2級建築(第一次)

【2級建築施工管理技士】鋼材・ガラス・防水材の特徴と違い|建築材料②

建築材料②(鋼材・ガラス・防水材)の要点(30秒でわかる要点)

  • 鋼材:SS400・SN400の違い、引張強さ・降伏点の数値が頻出
  • ガラス:網入り・強化・合わせ・複層の特徴と使い分け
  • 防水材:アスファルト・シート・塗膜防水の工法の違い
  • 試験のコツ:材料の「名前→特徴→用途」をセットで覚える

結論から言います。鋼材・木材・ガラス・防水材は、2級建築施工管理技士の試験で毎年2〜3問出題される分野です。前回のセメント・コンクリートと合わせて、建築材料全体で5〜6問。ここを落とさなければ合格がグッと近づきます。

この分野の出題頻度

鋼材・ガラス・防水材は建築材料の中でも暗記量が多い分野です。第一次検定で毎年1〜2問出題されます。特に「鋼材の種類と引張強さの関係」「ガラスの種類と用途」は定番問題。「建築材料①(セメント・骨材・コンクリート)」と合わせて建築材料の全体像を押さえましょう。

鋼材(こうざい)の種類と特徴

なぜ鋼材の種類を覚える必要があるのか

鉄骨工事では使用する鋼材の種類が設計図で指定されます。SS400(一般構造用)とSN490B(建築構造用)では溶接のしやすさや耐震性能が異なるため、間違えると建物の安全性に関わります。施工管理技士として「なぜこの鋼材が指定されているか」を理解する力が問われるのです。

鋼材とは?

鋼材とは、鉄に少量の炭素を加えた合金です。建築ではH形鋼・角形鋼管・鉄筋・ボルトなどとして使われます。

鋼材の基本性質(超頻出)

  • 引張強度が高く、靭性(粘り強さ)に優れる
  • 炭素量が増えると硬くなるが、靭性は低下する(もろくなる)
  • 約500℃で強度が半減する → 耐火被覆が必要
  • 温度が下がるともろくなる(低温脆性)
  • ヤング係数(弾性係数)は鋼材の種類によらずほぼ一定(約2.05×10⁵ N/mm²)

特に「ヤング係数は鋼種によらず一定」は引っかけ問題の定番です。SS400もSN490も、ヤング係数は同じです。変わるのは降伏点(どれだけの力で変形し始めるか)や引張強さです。

鋼材の記号の読み方

記号 意味 用途
SS400 一般構造用圧延鋼材。400は引張強さの下限(N/mm²) 一般的な鉄骨
SN400/SN490 建築構造用圧延鋼材。Nは「New」 耐震設計の建築物
SD295/SD345 異形棒鋼(鉄筋)。数字は降伏点の下限 RC造の鉄筋

鋼材の応力-ひずみ関係

鋼材に力を加えていくと、最初は力に比例して伸びます(弾性域)。ある力を超えると急に伸び始め(降伏点)、さらに力を加えると最終的に切れます(破断)。

この「降伏点」が建築設計で重要です。降伏点を超えない範囲で鋼材を使うのが構造設計の基本です。SD345の「345」は降伏点が345N/mm²以上という意味です。

ガラスの種類

種類 特徴
フロート板ガラス 最も一般的な透明ガラス
強化ガラス 普通ガラスの3〜5倍の強度。割れると粒状に砕ける(安全)。切断加工は不可
合わせガラス 2枚のガラスの間に中間膜を挟む。割れても飛散しにくい。防犯ガラスにも使用
複層ガラス(ペアガラス) 2枚のガラスの間に空気層。断熱性・結露防止に優れる
網入りガラス 金属網を封入。火災時に破片が飛散しにくい(防火設備に使用)

試験でよく出るポイントは「強化ガラスは切断加工ができない」ことです。強化ガラスは製造時に表面に圧縮応力をかけて強度を高めているため、切断すると応力バランスが崩れて粉々に砕けます。だから強化する前に寸法を合わせてカットしておく必要があります。

