1級建築(第二次) ミニテスト

1級建築 経験記述(品質管理)練習問題③【無料・模範解答付き】

1級建築施工管理技士 経験記述(品質管理)ミニテスト 第3回

第3回では防水工事(アスファルト防水)の品質管理をテーマに記述練習を行います。防水工事は品質不良が漏水に直結し、補修が困難なため、品質管理の記述テーマとして非常に有効です。

経験記述の書き方(品質管理)」と「第1回(暑中コンクリート)」「第2回(ガス圧接)」も復習しておきましょう。

テスト情報

形式:記述式(模範解答付き)

問題数:3問(工事概要+重視した事項・理由+対策・効果)

テーマ:防水工事(アスファルト防水)の品質管理

目標時間:40分

問題1:工事概要の記述

【問題】

あなたが経験した建築工事のうち、防水工事の品質管理に留意して施工した工事を1つ選び、以下の項目について記述しなさい。

  • 工事名
  • 工事場所
  • 工事の内容(建物の用途・構造・規模)
  • 工期
  • あなたの立場

防水工事の記述に適した工事概要のコツ

  • 陸屋根の建物を選ぶ(勾配屋根ではアスファルト防水の出番がない)
  • RC造・SRC造の中高層建築が適切。防水面積が大きい工事ほど記述が具体的に書ける
  • 新築工事でも改修工事でも可。改修なら「既存防水層の撤去→新規防水」の流れが書ける
  • 屋上防水だけでなく、地下外壁防水もテーマとして有効
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【模範解答例】

工事名 ○○オフィスビル新築工事
工事場所 ○○県○○市○○町
工事の内容 RC造、地上9階・地下1階建、事務所ビル、延床面積6,500m²。屋上(陸屋根)面積約700m²にアスファルト防水を施工
工期 令和○年5月~令和○年11月(19か月間)
あなたの立場 工事主任(仕上げ工事担当)

採点のポイント:防水面積や防水種別が具体的に書かれていること。陸屋根の建物であること。1級にふさわしい規模であること。

問題2:品質管理で重視した事項と理由

【問題】

上記の工事において、防水工事の品質管理上特に重視した事項を1つ挙げ、重視した理由とともに記述しなさい。

高得点の書き方

  • 防水工事の品質不良は漏水に直結し、完成後の補修が非常に困難 → この危機感を「理由」に組み込む
  • 工期の制約や天候条件など現場固有の事情を書く
  • 防水種別(アスファルト防水・シート防水・塗膜防水)を明記し、その種別特有の管理ポイントに触れる
  • 「下地の乾燥状態」「重ね幅」「端部の処理」など具体的な管理項目を挙げる
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【模範解答例】

重視した事項:屋上アスファルト防水における防水層の密着性と水密性の確保

理由:当該工事では屋上面積約700m²にアスファルト防水(密着工法・保護コンクリート仕上げ)を施工する計画であった。防水工事の工程が梅雨明け直後の7月に設定されており、下地コンクリートの乾燥が十分でない場合、防水層の膨れや剥がれが発生する懸念があった。また、屋上防水は施工後に保護層で覆われるため、施工中に確実な品質を確保しなければ完成後の補修が極めて困難であった。このため、防水層の密着性と水密性の確保を品質管理の最重要事項とした。

問題3:実施した対策と得られた効果

【問題】

問題2で挙げた品質管理上の事項に対して、あなたが実施した具体的な対策を2つ以上挙げ、それぞれの対策によって得られた効果とともに記述しなさい。

防水工事の対策で使える数値・基準

  • 下地コンクリートの含水率:8%以下が目安(高周波水分計で測定)
  • アスファルトルーフィングの重ね幅:長手方向100mm以上
  • 溶融アスファルトの温度:240~270℃が適正範囲
  • 防水層の立上がり高さ:250mm以上
  • 水張り試験:防水層完成後、24~48時間以上の確認
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<対策>

  1. 下地の乾燥確認:防水施工前に高周波水分計を用いて下地コンクリートの含水率を測定し、含水率8%以下を確認してから施工を開始した。含水率が基準を超えている箇所はバーナーによる乾燥処理を行い、再測定で基準値以下を確認してから防水層を施工した。
  2. ルーフィングの施工管理:アスファルトルーフィングの重ね幅を長手方向100mm以上確保し、スケールで全箇所を確認した。溶融アスファルトの温度を温度計で管理し、260±10℃の範囲で施工するよう作業者に指示した。出隅・入隅部には増張りを行い、端部処理を入念に実施した。
  3. 水張り試験の実施:防水層の施工完了後、保護コンクリートを打設する前に水張り試験を実施した。排水口を塞いで水深50mmの水を張り、48時間静置して漏水がないことを確認した。試験結果を写真撮影し、記録として保存した。

<効果>

上記の対策を実施した結果、水張り試験では屋上全面積700m²において漏水は一切確認されなかった。竣工後1年の定期点検においても防水層の膨れ・剥離・漏水等の不具合はなく、防水層の品質を確実に確保することができた。

自己採点のポイント

  • 工事概要:陸屋根の建物で、防水面積が具体的に書かれているか?
  • 重視した事項:防水種別と管理ポイントが明確か?漏水リスクの理由が具体的か?
  • 対策:含水率・重ね幅・温度管理の数値が正確か?水張り試験を実施しているか?
  • 効果:試験結果と竣工後の確認結果が定量的に書けているか?

防水工事の品質管理で得点アップするコツ

  • 防水種別を明確にする — アスファルト防水(密着工法/絶縁工法)、シート防水(塩ビ/ゴム)、塗膜防水(ウレタン)で管理ポイントが異なる。種別に応じた対策を書く
  • 水張り試験は必ず書く — 防水層完成後の水張り試験は品質確認の決め手。これを書かないと説得力が半減する
  • 下地処理の重要性 — 防水工事は「下地が命」。含水率の管理・不陸の調整・クラックの処理など、下地処理に触れると技術的深さが出る
  • 保護層との関係 — 密着工法なら保護コンクリート打設前に検査完了が必要。この「後戻りできない」状況を理由に組み込むと記述に厚みが出る

経験記述(品質管理)ミニテスト シリーズ

品質管理テーマ


お疲れさまでした!品質管理3回分クリアです。

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