1級土木(第一次)

1級土木 道路(道路構造・路床路盤・排水施設)【第一次検定の科目別解説】

道路のポイント(30秒で押さえる)

  • 道路の構造:表層+基層+上層路盤+下層路盤+路床の5層構造
  • 路床の管理:設計CBR3以上が原則。CBR3未満は軟弱路床として改良が必要
  • 路盤材料:下層路盤はクラッシャーラン(修正CBR30以上)、上層路盤は粒度調整砕石(修正CBR80以上)
  • 出題頻度:専門土木から毎年3〜4問。舗装と合わせて選択すると得点しやすい

道路の構造

舗装の構成

道路の舗装は上から表層→基層→上層路盤→下層路盤→路床の層構造で構成されます。各層が荷重を分散して路床に伝達します。

材料 機能 厚さの目安
表層 密粒度アスファルト混合物 走行性・耐摩耗性・すべり抵抗 3〜5cm
基層 粗粒度アスファルト混合物 表層を支持し荷重を分散 4〜6cm
上層路盤 粒度調整砕石・瀝青安定処理等 荷重の分散と支持 10〜20cm
下層路盤 クラッシャーラン・再生クラッシャーラン 荷重の分散と排水 15〜30cm
路床 在来地盤(必要に応じて改良) 舗装全体を支持する地盤 舗装面下1mの範囲

路床の管理

CBR(California Bearing Ratio)

  • CBR:路床土の支持力を示す指標。標準荷重に対する貫入抵抗の比率(%)
  • 設計CBR:路床の設計に用いるCBR値。3以上が原則
  • CBR3未満:軟弱路床として安定処理(石灰・セメント安定処理)が必要
  • 路床は舗装面下約1mの範囲の地盤を指す
  • 盛土路床の締固め度は93%以上(上層30cm)、90%以上(下層)

路床の安定処理

処理方法 特徴 適用
石灰安定処理 生石灰や消石灰を混合。含水比の低下と強度増加 高含水比の粘性土路床
セメント安定処理 セメントを混合して固化。強度増加効果が大きい 砂質土・粘性土全般
置換工法 軟弱土を良質土に置き換え CBRが極端に低い場合

路盤の施工

下層路盤

  • 材料:クラッシャーラン(C-40等)、再生クラッシャーラン。修正CBR30以上
  • 敷均し厚さ:1層の仕上がり厚さ20cm以下
  • 転圧:ロードローラやタイヤローラで十分に締め固める

上層路盤

  • 材料:粒度調整砕石(M-30等)。修正CBR80以上
  • その他の工法:瀝青安定処理(アスファルトで結合)、セメント安定処理
  • 敷均し厚さ:1層の仕上がり厚さ15cm以下

路盤の品質管理値(頻出)

下層路盤 修正CBR 30以上 / 1層仕上がり厚さ 20cm以下
上層路盤 修正CBR 80以上 / 1層仕上がり厚さ 15cm以下
路床 設計CBR 3以上 / 締固め度 93%以上(上層30cm)

道路の排水施設

排水施設 機能
側溝(L型・U型) 路面の雨水を集めて排水する。路肩部に設置
横断排水溝 道路を横断して排水する。凹部や交差点付近に設置
集水桝 側溝の合流部に設置。土砂の沈殿と排水方向の変更
暗渠排水 舗装体内部や路床内の地下水を排除する。有孔管とフィルター層で構成

道路構造令の基準(抜粋)

  • 設計速度:道路の種類と区分により20〜120km/h
  • 車線幅員:3.0〜3.75m(設計速度による)
  • 横断勾配:路面の排水のため1.5〜2.0%
  • 縦断勾配:設計速度に応じた最大勾配が規定(高速道路で5%、市街地で9%等)
  • 視距:安全に停止できる距離。設計速度に応じて規定

まとめ

この記事のポイント

  • 舗装の5層構造:表層→基層→上層路盤→下層路盤→路床
  • 路床は設計CBR3以上。3未満は軟弱路床として安定処理が必要
  • 下層路盤:修正CBR30以上、上層路盤:修正CBR80以上
  • 横断勾配は1.5〜2.0%。路面排水の基本

道路分野で問われやすい判断軸

道路分野は、構造名を覚えるだけではなく、交通荷重をどの層で受けるのか、雨水をどこへ逃がすのか、施工中に何を確認するのかを整理すると得点しやすくなります。第一次検定では、路床、路盤、舗装、排水施設、道路付属物を、役割と施工管理項目で切り分けて判断します。

見る項目 試験で押さえるポイント
道路構造 車道、路肩、歩道、中央帯、側帯、法面、排水施設の役割を分ける。
路床・路盤 支持力、締固め、含水比、材料粒度を確認し、舗装を支える層として理解する。
舗装 アスファルト舗装とコンクリート舗装の違い、温度管理、転圧、目地、養生を確認する。
排水施設 表面水・地下水を速やかに排除し、路床や路盤の支持力低下を防ぐ目的を押さえる。

路床・路盤・舗装を切り分ける

層の役割で覚える

  • 路床は舗装を支える地盤部分です。支持力、締固め、含水比、軟弱地盤対策を確認します。
  • 路盤は交通荷重を分散して路床へ伝える層です。上層路盤・下層路盤の材料、粒度、締固め度を押さえます。
  • 基層は表層と路盤の間で荷重を分散し、耐久性を高める役割があります。
  • 表層は車両が直接走行する面で、平たん性、すべり抵抗、耐摩耗性、水はけが重要です。

排水施設を施工管理で見る

道路の不具合は、交通荷重だけでなく水の処理不足でも起こります。排水施設は、雨水や地下水を速やかに処理し、路床・路盤の支持力低下、法面崩壊、舗装のひび割れやポットホールを防ぐために重要です。

施設・項目 施工管理上の確認
側溝・集水ます 勾配、通水断面、据付け高さ、沈下、清掃性を確認する。
横断排水 道路を横切る水の処理、管きょの土被り、基礎、埋戻し、吐口処理を確認する。
地下排水 地下水位を下げ、路床の含水比上昇や支持力低下を防ぐ目的で見る。
法面排水 小段排水、縦排水、法尻排水で表面侵食や崩壊を防ぐ。

公式情報とあわせて確認すること

当サイトの科目別解説は学習補助用です。試験制度、受検資格、日程、出題範囲の最終確認は、1級土木施工管理技士の試験実施機関である 一般財団法人 全国建設研修センターの1級土木施工管理技術検定ページ を確認してください。道路構造の制度・基準を確認するときは、e-Gov法令検索の道路法 も参照します。

次に復習する分野

  • 舗装で、アスファルト舗装とコンクリート舗装の違いを確認する。
  • 土工①土工②で、盛土・切土・軟弱地盤対策を復習する。
  • 選択問題の攻略戦略で、道路分野を得点源にするか判断する。

よくある質問

Q. 道路分野は選択問題で優先すべきですか?

A. 土工、舗装、排水とつながるため、実務経験がなくても得点源にしやすい分野です。まず路床・路盤・舗装の役割を切り分けて覚えましょう。

Q. 舗装分野とは何が違いますか?

A. 道路分野では道路全体の構造、排水、路床・路盤まで広く見ます。舗装分野では表層・基層、アスファルト混合物、転圧、目地、養生などをより詳しく扱います。

Q. 排水施設はなぜ頻出ですか?

A. 水の処理が悪いと、路床・路盤の支持力低下、舗装破損、法面崩壊につながります。道路の耐久性と安全性に直結するため、施工管理項目として問われやすいです。

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