1級建築(第一次)

1級建築 品質管理・安全管理【第一次検定の科目別解説】

品質管理・安全管理のポイント(30秒で押さえる)

  • 品質管理:PDCAサイクルが基本。QC7つ道具(ヒストグラム・管理図等)で品質を可視化
  • 検査:受入検査・工程内検査・完成検査。全数検査と抜取検査の使い分け
  • 安全管理:統括安全衛生責任者・安全衛生責任者・作業主任者の選任基準
  • 労働災害防止:墜落・飛来落下・感電・酸欠の対策が頻出
  • 出題頻度:毎年2〜3問。QC7つ道具と安全管理体制は定番テーマ

品質管理と安全管理は施工管理法の2大テーマです。1級では監理技術者として品質管理体制の構築安全衛生管理組織の運営ができるかが問われます。

品質管理

PDCAサイクル

品質管理のPDCAサイクル

  • Plan(計画):品質目標・品質計画の設定。検査計画の立案
  • Do(実施):計画に基づいて施工を実施。データを記録・収集
  • Check(検証):データを分析して品質が計画どおりか確認
  • Act(改善):問題があれば原因を究明し是正措置を講じる

QC7つ道具

道具 用途
ヒストグラム データのばらつき(分布)を柱状図で可視化。規格値との比較
管理図 時系列でデータの変動を監視。工程が安定しているか判定(UCL・LCL
パレート図 不良項目を頻度順に並べた棒グラフ+累積折れ線。重点項目の特定に使用
特性要因図(魚骨図) 結果(特性)と原因(要因)の関係を整理。原因の追究に使用
散布図 2つのデータの相関関係を視覚化
チェックシート データの収集・記録を効率化する様式
層別 データを条件別に分類して分析する手法

検査の種類

検査 内容
受入検査 材料・部品が搬入された時に品質を確認。不合格品の使用を防止
工程内検査 施工中に行う検査。次工程に進む前に品質を確認(配筋検査等)
完成検査 竣工時に全体の品質を最終確認
全数検査 全ての製品を検査。重要部位・安全に関わる項目に適用
抜取検査 ロットから一定数を抽出して検査。大量の製品に適用

安全管理

安全衛生管理体制

特定元方事業者の安全管理体制(暗記必須)

役職 選任基準・役割
統括安全衛生責任者 特定元方事業者(元請)が選任。常時50人以上(ずい道・橋梁は30人以上)の労働者が働く現場
安全衛生責任者 下請事業者が選任。統括安全衛生責任者との連絡調整を行う
元方安全衛生管理者 統括安全衛生責任者の業務を技術的に補佐。統括の選任が必要な現場で選任

作業主任者の選任が必要な作業

  • 足場の組立て等:つり足場・張出し足場・高さ5m以上の足場の組立て・解体
  • 型枠支保工の組立て等
  • 土止め支保工の組立て等
  • コンクリートの破砕等:コンクリート造の解体・破壊
  • 酸素欠乏危険場所での作業
  • 地山の掘削:掘削面の高さ2m以上

主要な安全対策

災害種類別の対策

災害 主な対策
墜落 高さ2m以上で手すり・安全ネット・要求性能墜落制止用器具(フルハーネス型)
飛来・落下 朝顔(防護棚)の設置。保護帽(ヘルメット)の着用
感電 漏電遮断器の設置。接地工事。絶縁用保護具の使用
酸素欠乏 作業前に酸素濃度測定(18%以上を確認)。換気の実施。酸素欠乏危険作業主任者の選任

よくある間違い・ひっかけポイント

ひっかけ1: パレート図と特性要因図

「パレート図は原因の追究に使用する」→ 不正解。パレート図は重点項目の特定に使用。原因の追究に使うのは特性要因図(魚骨図)です。

ひっかけ2: 統括安全衛生責任者の選任人数

建設業で統括安全衛生責任者を選任するのは常時50人以上。「30人以上」はずい道・橋梁等の特定の工事の場合です。

理解度チェック

【問題1】QC7つ道具に関する記述として、正しいものはどれですか?

(1)ヒストグラムは時系列でデータの変動を監視する
(2)管理図はデータのばらつきを柱状図で表す
(3)パレート図は不良項目を頻度順に並べて重点項目を特定する
(4)散布図は結果と原因の関係を整理する

解答を見る

正解:(3)パレート図は不良項目を頻度順に並べて重点項目を特定する
(1)時系列の変動監視は管理図。(2)柱状図はヒストグラム。(4)結果と原因の整理は特性要因図。散布図は2変数の相関関係。

【問題2】安全管理に関する記述として、誤っているものはどれですか?

(1)高さ2m以上の作業場所には墜落防止措置を講じる
(2)酸素欠乏危険場所では酸素濃度18%以上を確認する
(3)統括安全衛生責任者は下請事業者が選任する
(4)足場の組立て作業には作業主任者を選任する

解答を見る

正解:(3)統括安全衛生責任者は下請事業者が選任する
統括安全衛生責任者は特定元方事業者(元請)が選任します。下請が選任するのは安全衛生責任者です。

まとめ

この記事のポイント

  • PDCA:Plan→Do→Check→Act。品質管理の基本サイクル
  • QC7つ道具:パレート図=重点特定、特性要因図=原因追究、管理図=工程監視
  • 統括安全衛生責任者:元請が選任。建設業は常時50人以上で選任義務
  • 作業主任者:足場組立て・型枠支保工・土止め・酸欠作業等で選任必要
  • 墜落防止:高さ2m以上で手すり等。フルハーネス型の使用

1級建築 第一次検定の科目別対策

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