建具・ガラス・金属工事のポイント(30秒で押さえる)
- アルミサッシ:取付けは躯体にアンカーで固定。モルタル充填で固定する湿式と、乾式がある
- ガラスの施工:セッティングブロックで支持。エッジクリアランスの確保。強化ガラスは現場加工不可
- カーテンウォール:ファスナー方式(メタル型)とマリオン方式。層間変位への追従が重要
- 金属工事:軽量鉄骨天井下地・間仕切壁の施工。スタッド・ランナーの固定方法
- 出題頻度:毎年1問程度。カーテンウォールとガラスの施工が1級で狙われる
建具・ガラス・金属工事は建物の外装と内装を完成させる仕上げ工事です。1級ではカーテンウォールの構造と施工、ガラスのセッティング方法が特に重要です。
建具工事(サッシ・ドア)
アルミサッシの取付け
- 取付け方式:アンカーを躯体に固定 → サッシ枠を建込み → 水平・鉛直を調整 → モルタル充填(湿式)またはシーリング処理(乾式)
- 溶接アンカー:コンクリート躯体に埋め込んだアンカーにサッシ枠を溶接で固定
- 防水処理:サッシ枠の周囲にシーリング材を充填。水切りを設けて雨水の浸入を防ぐ
鋼製建具(スチールドア)
- 枠はコンクリート打設前に型枠に取り付けて一緒に打込む方式が一般的
- 扉の開閉方向は防火区画・避難経路に応じて決定
- 防火戸:建築基準法で定められた防火性能(遮炎性能)を持つ建具。常時閉鎖型と随時閉鎖型がある
ガラス工事
ガラスの施工方法
ガラスのセッティングポイント
- セッティングブロック:ガラスの下辺を支えるゴム製の台座。ガラスの幅の両端から1/4の位置に2個設置
- エッジクリアランス:ガラスの端部と枠の間の隙間。温度変化によるガラスの膨張を吸収するために必要
- かかり代:ガラスが枠にはまっている長さ。落下防止のために最低限の寸法が必要
- バックアップ材・シーリング材で固定と防水を行う
ガラスの施工上の注意
- 強化ガラスは現場での切断・穴あけが不可(加工は製造時に行う)
- 合わせガラスの中間膜(PVB膜)は湿気に弱い。エッジの防水処理が重要
- 複層ガラスの中空層に結露が生じないよう、封着材の劣化防止に注意
- ガラスの熱割れ:日射で表面が不均一に温まると割れる。網入りガラスは特に熱割れしやすい
カーテンウォール
カーテンウォールは建物の荷重を負担しない外壁(非構造壁)です。自重と風圧力のみを負担し、躯体のフレームに取り付けます。
カーテンウォールの種類
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| メタルカーテンウォール | アルミ等の金属パネルとガラスで構成。ファスナー方式で躯体に取付け。層間変位への追従性能が重要 |
| PCカーテンウォール | プレキャストコンクリートのパネル。重量があるが耐久性・遮音性に優れる |
層間変位への対応(1級頻出)
地震時に建物の各階が水平方向にずれる(層間変位)と、カーテンウォールに変形が生じます。カーテンウォールの取付け部にはロッキング機構(回転追従)やスライド機構(水平移動追従)を設けて、躯体の変形を吸収する設計が必要です。「カーテンウォールは躯体に剛接合する」は不正解。
金属工事(軽量鉄骨下地)
軽量鉄骨天井下地
- 吊りボルト:RC躯体のスラブにインサートを設け、吊りボルトで天井下地を吊り下げる。吊りボルトの間隔は900mm程度
- 野縁(のぶち):天井ボード(石膏ボード等)を直接ビス留めする部材。間隔は300〜360mm
- 野縁受け:野縁を支える部材。吊りボルトに固定する
- クリップ:野縁と野縁受けを接合する金物
軽量鉄骨間仕切壁
- ランナー:上下のスラブ(または梁下)に固定するU字形の部材。間仕切壁の位置を決める
- スタッド:ランナーに差し込む垂直材。間隔は450mm程度(ボードの割付けに合わせる)
- 振れ止め:スタッドの中間に水平に通す部材。スタッドの倒れを防止
- スタッドは上部ランナーに差し込むだけ(固定しない)。地震時の層間変位を吸収するため
ひっかけ: スタッドの固定
「スタッドは上下のランナーにビスで固定する」→ 不正解。スタッドは下部ランナーには固定しますが、上部ランナーには差し込むだけです。上部を固定すると層間変位を吸収できず、地震時にボードが割れます。
理解度チェック
【問題1】ガラス工事に関する記述として、正しいものはどれですか?
(1)強化ガラスは現場で切断・穴あけ加工ができる
(2)セッティングブロックはガラスの中央に1個設置する
(3)エッジクリアランスはガラスの温度膨張を吸収するために必要である
(4)網入りガラスは熱割れしにくい
【問題2】カーテンウォールに関する記述として、誤っているものはどれですか?
(1)カーテンウォールは建物の荷重を負担しない外壁である
(2)層間変位に追従する機構を設ける必要がある
(3)カーテンウォールは躯体に剛接合して固定する
(4)メタルカーテンウォールはファスナー方式で取り付ける
【問題3】軽量鉄骨間仕切壁に関する記述として、正しいものはどれですか?
(1)スタッドは上部ランナーにビスで固定する
(2)スタッドの間隔は900mm程度とする
(3)スタッドは上部ランナーに差し込むだけで固定しない
(4)振れ止めはランナーの倒れを防止する部材である
まとめ
この記事のポイント
- サッシ:アンカー固定→建込み→調整→モルタル充填/シーリング処理
- ガラス:セッティングブロックは両端1/4位置に2個。強化ガラスは現場加工不可
- カーテンウォール:非構造壁。層間変位に追従する機構が必要(剛接合しない)
- 軽鉄間仕切:スタッドは上部ランナーに差し込むだけ(固定しない)