセットで覚える(ブルドーザ=短距離、バックホウ=下方掘削)

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