2級建築 第二次検定の攻略法|与条件型と受検種別【2026年】
攻略の結論
- 令和8年度の第二次検定は令和9年2月5日(金)に実施されます。第一次検定(後期)とは別日です。
- 令和6年度から問題1は設問に示された工事概要へ解答する形式に見直されました。
- 2級は受検種別に応じ、複数提示された工事概要から1つを選んで解答します。
- 最新の令和7年度は5問題で、問題1〜3が記述式、問題4・5が四肢択一式でした。
- 問題5は建築・躯体・仕上げで解く問題が分かれます。申込時の受検種別を確認してください。
2級建築施工管理技術検定の第二次検定は、「自分の工事経歴を3テーマ分そろえて暗記する試験」ではなくなりました。試験を実施する建設業振興基金は、令和6年7月10日付けで問題1の見直しを公表し、受検者自身の工事概要を書かせる形から、設問に示された建物概要や現場状況等の工事概要に対して解答する形へ変更しています。
この記事では、まだ公開されていない令和8年度の出題を予想で断定しません。令和8年度の公式日程として確定している情報と、現時点で最新の令和7年度(2025年度)公式問題を分けて整理し、答案を作る手順まで示します。
更新日:2026年7月29日。この記事は合格体験を装ったものではなく、公式資料を読み解いて作成した学習ガイドです。出題は年度により変わるため、受検票と当年度の問題冊子の注意事項を優先してください。
令和8年度の現在地|第二次検定は令和9年2月5日
まず日程を固定します。建設業振興基金の公式案内による令和8年度の日程は次のとおりです。第一次検定(後期)と第二次検定が別日である点が学習計画に直接影響します。
| 区分 | 日程 |
|---|---|
| 第一次検定(前期) | 6月14日(日)実施・7月13日(月)合格発表 |
| 第一次検定(後期) | 11月8日(日)実施・12月21日(月)合格発表 |
| 第二次検定 | 令和9年2月5日(金)実施 |
| 後期の申込 | ネット6月29日〜7月27日/書面7月13日〜7月27日 |
受検手数料は第一次検定6,150円、第二次検定6,150円、第一次・第二次同時が12,300円です(いずれも非課税)。11月の第一次検定から第二次検定まで約3か月あるため、「11月に両方受けて終わり」という前提の直前計画は使えません。第一次検定の対策は2級建築 第一次検定の攻略法にまとめています。
日程・手数料は令和8年度の公式案内の情報です。5問題の構成や設問の中身は、最新公開済みの令和7年度問題の情報です。次回も同じ設問が出るという意味ではありません。
令和6年度から問題1は「与条件型」に変わった
建設業振興基金の建築試験部は、令和6年以降の見直しとして、1級・2級共通で次のとおり公表しています。
- 現行:受検者の経験した工事概要を記述し、受検者の経験・知識に基づき、施工管理上の課題や対策等を解答する。
- 見直し:設問に示された、建物概要や現場状況等の工事概要に対し、受検者の経験・知識に基づき、施工管理上の課題や対策等を解答する。
- 2級は受検種別「建築」「躯体」「仕上げ」に応じた設問となるため、複数提示された工事概要のうち1つを選択して解答する。
したがって、工事名・工事場所・工期・自分の立場・現場で行った対策を一式そろえて暗記する旧来の準備は、現行形式の中心ではありません。設問側が建物と現場条件を与え、受検者はその条件で成り立つ課題と対策を書きます。
ただし「経験は不要」ではありません。見直し後も受検者の経験・知識に基づきという文言は残ります。現場で見た手順や不具合を、与えられた条件に合わせて選び直す力が問われます。
令和7年度は5問題・120分だった
最新公開済みの令和7年度第二次検定(令和7年11月9日実施)の問題冊子には、次の指示がありました。
- 試験時間は14時15分から16時15分まで(120分)。表紙を入れて21ページ。
- 試験問題は5問題。
- 問題1から問題3は記述式で、解答用紙の定められた範囲内に記入する。
- 問題4及び問題5は四肢択一式で、正解と思う肢の番号を1つ選ぶ。
- 筆記具はHBの黒鉛筆か黒シャープペンシル。ボールペン、サインペン、色鉛筆等では採点されない。
記述3問と択一2問という配分は、学習の順序に影響します。記述だけを練習していると、法規と受検種別別の択一が手つかずのまま本番を迎えます。逆に択一だけを回しても、問題1〜3は埋まりません。
問題1-1|3つの工事から1つ選び、遅延防止を3組書く
