1級建築(第二次) ミニテスト

1級建築 経験記述(施工の合理化)練習問題③【無料・模範解答付き】

1級建築施工管理技士 経験記述(施工の合理化)ミニテスト 第3回

第3回ではデッキプレートによる床工事の合理化をテーマに記述練習を行います。デッキプレートはS造やSRC造で広く使われる合理化工法で、試験でも実務でも頻出のテーマです。

経験記述の書き方(施工の合理化)」「第1回(ハーフPCa板)」「第2回(鉄筋先組)」も復習しておきましょう。

テスト情報

形式:記述式(模範解答付き)

問題数:3問(工事概要+合理化の目的・理由+実施内容・効果)

テーマ:デッキプレートによる床工事の合理化

目標時間:40分

問題1:工事概要の記述

【問題】

あなたが経験した建築工事のうち、床工事の合理化を図った工事を1つ選び、工事名・工事場所・工事の内容・工期・あなたの立場を記述しなさい。

デッキプレートに適した工事概要

  • S造またはSRC造の建物を選ぶ(RC造ではデッキプレートは一般的でない)
  • オフィスビル・商業施設・倉庫など大スパン・大面積の床がある建物が適切
  • 合成デッキスラブ(フラットデッキ)を使用した工事があれば最適
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【模範解答例】

工事名 ○○オフィスビル新築工事
工事場所 ○○県○○市○○町
工事の内容 S造、地上10階建、事務所ビル、延床面積9,200m²。基準階の床面積は各階約850m²
工期 令和○年4月~令和○年9月(18か月間)
あなたの立場 工事主任(鉄骨・床工事担当)

問題2:合理化の目的と必要だった理由

【問題】

上記の工事において、施工の合理化の目的を明記し、合理化が必要だった理由を記述しなさい。

高得点の書き方

  • デッキプレートは型枠兼用の鋼製床材。「型枠工事の省略」が合理化の核心
  • S造の場合、鉄骨建方と同時にデッキプレートを敷設できる → 工期短縮の効果が大きい
  • 高所での型枠の組立て・解体が不要 → 安全性向上にも言及する
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【模範解答例】

合理化の目的:工期短縮・省力化・安全性向上

理由:当該工事はS造10階建てで各階の床面積が約850m²と大きく、従来の在来型枠工法では各階のスラブ型枠の組立て・配筋・打設・養生・解体に多大な工数と時間を要する計画であった。また、都心部の狭小敷地で資材置場が限られており、大量の型枠材を保管するスペースが確保できなかった。さらに、型枠の組立て・解体は高所作業となるため安全上のリスクも高かった。これらの課題を一括して解決するため、床工事の合理化が不可欠であった。

問題3:実施した合理化の内容と効果

【問題】

問題2の目的に対して、採用した工法・材料と実施した内容を具体的に記述し、得られた効果を定量的に記述しなさい。対策は2つ以上挙げること。

デッキプレートの記述で使える数値

  • デッキプレートの板厚:1.2mmが標準
  • 焼抜き栓溶接のピッチ:200~300mm間隔
  • コンクリートのかぶり厚さ:デッキプレート上端から50mm以上
  • 型枠工の削減率:80~100%(スラブ型枠が不要)
  • 鉄骨建方と同時施工で工期短縮:各階2~3日短縮
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<実施内容>

  1. フラットデッキプレートの採用:全基準階のスラブにフラットデッキプレート(板厚1.2mm)を採用した。デッキプレートは型枠兼構造材として機能し、在来型枠の組立て・解体工程が全面的に省略された。鉄骨の梁上にデッキプレートを敷設し、焼抜き栓溶接(ピッチ200mm)で梁フランジに固定した。
  2. 鉄骨建方との同時進行:デッキプレートの敷設を鉄骨建方と同時に進行させた。下階の鉄骨建方が完了した翌日にデッキプレートを敷設する工程とし、デッキプレートが敷設された時点で作業床として使用できるため、上階の鉄骨建方の安全な足場にもなった。
  3. コンクリートの品質管理:デッキプレート上のコンクリート打設では、デッキの山谷による厚さの変動を防止するため、打設面にレベルポイントを設置し、スラブ厚さ(コンクリートかぶり50mm以上)を各打設区画で確認した。打設はポンプ車で行い、振動締固めはデッキプレートを傷つけないよう棒形振動機の先端にゴムキャップを装着して実施した。

<効果>

スラブの型枠工を100%削減(在来型枠ゼロ)し、型枠材の搬入・保管スペースの問題も解消した。鉄骨建方との同時施工により1フロアの工程を約3日短縮し、10フロアで計約30日の工期短縮を達成した。さらに、高所での型枠組立て・解体作業がなくなったことで墜落リスクが大幅に低減し、躯体工事期間中の無災害を達成した。

自己採点のポイント

  • 工事概要:S造またはSRC造を選んでいるか?床面積が明記されているか?
  • 目的と理由:「型枠工事の省略」「狭小敷地」「高所作業リスク」などの具体的理由があるか?
  • 実施内容:デッキプレートの仕様・固定方法・品質管理が書かれているか?
  • 効果:型枠削減率・工期短縮日数・安全成績が数値で示されているか?

デッキプレートで得点アップするコツ

  • 「型枠兼構造材」と「作業床」の二重の機能を書く — デッキプレートが型枠を省略するだけでなく、鉄骨建方時の安全な作業床になることも大きなメリット
  • 焼抜き栓溶接の管理に触れる — デッキプレートと梁の接合方法。溶接径の管理や検査に言及すると技術的深さが出る
  • RC造との違いを意識する — デッキプレートはS造・SRC造の工法。RC造の記述でデッキプレートを書くと矛盾するので注意

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お疲れさまでした!施工の合理化3回分クリアです。

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