防水材料

種類 特徴
アスファルトルーフィング 紙やフェルトにアスファルトを含浸させたシート。屋上防水の定番
改質アスファルトシート 合成ゴムなどで改質。トーチ工法で施工
塩化ビニル樹脂系シート シート防水に使用。耐候性が高い
ウレタンゴム系塗膜防水材 液状で塗布。複雑な形状にも対応可能

防水材料は仕上げ工事でも詳しく学びますが、材料の種類と特徴をここで押さえておくと、工事の内容もスムーズに理解できます。

その他の建築材料

石膏ボード

石膏を芯材にして紙で挟んだボードです。壁や天井の内装下地に広く使われます。耐火性に優れ、加工しやすく、安価。建築現場で最も使用量が多い建材の一つです。

ALCパネル

ALC(軽量気泡コンクリート)は、セメントに気泡を含ませた軽量なパネルです。断熱性・耐火性に優れ、鉄骨造の外壁に多く使われます。ただし吸水性が高いので、表面の仕上げ(塗装など)が必須です。

シーリング材

外壁のサッシ周りや目地に充填する、ゴム状の防水材です。代表的なものにシリコーン系(耐候性が高いが塗装不可)、ポリウレタン系(塗装可能だが紫外線に弱い)、変成シリコーン系(塗装可能で耐候性もある)があります。

試験ではこう出る!ひっかけパターン5選

建築材料②(鋼材・ガラス・防水材)では、用語の取り違えと性質の逆転が狙われます。

ひっかけパターンと正解

① 「鋼材のヤング係数は鋼種によって異なる」→ ✕

ヤング係数は鋼種によらずほぼ一定(約2.05×10⁵ N/mm²)。変わるのは降伏点と引張強さ。

② 「炭素量が増えると鋼材の靭性が向上する」→ ✕

炭素量↑で硬度は上がるが靭性は低下する(もろくなる)。溶接性も悪くなる。

③ 「強化ガラスは現場で切断加工できる」→ ✕

強化ガラスは切断加工不可。強化処理後にカットすると粉砕する。寸法は事前に決めておく。

④ 「網入りガラスは強度が高いから防火設備に使う」→ ✕

網入りガラスの強度は普通ガラスとほぼ同じ。防火設備に使う理由は火災時に破片が飛散しにくいから。

⑤ 「ALCパネルは吸水性が低いので仕上げ不要」→ ✕

ALCは吸水性が高い。表面の塗装など仕上げ処理が必須。断熱・耐火性は高いが防水性は低い。

覚え方のコツ

鋼材の記号は「アルファベットの意味」を押さえると楽です。SS=Steel Structure(一般構造用)、SN=Steel New(建築構造用・新しい規格)、SD=Steel Deformed(異形棒鋼=鉄筋)。数字は強さの下限値。

ガラスは「切れるか切れないか」で仕分けると迷いません。普通ガラス・合わせガラス=切断OK。強化ガラス=切断NG。

理解度チェック

Q1. 鋼材の炭素量が増えるとどうなる?

解答を見る

正解:硬くなるが、靭性(粘り強さ)は低下する
炭素が多いと強度は上がりますが、もろくなり溶接性も低下します。

Q2. 強化ガラスの特徴として誤っているのは?「切断加工ができる」

解答を見る

正解:誤り。強化ガラスは切断加工ができない
強化処理後にカットすると応力バランスが崩れて粉砕します。寸法は強化処理前に決めておく必要があります。

Q3. 複層ガラス(ペアガラス)のメリットは?

解答を見る

正解:断熱性が高く、結露防止に優れる
2枚のガラスの間の空気層が断熱効果を発揮します。

まとめ

この記事のポイント

  • 鋼材:炭素量↑で硬くなるが靭性↓。ヤング係数は鋼種に関係なく一定
  • 強化ガラス:強度3〜5倍だが切断加工不可。網入りガラスは防火設備用
  • 防水材:アスファルト系・シート系・塗膜系の特徴を整理
  • 石膏ボード:耐火性に優れ内装の定番。ALCは軽量だが吸水性が高い

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