令和7年度の問題1は、「工事の遅延防止等に関するあなたの考えについて、今日までの経験を踏まえ」答える構成でした。設問には、閑静な住宅街の敷地で、既存住宅を解体したスペースに共同住宅を新築し、並行して既存共同住宅の内外装改修を行う工事計画・配置図・工程表が示されています。
受検者はまず、示された3つの工事から1つを選びます。
- イ.解体(既存住宅・駐車場・舗装の解体、囲障の一部撤去)
- ロ.新築(軽量鉄骨構造の共同住宅新築と敷地内整備)
- ハ.改修(既存共同住宅の外部・内部改修)
次に、項目Aのa.材料(本工事材料、仮設材料)/b.工事用機械・器具・設備/c.作業員(交通誘導警備員は除く)から1つを選び、その手配や配置、施工をする立場として、項目Bの3点を3組記述します。
| 項目B | 書く内容 |
|---|---|
| ① | 工種名又は作業名等 |
| ② | 工事を遅延させる可能性がある主な要因と、影響を受ける①の具体的な作業内容 |
| ③ | ②による遅延を防ぐために事前に講ずべき対応策 |
設問には制約も明記されていました。項目Aは同一の項目を複数回選んでよく、①は同一の記述でもよいが、②と③はすべて異なる内容にすること。そして、選んだ工事で必要としない工種・作業に関する内容、品質が低下するような変更に関する内容、「イ.解体」を除いて建築設備工事に関する内容は記述不可です。
ここが与条件型の要点です。準備した文章を持ち込んでも、選んだ工事に存在しない作業を書けば条件違反になります。練習では、まず工事を選び、その工事に実在する工種を①に置いてから②③を作る順序を固定してください。躯体・仕上げの工種を思い出す土台には躯体工事 練習問題①と仕上げ工事 練習問題①が使えます。
問題1-2|工程短縮の方法と、短縮以外の良い影響
令和7年度の問題1には2つ目の設問がありました。受検種別と1.で選んだ工事にかかわらず、工期を守るために作業工程の短縮に有効と考える合理的な方法や手段と、それを用いることで作業工程の短縮以外に得られる工事への良い影響を2つ記述する形です。
ここでも制約があります。方法や手段が同一のもの、1.の③と同じ内容、建築設備工事に関する内容は不可です。つまり、1.で書いた対応策をそのまま再利用できません。
答案を作るときは、「方法」と「良い影響」を別の列で考えます。たとえばプレカット材やユニット化された部材を使う方法なら、短縮以外の影響として現場での加工作業の減少や、それに伴う品質のばらつき低減などが候補になります。短縮と影響を同じ言葉で言い換えただけの文にならないよう、影響側は品質・安全・環境・管理のどれに効くのかを言い切ります。
問題2|用語一覧から5つ選ぶ(禁止事項に注意)
令和7年度の問題2は、建築工事に関する用語の一覧表から5つを選び、記号にマークしたうえで用語を記入し、用語の説明と施工上留意すべきことを記述する形式でした。一覧には、型枠の剥離剤、金属製建具のかぶせ工法、クローラークレーン、軽量鉄骨壁下地のスペーサー、コンクリートのレイタンス、シーリング工事のバックアップ材、コーナービード、タイルカーペット、鉄筋の機械式継手、床付け、被覆アーク溶接、木構造のアンカーボルト、床開口部の養生、ルーフドレンなど14の用語が並びました。
注意すべきは禁止事項です。設問には、使用資機材の選定に関する記述、および記号c(クローラークレーン)と記号m(床開口部の養生)以外の用語についての作業上の安全に関する記述は不可と明記されていました。「安全に注意する」という締め方は、多くの用語で条件違反になります。
準備の単位は「14用語すべての完成文」ではありません。用語ごとに説明(何であるか)と施工上の留意点(どう扱うか)の2行を書ければ成立します。5つでよいため、受検種別に近い分野から6〜8語を確実にし、残りは説明だけでも書ける状態にします。用語の周辺知識は施工管理法 練習問題①で確認できます。
問題3|工程表と出来高表の読み取り・計算
令和7年度の問題3は、鉄骨構造3階建て事務所ビル新築工事について、工程表と出来高表を読む問題でした。工程表には予定出来高曲線が破線で示され、出来高表は4月末時点で、合計欄の月別実績出来高と実績出来高累計の金額が記載されていない状態です。
- 工程表の鉄骨工事Ⓐ、内装工事Ⓑに該当する作業名を記入する。
- 記載のない外部足場解体の最も早い着手時期と、内部建具枠取付けの最も遅い完了時期を、月と旬日(上旬・中旬・下旬)で答える。
- 2月末の実績出来高累計金額と予定出来高累計金額の差額を出す。
- 3月末の実績出来高累計金額の、工事金額の合計に対する比率(%)を出す。
ネットワーク工程表のクリティカルパスを求める形式とは別物です。ここで必要なのは、一般的な施工手順から前後関係を読む力と、表の数字を積み上げる計算力です。電卓は使えないため、累計の足し算と割り算を手で行う練習が要ります。
対策は、公式問題の工程表を白紙に写し、各工事の開始・完了を自分で説明することから始めます。「外部足場はどの作業が終われば解体できるか」「内部建具枠は何より前に付けるか」を言葉で言えるようになると、旬日の解答が安定します。
問題4|3つの法文から語句を選ぶ
令和7年度の問題4は、法文の空欄に当てはまる語句を四肢から選ぶ形式で、次の3つが出題されました。
- 建設業法 第24条(請負契約とみなす場合)
- 建築基準法 第90条(工事現場の危害の防止)
- 労働安全衛生法 第2条(定義)
四肢択一のため、条文を書けるようにする必要はありません。ただし選択肢は「承認/承諾/賃金/報酬」「設計者/施工者/作業者/請負人」のように似た語が並びます。丸暗記より、誰に義務があるのか、何を対象にしているのかを条文ごとに整理するほうが、似た語の比較に耐えます。法規の演習は法規 練習問題①で確認できます。
問題5|受検種別で解く問題が分かれる
令和7年度の問題5は、受検種別ごとに解答する問題が指定されていました。
| 受検種別 | 解答する問題と設問数 |
|---|---|
| 建築 | 問題5-A(8つの記述の語句・数値) |
| 躯体 | 問題5-B(4つの記述の語句・数値) |
| 仕上げ | 問題5-C(4つの記述の語句・数値) |
令和7年度の内容を見ると、問題5-Aは山留めのヒービング、セメントミルク工法、かぶり厚さ、枠組壁工法、コンクリート直均し、外壁ALCパネル、折板葺、軽量鉄骨天井下地と、躯体から仕上げまで広く問われました。問題5-Bは締固め、柱型枠、高力ボルトの肌すき、鋼構造物の解体、問題5-Cはウレタンゴム系塗膜防水、複層ガラス、塗装の欠陥、フローリングボード張りでした。
自分の受検種別がどれかは申込時に決まっています。受検種別が「建築」なら5-Aだけを解くため、5-B・5-Cの練習に時間を割く優先度は下がります。ただし問題1の①に書く工種は受検種別に係るものを選ぶため、種別の意識は問題1から必要です。
令和7年度は問題5-Aの本文に誤植の訂正が公表されました(正答への影響はないと明記)。本番でも訂正の掲示・アナウンスがあり得ます。開始前の注意事項を必ず聞いてください。
配点は公表されていない
「問題1の配点が最大」「ここで失点すると挽回できない」という説明を見かけますが、建設業振興基金は第二次検定の設問別の配点を公表していません。公表しているのは、解答形式がマークシートとなっている設問の正答番号だけで、記述式の設問の正答は公表しないと明記されています。
確認できるのは、合格基準が得点が60%以上であることです。令和7年度の実施結果は受検者18,320名に対し合格者5,991名で、合格率は32.7%でした。これは受検者集団の結果であり、個人の合格確率ではありません。推測配点を根拠に「問題3は捨てる」といった配分は成り立たないため、5問題すべてに手を付ける前提で準備します。
答案は「対象・行動・目的」で点検する
記述式の答案を自己点検するときは、良し悪しの印象ではなく要素の有無で判断します。1文ずつ、次の3点があるかを確認してください。
- 対象:何に対しての措置か(材料、機械、作業員、工程、部位など)。
- 行動:具体的に何をするか(事前に手配する、分割する、確認する、養生するなど)。
- 目的:それによって何を防ぐか(納入遅れ、手待ち、手戻り、品質低下など)。
この3つが1文に入ると、条件が変わっても書き直せる形になります。逆に対象が抜けた文は、どの現場にも当てはまる一般論になりがちです。与条件型では、設問が示した条件(住宅街、居住者不在、並行工事、工程表の期間など)を答案の中で一度は使うと、対応関係がはっきりします。
また、自分で確認できない数値や、実施していない工法を答案に入れないでください。文章を整えることと、事実を作ることは別です。
120分の演習モデル
公式に問題別の時間配分はありません。次は合計120分になる当サイトの初回演習モデルです。実測してから調整してください。
| 時間 | 作業 |
|---|---|
| 0〜10分 | 問題1の工事計画・工程表を読み、選ぶ工事と項目Aを決める |
| 10〜45分 | 問題1(3組の記述と工程短縮2つ) |
| 45〜70分 | 問題2(用語5つ) |
| 70〜95分 | 問題3(工程表・出来高表の計算) |
| 95〜110分 | 問題4と、自分の受検種別の問題5 |
| 110〜120分 | 選んだ工事・項目・用語記号のマーク、空欄、消し残しの確認 |
問題3の計算に時間がかかる人は、問題4・5を先に処理する順序も試してください。最後の10分は余りではなく、選択欄のマーク漏れを防ぐための時間です。選んだ工事、項目A、用語の記号を塗り忘れると、内容が書けていても対応が取れません。
忙しい週は15分で1本だけ直す
第二次対策をまとまった休日だけに寄せると、書く間隔が空いて手が止まります。平日は15分で、次のどれか1つだけ行います。
- 5分:前回の答案に、対象・行動・目的の線を引く。
- 5分:曖昧な一文を1つ書き直す。
- 5分:根拠にした資料のページと、次に直す設問を記録する。
15分で合格できるという意味ではありません。再開のコストを下げ、答案の癖を忘れないための最小単位です。週末には120分の通し演習を別に確保します。
添削や講座は不足している作業から判断する
第二次検定だから全員に有料添削が必要、という根拠はありません。まず公式問題で答案を作り、どこで止まるかを記録します。
- 選んだ工事に実在する工種・作業が思い浮かばない。
- 内容は分かるが、指定欄に収まる文にできない。
- 書いた答案が条件違反になっていないか自分で判断できない。
- 120分の演習を自分だけでは継続できない。
不足が知識ならテキスト、文章化なら答案練習、条件確認なら根拠を示す添削、継続なら予定管理が候補です。添削を検討する場合は、令和6年度以降の与条件型と受検種別に対応した課題かを申込前に確認してください。商品名が「経験記述添削」のままの場合もあります。比較の観点は施工管理技士の添削サービス比較に整理しています。この記事に通信講座・教材販売のアフィリエイトリンクはありません。
直前期の確認リスト
- 第二次検定が令和9年2月5日であることを、受検票と手引で確認した。
- 自分の受検種別(建築・躯体・仕上げ)と、解く問題5の記号を把握している。
- 問題1で、工事を選んでから①の工種を決める順序を練習した。
- ②③がすべて異なる内容になっているか、自分で確認できる。
- 問題2の用語を、説明と施工上の留意点の2行で書ける語が6つ以上ある。
- 問題3の累計計算と旬日の答え方を、電卓なしで再現できる。
- 問題4の3法令を、主体と対象で整理した。
- 選んだ工事・項目・用語記号のマーク確認を、演習の手順に組み込んだ。
1つでも未確認なら、教材を最初から読み直すのではなく、その作業だけを次回の学習単位にします。直前ほど「読む」より「条件どおりに書いて確認する」比率を増やしてください。
理解度チェック
Q1. 令和8年度の第二次検定はいつ実施される?
Q2. 問題1は自分の工事概要を書く形式のまま?
Q3. 問題5は全員が同じ問題を解く?
Q4. 設問別の配点を根拠に捨て問を決めてよい?
確認に使った一次情報
- 建設業振興基金「2級建築施工管理技術検定」:令和8年度の日程、申込期間、受検手数料
- 令和6年以降の建築施工管理技術検定試験問題の見直しについて:問題1の与条件型への変更、2級の受検種別対応
- 令和7年度 2級建築・第二次検定試験問題:試験時間、5問題の構成、各設問の指示と制約
- 令和7年度 2級建築・第二次検定 実施結果:受検者数、合格者数、合格基準
- 建設業振興基金「試験問題・正答肢・合格基準」:公開問題と正答肢の確認
著作権への配慮から、公式問題の図表や本文は転載せず、問題構成と学習手順を要約しています。実際の図・注意事項は上記の公式PDFで確認してください。
まとめ
- 令和8年度の第二次検定は令和9年2月5日。第一次検定(後期)とは別日。
- 問題1は令和6年度から与条件型。2級は複数の工事概要から1つを選ぶ。
- 令和7年度は問題1〜3が記述式、問題4・5が四肢択一式。
- 問題5は受検種別で分かれる。申込時の種別を先に確認する。
- 配点は非公表。合格基準の60%以上を、5問題すべてに手を付ける前提で狙う。
まず令和7年度の公式問題を開き、問題1の工事計画と工程表だけを10分読んでください。第一次検定と並行する人は、第一次検定の攻略法と第一次検定 模擬試験①で択一の力を保ちつつ、週に一度は第二次の答案を書く日を作りましょう。1級を見据える場合の学習順は1級建築の独学勉強法で確認できます。